書評・論評・映画評・学び
刑法的思考のすすめ~刑法を使って考えることの面白さを伝えたいんだよ! 作者:仲道祐樹 大和書房 Amazon 今回の課題図書はこちら「刑法的思考のすすめ」。 副題に「刑法を使って考えることの面白さを伝えたいんだよ!」とありますように、刑法そのものとい…
今回は石薬師宿から庄野宿への行程です。 石薬師宿本陣のすぐ脇にある石薬師文庫。佐佐木信綱が還暦になった時に石薬師村に寄贈して、土蔵を文庫としたといいます。 佐佐木信綱は明治、大正、昭和と歌人、国文学者として活躍した人物。この石薬師村の出身だ…
大地 1 (岩波文庫 赤 320-1) 作者:パール・バック 岩波書店 Amazon 岩波文庫100冊プロジェクトの2冊目は、パール・バック作の大地(一)。岩波文庫では大地は(一)から(四)と4冊あるので、2冊目から5冊目まではこの大地でいきます。 パール・バックは、本…
安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書) 作者:山岸 俊男 中央公論新社 Amazon 今回の課題図書はこちら、「安心社会から信頼社会へ」でした。 「人を信じること」はおろかなお人好しのすることでしょうか、それとも誰も信じなくて「人をみた…
年頭にも申し上げましたが、少しでも教養の足しになればという淡い期待を持って「岩波100冊プロジェクト」をスタートしました。 岩波文庫は1927年に当時の教養・啓蒙主義のもと、ドイツのレクラム文庫を模範とし、書物を安価に流通させ、より多くの人々が手…
ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 KADOKAWA Amazon ビブリア古書堂の事件手帖シリーズもついに最終巻の第7巻にきました。 第7巻も基本長編です。 そしてテーマは「シェークスピア」。個人的にはこ…
(画像:NHKアーカイブスより引用) 年明けの再放送含めてNHKで「超・進化論」という番組が放送されていました。 3回に分けて構成されています。 (1)植物からのメッセージ〜地球を彩る驚異の世界 (2)愛(いと)しき昆虫たち〜最強の適応力 (3)すべ…
ガウディの伝言 (光文社新書) 作者:外尾 悦郎 光文社 Amazon 2023年1回目の読書会の課題図書はこちら。 先日ご紹介した落合陽一氏の「忘れる読書」でも紹介されていた本です。 サグラダ・ファミリアは、今なお建築が続いているという世界遺産にもなっている…
昨年末父が退院をして自宅療養をしておりますが、膵臓を摘出したことで身体がつらいのか、一昨年のときよりも回復に時間がかかっている感じです。 先日訪問看護の方にきていただき、本人と面談して体調のチェックしてもらったときに立会をさせてもらいました…
ビブリア古書堂の事件手帖6 ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 KADOKAWA Amazon 先週に続き、ビブリア古書堂の事件手帖シリーズの第6巻。 7巻で完結するので、いよいよ大詰めです。 第6巻は第4巻と同じ長編です。 プロローグ、3…
国立大学教授・腎臓の名医が教える 運動を頑張らなくても腎機能がみるみる強まる食べ方大全 作者:上月正博 文響社 Amazon 読書というわけではないですが、母から「これ読んでおきなさい」と渡された本。 きっかけは父の状態。父は比較的若い年代(たしか40代…
ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 KADOKAWA Amazon シリーズ7部作の第5部ということで登場人物の動向が段々と定まってきます。 基本短編の集まり、という構成なのですが、前作の第4巻は異例の長編作…
NHKの長寿番組の一つ「プロフェッショナル 仕事の流儀」でこの2週間続けて、各界のスーパースターが取り上げられていました。 12月15日には4団体制覇を果たしたボクサー井上尚弥氏(以降”井上尚弥”とします)。 12月20日には音楽会の今やカリスマといっても…
ルポ 特殊詐欺 (ちくま新書) 作者:田崎基 筑摩書房 Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら。 「オレオレ詐欺」に代表される高齢者を狙った詐欺事件の実行犯たちへのインタビュー、公判記録などをまとめ、特殊詐欺事件に見られる社会問題に言及した本です。 …
ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 KADOKAWA Amazon 今週の読書はこちら。ビブリア古書堂の事件手帖シリーズで今回は4冊目。 いつもは3つから4つの短編で構成されていますが、今回はなんと丸々1冊の長…
忘れる読書 (PHP新書) 作者:落合 陽一 PHP研究所 Amazon 今回の課題図書はこちら。著名な落合陽一氏による「忘れる読書」。 一言で言えば「読書の指南書」、でしょうか。 父落合信彦氏の影響や、本人の好奇心・関心が大きな力となって学生時代からよく本を読…
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 KADOKAWA Amazon 今回の読書はこちら。シリーズ7部作の3部目です。 今回も楽しく読むことができました。 3冊めの構成は ・プロローグ「王さまのみみはロバのみみ」…
みんなが手話で話した島 (ハヤカワ文庫NF) 作者:ノーラ エレン グロース 早川書房 Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら。 1991年に出版された「みんなが手話で話した島」(築地書館、佐野正信訳)の文庫版で、ながらく単行本は絶版となっていたのですが、…
ゲット スマート (字幕版) スティーブ・カレル Amazon 今回観た映画はこちら。 スティーブ・カレル、アン・ハサウェイ主演のコメディアクション映画です。 優秀が故に分析官からエージェントへの昇格が見送られてしまったマクスウェル(スティーブ・カレル)…
ファーザー(字幕版) アンソニー・ホプキンス Amazon 今回観た映画はこちら。 2020年イギリス・フランス・アメリカのドラマ映画で、アカデミー賞脚本賞、主演男優賞を始め数々の章を受賞あるいはノミネートされた作品です。 主演は「羊たちの沈黙」でアカデミ…
Stay hungry, stay foolish. この言葉をご存知だろうか。 NHKの映像の世紀バラフライエフェクト「世界を変えた”愚か者”」で久しぶりに見ました。 (画像:NHKプラスのページから引用) そう、アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズがスタンフォード大…
暴政 作者:ティモシー・スナイダー 慶應義塾大学出版会 Amazon 今月の課題図書はこちら。 プロローグ、エピローグに加えて20の章で構成された、為政者による暴挙に負けないための指針です。 ここでその”暴政”をしている、としてあげられている為政者は ・ヒ…
ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 KADOKAWA Amazon 今回読んだ本はこちら。 読書会の課題図書が2週間ごとにあるため、その間の週に個人的に読む本を図書館から借りるというリズムで、週イチペー…
30年後の同窓会 LAST FLAG FLYING (字幕版) スティーヴ・カレル Amazon 今回観た映画はこちら。 前回同様スティーブ・カレルで検索してヒットした作品でした。 主演は他に2人。 ブライアン・クランストン。調べてみたら「プライベートライアン」「リンカーン…
仕事は自分ひとりでやらない 作者:小田木朝子 フォレスト出版 Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら。 「ヘルプシーキング」という考え方を体系立ててまとめています。 「ヘルプシーキング」とはこの本で「周りの人に助けを求め、一人で抱え込まない」考え…
バイス (字幕版) クリスチャン・ベール Amazon 今回鑑賞した映画はこちら。 2018年アメリカ映画です。 ブッシュ政権を支えた1人ディック・チェイニーの伝記映画。 前から気になっていたのですが、俳優スティーブ・カレルが出演した映画をいくつか観ていたの…
確実に速くなる ランニングの科学 作者:鈴木清和 池田書店 Amazon 今回読んだのはこちら。 って、読書じゃないじゃん(笑) 痛風の影響もありますが、最近のランニングのテイタラクにカツをいれようというわけではないですが、たまたまシェアハウスの書庫に…
ウイスキーと2人の花嫁 グレゴール・フィッシャー Amazon 今回鑑賞した映画はこちら。 Amazon Primeでなにかないかなぁ、と探していて「あなたにおすすめ」で出てきた作品で、ほんわかした映画かなぁ、なんて思って視聴しました。 舞台は第二次世界大戦さな…
疲労社会 作者:ビョンチョル・ハン(Byung-Chul Han) 花伝社 Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら、疲労社会。 韓国で生まれドイツで活動している学者ビョンチョル・ハンの著作を横山睦氏が翻訳したものです。 ものすごく乱暴に要約すると、「競争社会、能…
イーディ、83歳 はじめての山登り(字幕版) シーラ・ハンコック Amazon 今回観た映画はこちら。2週続けてイギリス映画。 夫や子供に自分の時間を注いできた83歳の主婦が、夫が死んで長年の夢だったスコットランドの山登りを目指す姿を描いたヒューマンドラマ…