48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

読書会〜生涯投資家

本日の読書会の課題図書は村上世彰著「生涯投資家」。そう村上ファンドで有名な村上世彰氏である。

「ものいう株主」として株主総会などで大暴れし、インサイダー取引によって逮捕されて以降見ることがなくなった。かなりの人がそんなイメージではなかったでしょうか。私もほぼそれに近いです。MBAシェアハウスのハウスメイトの1人がすでに読んでいて、「なかなかよかったですよ」と評価していたので、その内容に興味が惹かれました。

読み終わった感想は「同感するところは多いが共感できない」でしょうか。

村上氏は「コーポレート・ガバナンスを企業に浸透させ企業価値を高める」ことを目指していた、とのこと。資本主義においては、株式会社は株主のものであり、企業は株主のために活動しなければならない。経営者は企業が有する資産を最大限に活用し企業価値を高めることで株主に還元していく責務をまっとうしなければならない。企業内に不要に現金が留保されるようであれば、ただちに配当や自社株買いなどによって株主に還元すべきである、と主張しています。

村上氏が登場する前は、会社を私物化したような企業が多く、株主は大きな損害を受けていたといいます。実際の所を知らないのですが、印象としてこの点は同感できます。株主に還元すべき資産を一部の経営メンバーが享受していたことと、もっと企業価値をあげる活動があったはずなのにそれをしてこなかったことの2つの要素がありそうです。前者については、会社の役員クラスの待遇がよかったことを考えるとあながちはずれてはいないかもしれませんが、欧米のようなスーパー高給取りもいませんでした。後者については前々回の課題図書「衰退の法則」にもありましたが、経営リテラシーが低い人が経営者になっていたことが要因かと思っています。

株式会社が上場したら、不特定多数の人が株主になりうるわけで、「おおやけ」の存在としてその責務を果たすべきで、会社を私物化したいのなら、上場しない、MBOで上場をやめる、はじめから自分だけの資本でやりくりする、といった行動をとるべき、と村上氏は主張しています。ここも同感。なんのために上場するの?って聞きたくなる人もいます。私は今は自分の思うように運営していきたいので、出資を募るようなことは考えていません。

村上氏がかかわった案件がいくつか紹介されていて、それらは当時の村上氏の活動をしらなかったものとして、臨場感ある話として楽しく拝見しました。

このように同感するところはあったのですが、共感はできないんです。おそらく「企業は株主のものであって、株主にために活動するもの」というところに共感できないからなんだと思います。企業は「株主のものでもあるが、サービスを提供する社員と受手である顧客・取引先のためにも活動するもの」というのが私の考えです。

村上氏は本著でも「自分は経営が苦手であるから経営はやらない」と言っています。しかし、経営ができない人が自分の利益のために経営に口を出すという姿勢は好きにはなれません。

企業価値を高めること、すなわち良質のサービスを生み出して顧客に届けるという実オペレーションをしているのは企業の内部で活動している経営者や社員たちです。サービスの良質化には顧客・取引先があってのことです。「株主」「社員」「顧客・取引先」この三者のために活動するのが企業、でありたいと思っています。

読書会でも話したのですが、この人と一緒に仕事をしたいか、と問われれば、「NO」と答えるでしょう。

しかし、ぬるま湯につかっていた多くの日本企業の経営に黒船のごとく大きな刺激をあたえ、後々グローバルに戦える力をつけていくことに大きく貢献してくれた方かもしれません。

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