48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

読書会〜「シャーデンフロイデ」

 

 今回の読書会の課題図書は「ホンマでっかTV」でお馴染みの中野信子さん著、「シャーデンフロイデ」でした。

 

どんな本?

「人道的」とか「人間らしく」という言葉には、相手を愛し受け入れることのように受け止められていますが、実は人間は他人の不幸に快感を感じ、快感に従って行動する生き物である、ということを脳科学的見地から紹介してる本です。

 

Amazonの内容紹介文を引用します。

 

シャーデンフロイデ」とは、他人を引きずり下ろしたときに生まれる快感のこと。成功者のちょっとした失敗をネット上で糾弾し、喜びに浸る。実はこの行動の根幹には、脳内物質「オキシトシン」が深く関わっている。オキシトシンは、母子間など、人と人との愛着を形成するために欠かせない脳内ホルモンだが、最新の研究では「妬み」感情も高めてしまうことがわかってきた。なぜ人間は一見、非生産的に思える「妬み」という感情を他人に覚え、その不幸を喜ぶのか。現代社会が抱える病理の象徴「シャーデンフロイデ」の正体を解き明かす。

 

 (以上Amazonの「内容紹介」を引用)

 

ホンマでっかTV」は好きでよく観ているので、著者の中野信子さんはテレビでよく拝見しています。番組では脳科学的見地から興味深い視点や見識をわかりやすく披露してくれている印象です。

 

本書はあたかも「ホンマでっかTV」で語っているがごとく、「脳科学的見地にたって人間は他人の不幸を喜ぶ性質である」ことをわかりやすい言葉で解説しています。

 

人間は本来残虐な面を当然のごとく持っているので、虐待、いじめ、戦争といった相手を攻撃する行動は、ある意味「人間らしい」行動でもあるそうです。

 

おさえておきたいところ

キーワードは「オキシトシン」。この物質は「愛と絆の脳内ホルモン」と言われている一方、「妬み」を促進する働きをもっていて、かつ「共同体(社会)を維持せよ」と命令する物質でもあるそうです。

 

オキシトシンが人間にどのように働きかけて、人間がどのような行動をとるのをいくつか実験例を交えて紹介しています。自分がこれまでに目にしてきたこと、耳にしてきたことを当てはめてみるといいと思います。

 

個人的な印象ですが、全体のまとまり感がもう一つなので「この人は何を言いたいのか」といった見方ではなく、「ふ〜ん、そういう面があるのか」という軽い気持ちで読むといいかと。

 

これから

人として本書で書かれているような残虐な面があるということは、自分にもある、ということです。

 

だからといって、人を攻撃することを「やむなし」とすることを望んでいるわけではありません。

 

周りの人たちが笑顔であり続けて欲しい、という気持ちが上回るようでありたいと思います。

 

そのためには何が必要なのか。宗教?哲学?教育?思想?

 

難しいなぁ・・・

 

シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感 (幻冬舎新書)