英語耳セミナーで何度か教材として使われた映画「ズートピア」。
講師や受講生の方からも「これはいい作品だね」と聞いていたので、早くNetflixに出てこないかなぁ、と待っていました。
人気が高いようでしばらく登場しないだろう、という講師の予測をきいて「我慢できん・・・」とDVDを購入しちゃいました(^^)
アニメは日本の代表的コンテンツと思い込んでいましたが、なんとこのディズニー作品はよくできていますね。
まずアニメとは思えない立体感。
最近はゲームやアニメの登場人物の描写が細かく、そしてリアル感たっぷり。
動作や表情は人間のふるまいのようです。
実写版のような立体感とアニメ特有のファンタジーの要素がふんだんに取り込まれた画です。
ディズニーのアニメ技術の凄さを見た気がします。
この作品の見どころはたくさんあります(^^)
まず登場人物ならぬ登場“動物”が多彩であること。
主人公がうさぎ、準主人公がきつねを始め、白ひつじ、黒ひつじ、水牛、ぞう、トラ、ライオン、チーター、じゃがー、ねずみ、しろくま、おおかみ、いたち、かば、きりん、センザンコウ、ガゼル、さい、かば、レミング、くま、となかい、しか、うま、ぶた、なまけもの、かわうそなどなど。
なので登場動物に飽きません(^^)
それらの動物の英語名を覚えるだけでもいいトレーニングになるかも。。。
たとえば“かわうそ”が登場してきますが、その名も「オッタートン」 。
“かわうそ”は英語で“otter"、そう「オッター」っていうんですね。
そして登場動物はそれぞれ個性的!
主人公のうさぎのジュディや準主人公のキツネのニックもそうですが、マニア的にはなまけもののラッシュです。
英語耳の講師が指摘していましたが、動物を通じて人種の違いも表現しているようです。
黒い羊は黒人っぽい喋り方をしているとか・・・
どう個性的かはネタバレになるので(笑)ぜひ映画をみてください(^^)
つぎに音楽の多彩な表現。
DVDのメイキングで録音風景が見ることができます。
オーケストラを使って、楽器にもいろいろ工夫をしてファンタジー豊かな音を演出しています。
そしてやはりストーリーですね。
多様性、対立、偏見、不完全。
私はこれらがキーワードのように感じました。
最近台頭してきたナショナリズム、セクショナリズムに対する痛烈なメッセージを含んでいる印象です。
多様性を表現するのには、人より動物の方がわかりやすいですね。
明らかに違うんですから(^^)
異なる考え方、価値観、習慣、ライフスタイルをもった生き物が同じ環境で共存していくことができる国、それが楽園“ズートピア”として描かれています。
ところがある悪巧みによってこの楽園のバランスが崩れてきます。
そ肉食動物と草食動物という誰でもわかる構図で対立が発生します。
まさに現在の世界で起きている“対立”を最もわかりやすく表現しています。
すると“偏見”が表にでてきます。
主人公のジュディでさえも先入観をもってしまうのです。
生き物は不完全であることをちらっと見せてくれてる気がします。
だから、不完全である自分が、相手に“完全”を求めるということは、とてもおこがましいことなんだなぁ、と自戒の気持ちが生まれてきます。
ちなみに偏見の一つとして表現されている「キツネはずる賢い」というイメージは日本だけではないんですね(^^)
忘れてはならないのは挿入歌「Try Everything」。
シャキーラが歌うこの曲は英語耳で講師に紹介されディクテーションに挑戦した教材でもあります。
この歌は
可能性を信じよう
挑戦していこう
誰もがうまくいっているわけではない
うまくいかなかったらまた挑戦すればいい
そんなメッセージをもった元気のでる歌です。
テンポもよく、途中とエンディングでの挿入のタイミングとイメージがバッチリです。
番外編ですが、途中ゴッドファーザーをパロったと思われるシーンがありました(笑)
ゴッドファーザーでドン・コルレオーネさながらの衣装、音楽、しゃべりかた(^^)
ドン・コルレオーネはアメリカではよく真似されるキャラらしく、あのしゃがれた声で名台詞をいうのが、ちょっとしたギャグでもあるようです(^^)
ゴッドファーザーファンの1人としては楽しいパロディーでした(^^)
まさにゴッドファーザーのオープニングシーンをパロった設定になっていますので、お楽しみに(^^)
実はいろいろこの映画には隠れネタがあるようで、ネットでネタバレ覚悟の投稿がいくつか見つかります(^^)
製作者たちが遊び心たっぷりに世の中の歪を子どもにもわかるような構成で作られた秀作といえるでしょう。
内容が楽しめる作品なので、これを使って少しでも英語の力にできるようにしたいなぁ。
動物の名前、発音、よく使われる言い回しなど・・・