英語耳セミナー講師からお勧めいただいた作品です(^^)
ジム・キャリーの作品はここでもいくつかご紹介させていただいておりますが、いずれも英語耳セミナーで扱った作品か講師から教えていただいた作品です(^^)
以前も一度観たのですが、DVDをお借りしたこともあり改めて視聴。
ジム・キャリーならではの豊かな表情の表現シーンは満載です(^^)
あらすじとしては、なんでも否定的にとらえていて出世もできず奥さんとも離婚してしまいうだつの上がらない銀行員カールが、あるとき「なんでもYESといえば人生はひらける」といった、危ない宗教(笑)のような集会に参加したことがきっかけで、ひたらすら「YES」と受け入れるようになってから、人生ががらりと変わったというものです。
ジム・キャリーの作品は基本ハッピーエンドで終わることと、殺し合いのシーンがないのが特徴で、本作品も同様に終わった後すっきりした気持ちになります。
これ、実は実話に基づいているらしいです(^^)
2005年にイギリス人のダニー・ウォレスが自身の体験を本にした「Yes Man」という本が原作となっています。(Wikipediaより)
へ〜、実際にこんなことがあったんだ?
ちょっと信じられないなぁ、というくらい人生が大きく変わっていきます(^^)
カールの友人で弁護士でもあるピーターというのがいるのですが、彼がこんなうだつのあがらないカールに執拗にからんでくるのが、なかなかユニークです。
よっぽどピーターはカールのことが好きなんですね(^^)
オープニングでジャーニーのSeparate waysがいきなり流れてきて、「お〜かっこいい入りだな」なんて思わせておいて、カールとピーターの漫才のような会話に繋がります。(^^)
私が映画を観るときは、英語のヒアリングのトレーニングも兼ねています。
ジム・キャリーは前にみた作品「ライアー・ライアー」で超絶な早口のシーンがたくさんあって難儀したのですが、この作品では早口のシーンは「ライアー・ライアー」ほどはなかったです。
なのでシャドーイングなどを通じて英語トレーニングするには、良い教材の一つかもしれません。
この作品では、最初に「なんでもYESといって受け入れるのだ」と教祖様のような人がいうのですが、最後は「なんでもかんでもYESといえばいいもんじゃない」とカールを諭します。
「なんでもYESといえばいい、というのはカールの誤解であって、最初はそうだがそれは身体をならすためだ。義務感からではなく自然と心からYESといえるようになるのだ」
と胡散臭い教祖様がカールに説明をするのですが、まさにここがこの映画の肝じゃないか、というのが私の勝手な解釈です。
私のシェアハウスの運営のやりかたにも実は通じるんですね。
「YES」ということは、言い換えれば相手を一旦受け入れること。
利用してくれる入居者の皆さんは多種多様。
何か不満や不安について相談がくることは少なくありません。
また、「あ〜もっとこうあってほしいのに」と思ってしまう状況も正直少なくありません。
そんなときにすぐに「それは違う」と否定したり、できない理由を言い訳したりすると状況の解決からはどんどん遠のいていきます。
今目の前に起きていることは事実であり、その事実がおきた背景を知ることが改善にむけての一歩となります。
事実を否定するのではなく、根本原因に目をむけることなんです。
事実は結果に過ぎず、だからそれを否定することはナンセンスなことなんだと思います。
アメリカの人との会話でこんな流れをよく目にします。
A:あのさ私、この件はXだと思うんだよね。
B(XではなくYが妥当だと思っている):なるほど、たしかにXって魅力的だよね
一方でYという案も魅力的かと思うんだけどどう思う?
BさんはAさんの意見Xに対して「ちがうよ、Yのほうがいいじゃん」みたいな言い方をせずに、一旦「Xっていいね」と受け入れて(「YES」と言って)、それを否定せずに自分の意見を土俵にのせてきます。
「ちがうよ、Yのほうがいいじゃん」みたいなシーン、よく日本では当たり前のようにみられていた光景(^^)
移民を受け入れて多様性を受け入れることが自然と身についたアメリカの人たちと、モノカルチャーで育ってきた日本人との環境の違いは大きく影響しているかな。
そんなアメリカが「アメリカ・ファースト」として、移民排除、他国との軋轢を恐れない強行な姿勢を出すようになってきました。
中国にもイランにも移民にも「NO」を突きつけています。
ある意味「イエスマン」のような寛容さが失われてきているのかなぁとちょっと残念な気持ちが拭えません。
日韓問題もしかり、ですね。
「イエスマン」でいられない深い背景が何かあるのでしょう。
そういう意味で「イエスマン」でいられることは、幸せの一つかもしれません。(^^)