48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

セミプライベートについて考えてみる

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シェアハウスの部屋にはいくつかのスタイルがあります。

  • 個室
  • ドミトリー
  • セミプライベート

 

個室は文字通り1人部屋です。

 

ドミトリーは、いわゆる「相部屋」で1つの部屋にベッドが複数(二段ベッドのケースもある)あって部屋の中に特に仕切りを儲けていないスタイルです。

 

セミプライベートは、一つの部屋に複数の人が生活するスタイルはドミトリーと同じですが、部屋の中で仕切りが設定されていて個人としての空間が持てる部屋です。

 

この仕切りは「壁」とは異なります。

 

壁は床から天井まで仕切られておりますが、ここでいう仕切りは天井まで届いておらず空間としてはつながっています。

 

行ってみれば「1つの部屋に衝立をたてて区割りしています」ということ。

 

 

 

本来人が住む部屋は「居室」とされていて建築基準法でその基準が定められています。

 

部屋の広さだったり、採光、換気などについてです。

 

なので、「部屋」とするためには、ある程度の広さと窓と換気システムが必要になるのですが、セミプライベートであれば1つの部屋に複数の人と住む、と同等とみなされるので、「居室」の基準には該当しないのです。

 

ま、言ってみれば貸主側の都合で収益を上げたいための作戦、でもあるわけです。

 

 

 

では貸主の思惑だったとすれば利用者はいないのか、というとそうでもなさそうで、供給があればある程度の需要はあるものですね。

 

先日セミプライベートの利用方法について相談を受けたのでちょっと考察してみました。

 

利用者について

セミプライベートは個室に比べると密閉感はないため個室より安い値段で提供されます。

 

どんな人が利用するのでしょう。

 

ネットでセミプライベートを利用した人の声を拾ってみると、

  • 1人でいられる空間がほしい
  • 個室に入るほどの予算がない

という要望が根底にあるようです。

 

1人の空間がほしいので「ドミトリー」タイプは選ばないようです。

 

ドミトリーでは仕切りがなく同じ部屋に複数の人がいますので、1人にはなれません。

 

セミプライベートであれば、空間としては天井近くはふさがっていないのですが、視覚的には1人でいられます。

 

1人の空間が必要で個室を借りるほどの予算を組めない(あるいは組みたくない)人、ってどんな人だろう。。。

 

  1. 旅人
  2. ゲーマー
  3. フリーター
  4. 短期出張者

 

ざっと浮かんだのがこんなイメージ。

 

セミプライベートの活用方法

では彼らにとってどんな活用ができるでしょう。

 

1 旅人

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彼らはいろいろなところを渡り歩くので、最近良く耳にする「多拠点ライフ」のスタイルがぴったりですね。

 

すなわち東京以外の都市にも同様のスペースがあり、数ヶ月単位で移住ができる、というもの。

 

海外があればなおいいですね。

 

運営側からすると、多拠点にスペースを持つという投資が必要になりますので、ある程度の投資規模が求められます。

 

届けの面倒さを我慢できれば民泊という手もあります。

 

民泊新法の施行により、年間180日までしか営業ができませんが、賃貸との組み合わせを上手にすると貸主側は収益を上げることは十分可能です。

 

2 ゲーマー

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私が運営しているシェアハウスでも、「ゲームできるスペースない?」と訊かれることがあります。

 

ゲームが好きな人は、そこにテレビとヘッドホンがあればゲームに熱中できますよね。

 

ゲームして寝るだけなら、スペースはそんなに広い必要はなく、TVがあるので荷物も少なくてすみます。

 

ご家庭のある方で家でなかなかゲームに熱中できない、なんていう人には、セカンドルームとしても魅力的かもしれません(^^)

 

これは、部屋さえ用意されていれば、TVとヘッドホンを各部屋に設置するだけですから追加投資としてはそんなに必要はありませんね。

 

3 フリーター

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ニートやフリーターの人たちはなぜそのスタイルをとっているか、という背景は人それぞれで一概にこれ!と言うことはできませんが、一つのスタイルとしてある期間働いてお金をためて、しばらく旅行したり遊んだりして、お金がなくなったらまた働く、という生き方を好む人達がいます。

 

何人かそういう人にお会いしています。

 

こういう人たちは、お金をためた後が本来の自分で、お金をためている間はある程度の我慢ができます。

 

またいろいろと動くので荷物もおそらく少ないでしょうね。

 

Wi-Fiがあってベッドとできれば寝具(布団やまくら)があったほうが、利用者が寝具を用意しなくて済むので喜ばれると思います。

 

4 短期出張者

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出張費を抑制したい企業の思惑として、こういったセミプライベートを利用するのは一つのOptionになるかと思います。

 

企業研修やプロジェクト支援などで2〜3ヶ月滞在という出張も珍しくありません。

 

出張で来ている間はたいてい忙しく、部屋に戻ってもほぼ寝るだけというスタイルが少なくないと思います。

 

またご家庭をもっていらっしゃる方はできれば週末はご自宅に戻りたいもの。

 

であれば、宿泊費をおさえて週末ご自宅へ帰る手当をつけてあげるほうが従業員のサポートになるのではないかと。

 

都内でもセミプライベートは1ヶ月共益費込で4万〜5万くらいで済むところが多いです。

 

自炊ができるので食費も浮きます。

 

1ヶ月30泊を都内ビジネスホテル1泊7千円で利用したら21万円にもなります。

 

食事は外食か中食に頼らざるを得ません。

 

それならセミプライベートの部屋を借りて月額5万円自宅への帰宅手当をつけてあげても10万円節約になります。

 

マンションやアパートは短期利用では貸してくれないところも多いし、貸してくれても初期費用などを月額に換算するとかなり割高になり、ほとんどホテル利用と変わらなくなってしまいます。

 

費用だけでなく、シェアハウスであれば家で新しい友人ができるチャンスがありますね。

 

ホテル暮らしではなかなかそうはいきません。

 

仕事から帰った後にリラックスできる環境がもてるかもしれません(^^)

 

会社も従業員も双方Welcomeではないでしょうか。

 

入れ替わり出張者を派遣しているような法人であれば法人契約をして寮的な扱いにしてもいいですね。

 

これも一つの働き方改革ではないかと思います。

 

 

 

こうやって検証するといろいろなアイデアが出てきます。

 

私はシェアハウスはコミュニティの場として育てたいという方針がありますが、必ずしもそれにこだわらない活用方法の一つかもしれません(^^)