毎回ではないのですが、”時々”ご紹介させていただく、英語耳をひらこうオンラインセミナーのコンテンツシリーズ(^^)
今回ご紹介するのは takeとbring。
takeという動詞は、have、make、getなどと並んで「幅広く使われる」動詞の代表格。
それを1時間半のオンラインセミナーで説明するとなると、かなり上級者向けとおもわれるぐらい、濃密すぎる内容になりそうなので、今回はbringと比較することで、その一部をとりあげたものです。
takeとbringはどう違う?
こちらの場面。
左側は、お母さんが「傘を忘れずに(持っていって)ね」と見送っているところ。
右側は、学校の先生が「傘を忘れずに(持ってきて)ね」と連絡をしているところ。
どちらかがtakeでどちらかがbringです。
さあ、どっちでしょう?(^^)
正解は・・・
左側はtake
右側はbring
です。
どう違うかというと、
このように、
take:どこにいくか関係なく”離れている”イメージ
bring:行く先が”自分または話題のところ”のイメージ
を持っています。
先程の左側は、
今話題の場所が「家」でそこから「傘をどこかへもっていく」状況
なのでtakeを使っています。
一方右側は、
今話題の場所が「学校」でそこへ「傘をもってくる」状況
なのでbringと使っています。
これは以前にご紹介した”go”と"come”のイメージそのものなんですね。
Bring
bringの例文をいくつかご紹介します。
これからパーティーが始まるようです。そのことについて2人が電話で話している場面を想像してみてください(^^)
例文1 パーティーに持ってくる
A: I wonder what I should bring (to your party).
B: Bring some food, if you can.
A:「何を持って行けばいいかな?」
B:「できれば、食料を少し持ってきて」
「Bさんのパーティー」と行き先が「自分または話題のところ」に料理(some food)を”持っていく”あるいは”持ってくる”なのでbringを使っています。
例文2 友達をつれてくる
A: Should I come by myself?
B: Make sure to bring your friends (to my party).
A:「一人で行った方がいいですか?」
B:「必ず友達を連れてきて」
同じように「Bさんのパーティー」と行き先が「自分または話題のところ」に”友達(your friends)”を”連れて行く”あるいは”連れてくる”なのでbringを使っています。
例文3 (てぶらで)来てください
A: What do I need to bring to the party.
B: You don’t have to bring anything. Just bring yourself.
A:「パーティに何か持って行く必要があります?」
B:「何も持ってこなくてかまいません。手ぶらでおいでください」
「Bさんのパーティー」と行き先が「自分または話題のところ」に”あなた自身(yourself)”を”連れてくる”なのでbringを使っています。
「ただあなた自身をつれてきてください」がすなわち「てぶらで来てください」という意味になるんですね、面白いですね(^^)
パーティーとは別ですがこんなbringの使い方もあります。
A: What brings you here?
B: I came to visit my friend.
A:「ここへは、どんな御用で?」
B:「友人を訪問するために来ました」
AさんとBさんが今いる地点という「話題のところ」に「何が(what)あなたをここに連れてきたのですか」というのが直接的な訳ですが、すなわち「どんな用があってここに来たのですか」という意味になります。
原澤講師、岸講師によるとこの表現はよく使える便利な表現らしいです(^^)
take
takeについても例文をご紹介しましょう。
例文1 連れて行く
A: How do I get to the station?
B: Let me take you there.
A:「駅へはどのように行けばいいですか?」
B:「そこまでお連れしましょう」
Aさん、Bさんがいる場所から「どこかへ離れる」のでtakeが使われています。
例文2 車に乗せてでかける
A: How do you like my new car?
B: Cool. Take me for a ride.
A:「僕の新車、どお?」
B:「カッコい〜。乗せて」
これもAさん、Bさんがいる場所から「どこかへ離れる」のですが、for a rideが後ろについて「車に乗せて」という意味が付け加えられています。
例文3 (ある場所へ)連れて行く
A: I want to see a baseball game.
B: OK. I’ll take you to the ball park.
A:「野球の試合見たいな」
B:「よし。球場に連れて行ってあげる」
これは、「野球場」と”話題のところ”なのでbringじゃないの?と思っちゃいますよね(^^)
でもここではAさんいるところからも、Bさんがいるところからも”離れて”いくのでtakeを使うんです。
「え?”野球場”という”話題のところ”に行くのになぜbringじゃないの?」と思った人、いるかもしれませんね(^^)
確かに”話題のところ”ではあるのですが、Bさんが野球場に住んでいるわけでもなく、Aさんの視点に立つと、今話しをしているところから「離れる」行動にでるわけです。
”話題のところ”は、会話をしている2人あるいは会話に加わっている仲間内の誰かがいる場所、という意味合いを持っていて、そこに近づくという感覚があります。
ここでは野球場がAさんにとってもBさんにとっても「自分のいる場所(あるいは場)ではない」というところがポイントですね。
例文3 心奪われる
A: Are you in love with her?
B: Yes. She took my heart away.
A:「彼女に惚れちゃったの?」
B:「ああ、心を奪われた(メロメロだ)」
tookはtakeの過去形です。「私の心(my heart)をどこかへ持っていく」すなわち「心を奪う」という意味になるんですね。
面白い表現ですね。
例文4 息を飲む
A: She is the most beautiful lady I’ve ever met.
B: You can say that again.
She takes my breath away.
A:「彼女は、これまで会った中で一番美しい女性だ」
B:「そのとおり。息をのむ美しさだ」
例文3に近い使い方で、my heartの代わりにmy breath すなわち「私の息」が使われていて、「私の息(my breath)をどこかへ持っていく」なので「息を飲む」という意味合いになります。
いかがでしたか。
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