久々に将棋ネタ(^^)
(お断り:棋士の方々の名前が頻出するため、文中は敬称を省略して表記させていただきます)
この週末、8つあるタイトルのうちの1つ「王将」戦で、現タイトルホルダーの渡辺明三冠が永瀬王座の挑戦を退け4勝2敗で防衛をはたしました。
(画像:Yahoo!ニュースより引用。Yahoo!ニュースの引用元はスポーツニッポン新聞社)
防衛した渡辺三冠はこれでタイトル通算獲得数が27となり、歴代4位の谷川浩司永世17世名人とならびました。
2021年3月15日時点のタイトルホルダーは以下の通り。
渡辺明が3つ、豊島将之と藤井聡太が2つずつ、永瀬拓矢が1つ。
最近はこの4人でタイトルを分け合っている感じです。
現タイトルホルダーが前回(あるいは現在)戦った相手をみると
と8つ中4つのタイトルにこの4人がでているわけで、8x2=16人しか枠のないタイトル戦に12枠を占めてしまっているくらい、今この4人がトップをしのぎあっています。
タイトルより格は下がりますが、「朝日杯将棋オープン」「銀河戦」という大会ではいずれも藤井聡太が、「将棋日本シリーズ」では豊島将之がそれぞれ優勝して、ますます四天王的な要素が強くなりつつあります。
私が応援しているレジェンド羽生善治は前回の竜王戦の挑戦権を得ましたがいいところなく破れてしまったし、他のタイトル戦でも精彩を欠いている印象。
もうひと踏ん張りして前人未到の100タイトル目をとってほしいんですが・・・
そこにちょっと最近新しい勢力がでてきたかもしれません(^^)
山崎隆之は、プロ棋士の中でも「独特の感性」と皆が口を揃えて言うだけあって、独特の差し回しをし、私も棋譜をおいかけるのがとても楽しみな棋士の一人です。
大会でこれまで8回も優勝実績があるように実力はあるのに、タイトルには無縁で挑戦したのも1度きり。
それが昨年から好調で、名人戦リーグのB級1組でついに昇級をはたし、今年の春からは名人に挑戦できる可能性のあるA級にあがります。
補足)名人戦リーグは上から順にA級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組とランクされていて、A級で優勝しないと名人に挑戦する権利が得られない。すなわちA級以外は名人にはなれない。1年に一度昇級・降級(2〜3人)がきまるため、どんなに早くても1年に1つずつしかランクを上げることができない。A級は10人、B級1組は13人、B級2組以下は不定だが昨年はB級2組は25人、C級1組は37人、C級2組は52人。したがってA級に所属するということは、プロの中でもトップ中のトップと認められ、大会によってはシード権を得られることがある。
童顔でニコニコしているのですがもう40歳。
その順位戦の好調さが他の大会にも現れており、
- 竜王戦:トップクラスの1組ランキング戦で準決勝進出
- 名人戦:A級昇格
- 叡王戦:段位別予選準決勝進出
- お〜いお茶王位戦:予選敗退
- 王座戦:二次予選進行中
- 棋王戦:シードのため挑戦者決定トーナメントから出場
- 王将戦:一次予選準決勝進出
- 棋聖戦:決勝トーナメント進出
とお〜いお茶王位戦以外はいずれもタイトル戦でまだ残っている状態です。
そしてNHKで毎週放映しているNHK杯では見事準決勝まで勝ち上がりました。
今年のA級の活躍が楽しみです。
斎藤慎太郎は、2018年に第66期王座を獲得しましたが、まだ20代の若手。
斎藤慎太郎の各タイトルの状況はこちら
- 竜王戦:トップクラスの1組所属も1回戦敗退し2組に降級予定
- 名人戦:名人挑戦決定
- 叡王戦:段位別予選準決勝進出
- お〜いお茶王位戦:挑戦者決定リーグ進出
- 王座戦:二次予選敗退
- 棋王戦:シードのため挑戦者決定トーナメントから出場
- 王将戦:シードのため二次予選から出場
- 棋聖戦:決勝トーナメント進出も1回戦で敗退
とすでに敗退が決まっているものが3つあり、山崎隆之ほどの安定感はないにしても、やはり名人挑戦が燦然とかがやきます。
名人戦リーグでは昨年ついにA級に昇格したとおもったら、なんとA級初年で優勝し渡辺明名人への挑戦権をとってしまいました!
そしてNHKで毎週放送されているNHK杯という大会でも、準決勝でさきほど出た山崎隆之を力でねじ伏せ見事決勝に進出です。
来週の決勝戦の放送が楽しみです(^^)
そして将棋も今月が年度末なので、年間成績ランキングもそろそろ確定すると思われます。
注目は最多勝争いで、藤井聡太と永瀬拓矢が43勝で並んでいます。3位が34勝と大きく離れているのでこの2人による争いは間違いなさそう。
最多対局数は永瀬拓矢、最高勝率と最多連勝は藤井聡太が取りそうです。