いつも愛読しているdorifamuさんのブログで紹介されていた「昔話法廷」。
NHK for schoolとして昨年秋から10回に渡って放送されたものが、最近再放送されていたようです。
dorifamuさんのブログをみて内容に興味をもったので、NHKプラスで早速みてみました。
番組の紹介はdorifamuさんのブログがとてもわかり易いです(^^)
誰でも知っているような昔話を題材にしているのですが、その登場者の1人が取った行動が「罪」である、ということで裁判で争う、という企画です。
例えば「赤ずきんちゃん」では、最後に狼のお腹に石をたくさん詰めて死に至らしめた赤ずきんが「殺人犯」として被告となります。
なかなかユニークな設定ですよね。
ユニークな番組
ユニークという点では、このシリーズの大きな特徴は3つほどあります。
- 番組の構成
- 扱っているテーマ
- キャスティング
番組の構成
裁判員裁判形式で、証人尋問、被告人質問、最終弁論という構成になっていて、検察側と弁護側がそれぞれの質問、主張を行い、判決前に裁判官は「これから裁判員と一緒に判決を話し合います」で終わります。
すなわち「あなたならどう判断しますか?」という投げかけで終わるんです。
そう、だから毎回話しは完結しません。
時間は15分と短いですが、すっきりさっぱりというエンターテイメントではないんです(^^)
扱っているテーマ
今我々が突きつけられている社会的問題がテーマとして取り上げられています。
「桃太郎」の回では、「差別」と「SNSによる誹謗中傷」という大きなテーマが盛り込まれています。
「さるかに合戦」では「命」について。
などなど。。
なぜ被告が罪を問われているのか、そしてその罪にどう向き合うのか、といったところに、現代の我々が直面する課題が見え隠れしているんです。
「正義」ってなあに?とかね(^^)
キャスティング
驚くのは出演者たち。
検察、弁護人、被告、原告、裁判員の1人(この裁判員の独白がナレーションの役割をしています)がどれも演技力高い俳優たちがキャスティングされています。
さきほどの「桃太郎」では検察が天海祐希、弁護人は佐藤浩市、原告側に仲里依紗。
「さるかに合戦」では検察が小林聡美、弁護人に小澤征悦、裁判員に須賀健太。
といった具合です。
終わりに
内容、セリフ、構成がかなり練り込まれている印象があります。
子供向けというより、我々大人が見て考えてもいいんじゃないか、とさえ感じます。
「昔話法廷」のホームページはこちら。
嬉しいことに過去放送を観ることができます(^^)
差別、格差、正義、幸福、家族、社会、命、生きがい、環境、・・・
我々はいつも意識・無意識にこういったテーマと向き合い、時には悩み、時には苦しみ、時には守られ、日々生きているんですよね。
やはりNHK、いい番組作ってます。
dorifamuさん、勝手にブログ引用しちゃってすみません(^^)