今回鑑賞した映画はこちら「スキャンダル」
(画像:Netflixより引用)
FOXニュースの創業メンバーで当時CEOだったロジャー・エイルズ氏を同社の女性キャスターグレッチェン・カールソン氏がセクハラで訴訟を起こした事件を映画化したもの。
実際に起きた事件をベースに架空の人物を配置してフィクションに仕上げていますが、骨にあるのは実際にあった話。
この映画、アメリカのメディア事情と政治事情を知らないと、ちょっとついていくのが難しいかもしれません。
ということでネタバレしない程度にこの映画を楽しむためのバックグラウンドにちょっと触れてみます。
FOXニュースという会社
1996年にルパート・マードック氏が所有していた会社が設立したアメリカのニュース専門テレビチャンネルです。
アメリカはケーブルテレビでテレビを視聴するのが一般的でした。
創業時に当時NBCの経営者だったロジャー・エイルズ氏を社長に据えます。
FOXニュースは、マードック氏が共和党支持者だったこと、ロジャーがニクソンのアドバイザー的な立場だったこともあり、共和党よりの姿勢をとってきました。
従って会社としては共和党の思想の影響を強くうけています。
白人支持層、保守系、農村地域、小さな政府、そんなイメージでしょうか。
日本でも政府寄りだとか、反政府寄りとか言われている報道機関がありますね。
映画の舞台はちょうどトランプとヒラリー・クリントンの大統領選挙のあった2016年。
なので映画ではトランプに関する報道がたくさん出てきます。
ロジャー・エイルズという人
アメリカ三大ネットワークの一つNBCの元経営者ということもあり、すでにFOXニュース設立時でもテレビ界の大物でした。
それが映画の舞台となる2016年時でも創業以来経営者として君臨していたので、社内でのパワーは相当たるもの。
乱暴ですが、日本で言うところのナベツネ的な存在かもしれません。
登場する主要女性キャスター
この映画はセクハラ訴訟ということもあり、女性が中心となっている印象です。
その中でシャーリーズ・セロン演じるメーガン・ケリーとニコール・キッドマン演じるグレッチェン・カールソンが主人公の位置づけにあり、実在する人物です。
冒頭写真の左がシャーリーズ・セロン演じるメーガン・ケリー、中心にいるのがニコール・キッドマン演じるグレッチェン・カールソン。
ちなみに写真右にいるのは、この映画で重要な脇役として登場しますが、実在はしない架空の人物ケイラ・ポスピシルで、マーゴット・ロビーが演じています。
相関図
ざっくりこの映画の主要人物について相関図をまとめました。
他にもたくさん人物がでてくるのですが、ここを抑えておけばだいたい理解できると思います。
感想
実話を元にしていることから、当然ながらリアル感があるのが私の好みです。
また当時の実際のニュースを交えてリアルと映画の場面がいったりきたりというのも、スピード感がでます。
キャストも豪華ですね。
メーガン・ケリー役をしたシャリーズ・セロンは「本人とそっくり!」とネットでも評判になったくらいです(^^)
私個人の好みとしては、もう少しロジャー・エイルズの内面に食い込んで、その人物像にも食い込んでくれるともっと厚みがでたんじゃないかなぁ、という欲張りな思いがあります(^^)
1回だけだと準備が足りていなかったところがあるので、もう一度ある程度背景を知った上で観てみようかと思います。
ちなみに暴力的なシーンや、男女の絡みみたいなシーンはありません。