読書会とは別に個人で読んだ本のご紹介です。
NHK「歴史探偵」、日本テレビ「世界で一番受けたい授業」などメディアにもたくさん登場している河合敦氏著書の歴史書です。
私が初めて著者を見たのは日本テレビ「世界で一番受けたい授業」という番組。
私が学生時代に学んだ歴史の中には、今では違う内容になっていることを紹介してくれ、とても興味をそそられました。
聖徳太子、源頼朝、足利尊氏の肖像画といわれていた絵は、今ではどれもその信ぴょう性が疑われていて、伝聖徳太子と、「伝」がついて紹介されている。
鎌倉幕府設立は1192年(いいくにつくろう)ではなく1185年(いいはこつくろう)が今は定説。
などなど。
「歴史がかわる」なんてことを考えたこともなかった私にとっては、当時大きな衝撃でもありました。
しかし、「新しい資料がでてきて、それまでの資料の解釈が変わることがある」という河合氏の説明はなかなかもっともで、いろいろな発見・発掘を通じて時代の始まりや終わりが変わってきたりしますね。
今回読んだ本では、歴史を学んでいた学生時代にはまったく触れることのなかった歴史の一端を紹介してくれています。
こういった我々の常識を揺さぶる記事や、
- お歯黒の歴史
- ワクチン接種は幕末の名君から始まった
- ぶれない意思をもった津田梅子
と、著者がぜひ知っておいてほしい、という歴史、そして
といった教科書には載らない興味深い話、さらに、
といった教科書には載せられないような話も盛り込まれています。
新書のページ数としては220ページあまりとそんなに多くのないのですが、興味深い話が満載で、歴史のトリビアを楽しむような感覚で読むことができました。
私は学生時代、日本史、世界史、地理、公民とあった社会の科目の中で一番キライだったのが日本史でした^^;;
高校で社会科の科目を2つ選択するのですが、好きだった地理と消去法で世界史を選んでいます。
日本史に興味を持つようになったのは社会人になってから、それも中堅どころになってからかもしれません。
離婚して1人暮らしを始めた頃、仕事もいろいろあって自分なりにストレスフルな生活を送っていたとき、漫画でストレス発散していた時期がありました。
そのときに家康、信長、秀吉などを描いた小説の漫画版を読んだのですが、そのあたりからなんとなく日本の歴史に興味を持つようになったかもしれません。
年表を覚えなきゃいけなかった学生時代は苦痛でしかなかったのですが、物語としての歴史に興味を覚えたんでしょうね。
昨年は念願の「漫画日本の歴史」全巻を購入(^^)
覚える歴史ではなく、楽しむ歴史になったことで、いろいろな話を興味持って楽しめるようになりました。
学校でも教科書の内容を覚えさせるだけではなく、いろいろな脱線した話をして、物語性を盛り込んでくれると興味をもつ学生が増えるんじゃないかなぁ、と自分勝手な妄想をしています。
今ではいろいろな人が歴史のトリビアを紹介するようになり、昔学んだ歴史は必ずしも正しいと言い切れないことや、歴史そのものも変わりうる、ということを一般的に知らしめてくれたのは、この河合氏の大きな功績のような気がします。
「え〜、そうなの?」という純粋な驚き、これが楽しいんですよね。