48歳からの挑戦

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サピエンス全史からの徒然(1)〜人類と動物の絶滅

先日「21 Lessons」の読後感想をご紹介しました。

 

www.almater.jp

 

この著者ハラリ氏の深くてかつ広い考察に改めて感嘆し、前に読んだサピエンス全史をもう一度読み始めました。

 

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4年半も前に読んだのでだいぶ記憶から消えていると思います^^;;

 

久しぶりに読んでみると、一つ一つが考えさせられるテーマで、読みながら色々と考えさせられるのでなかなか進みません(笑)

 

改めて読後感想を書く、というよりは出会ったテーマや課題について、徒然(つれづれ)に思うところを書いてみよう、というのが、この「サピエンス全史からの徒然」です。

 

今回は人類の誕生と他の生き物の絶滅の関係について。

 

サピエンス全史は「歴史年表」から始まります。

 

135億年前 物質とエネルギーが現れる。(宇宙の誕生ですね)

45億年前 地球という惑星が形成される

38億年前 有機体(生物)が出現する

600万年前 ヒトとチンパンジーの最後の共通祖先

250万年前 アフリカでホモ(1)ヒト)属が進化する

200万年前 人類がアフリカ大陸からユーラシア大陸へ拡がる

50万年前 ヨーロッパでネアンデルタール人が進化する

20万年前 東アフリカでホモ・サピエンスが進化する

7万年前 ホモ・サピエンスがアフリカの外に出る

 認知革命(ハラリ氏命名

4万5千年前 ホモ・サピエンスオーストラリア大陸に住みつく

3万年前 ネアンデルタール人が絶滅する

1万6千年前 ホモ・サピエンスアメリカ大陸に住みつく

1万3千年前 ホモ・フローレシエンシスが絶滅し、ホモ・サピエンス以外の人類種は絶滅する

1万2千年前 農業革命(ハラリ氏命名

5千年前 最初の王国

500年前 科学革命(ハラリ氏命名

200年前 産業革命

 動植物の大規模な絶滅が起こる

 

この年表をみるだけで、生命の進化と人類の進化の速度の違いを感じられます。

 

まず今我々が「人間」といっているのは生物学的にはホモ・サピエンスと呼ばれる種で、

動物界

脊椎動物

脊椎動物亜門

哺乳綱

真獣下綱

サル目

直鼻猿亜目

ヒト上科

ヒト科

ヒト亜科

ヒト属

に所属します。

 

「ヒト」と呼ばれる生命は少なくともこの「ヒト属」に所属している必要があり、Wikipediaによると、今の我々ホモ・サピエンスを含めて30種類ほど存在しており(諸説あるものも含む)、、現存するのは、ホモ・サピエンス(正確に言うとホモ・サピエンス・サピエンス)だけなんですね。

 

後は絶滅しています。

 

それは我々ホモ・サピエンスが絶滅させたという説が有力のようです。

 

(こういう時代のものは文字もまだなく遺跡として発見された”モノ”から現代の考古学者が”推測”したものなので、今後の新しい発見や時代を経た考証により見解が変わることは十分予想されるので、あくまでも”現時点”で、というスタンスで記載していきます)

 

年表に「4万5千年前 ホモ・サピエンスオーストラリア大陸に住みつく」とありますが、ハラリ氏によるとその後数千年のうち、体重が50キログラム以上あるオーストラリア大陸の動物種24種のうち23種が絶滅しました。

 

この時にオーストラリアに移住したホモ・サピエンスを先祖とするのがアポリジニです。

 

(本書ではその引用元の文献も記載されています)

 

(注意:これはアポリジニについて論評することを目的としていません。)

 

体長3.3メートル、体重2.8トンと推定される大型有袋類ディプロトドンは2,500万年前から生息していたけど、この時に絶滅しています。

 

対象1.3メートル、体重100キログラムと推定されるフクロライオンは、160万年前から生息していましたが、絶滅。

 

数百万年から数千万年生きていた種がわずか数千年で絶滅してしまったという恐ろしいスピード。

 

同じことがアメリカ大陸など他の地域でも起こっています。

 

絶滅の原因はまだ学会でも議論になっているようで、気候変動説、超古代彗星衝突説、定向進化説、伝染病説など諸説を支持する学者も少なくないようです。

 

ただハラリ氏は、彼なりの考察でホモ・サピエンスが絶滅に追い込んだ可能性が高い、という見解を示しており、私にとってもこれは説得力ある内容に感じています。

 

ホモ・サピエンスの狩猟活動によって当時多くの生物が絶滅に追い込まれてしまった可能性が高いんですね。

 

そしてつい最近の産業革命により、殺傷能力の高い道具が開発され、乱獲によってまた多くの動植物が絶滅に追い込まれてきています。

 

最近では世界で3頭しか生き残っていなかったキタシロサイの最後のオス「スーダン」が2018年に死亡し、事実上の絶滅状態になったことが記憶に新しいです。

 

生き残ったメスは「スーダン」の娘と孫で、「スーダン」の精子は冷凍保存されているらしいのですが、子孫を残すのはかなり厳しそうです。

 

キタシロサイは密猟によって絶滅に追い込まれた動物。

 

サイの角がアジア諸国で伝統薬の成分として重宝され違法性もあり、高値でアンダーグラウンドで取引されているのが背景のようです。

(引用:南アフリカでサイの密猟が急増 |WWFジャパン

 

2009年に122頭、2010年に333頭が密猟されたそうです。

 

ホモ・サピエンスの欲の犠牲になっているんですね。。。

 

また近年では地上だけでなく海や川、湖など水とともに生きている生物たちも乱獲によって危ぶまれるものも少なくありません。

 

 

 

この地上に誕生した数百万年前は、大きな肉食動物に捕食されることを恐れながら、細々と生きていた人類ですが、いつの間にか多くの生命体を絶滅に追い込んで生命体の頂点に君臨することとなりました。

 

 

 

ここからは私の妄想ですが、近い将来ホモ・サピエンスの天下が終わる気がします。

 

「AI(人工知能)」の技術が大きな鍵を握っています。

 

AIを搭載した”生命体でない”無機物だったロボットが、ディープランニングの進化で、”生命体と同等レベル”の行動・判断ができるようになり、やがて「意思」を持ち始め、自分たちロボットの言うことをきかないホモ・サピエンスを征服しようと企てる。

 

ホモ・サピエンスを征服するために新しく選んだパートナーがホモ・サピエンスに次ぐ知能を持っていると言われるチンパンジーで、昔映画になった「猿の惑星」が現実になる。

 

ホモ・サピエンス vs AI&猿連合の戦いに破れたホモ・サピエンスは地球を飛び出して火星に移住を始める、というなんともSFな話が、少し現実味を帯びてきてるんじゃないかと感じちゃいます(^^)

 

あるいはナウシカの映画で出たような巨神兵で一旦地球が廃墟になり、数万年、数百万年かけて地球が回復してくるかもしれません(^^)

 

地球は寿命が100億年くらいと言われており、百万年は地球の人生の1万分の1。

 

人間の寿命を100年とすると、地球の百万年は人間の3〜4日にしか相当しません。

 

地球の1万年は人間の1時間程度です。

 

1万年地球の温度が上がったって、氷河期になったって、地球からみたらちょっとした出来事にすぎません。

 

人間の営みを変えることはできませんが、せめて地球という大きな物体から鉄槌をうけないよう、そして自ら作り上げた技術によって足元をすくわれないよう、少しでも行動を慎むという感覚があってもいいんじゃないか、と徒然におもっちゃうわけです(^^)

 

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先日の冷蔵庫余り物と食品ストックでの食事。

 

こうやって美味しく食事がいただけることに感謝、感謝。