2022年の2月22日と2のオンパレードの日ですね。
(画像:Netflixより引用)
今回観た映画は「ディアボロス/悪魔の扉」です。
マトリックスでおなじみのキアヌ・リーブスと数々のマフィア映画に登場するアル・パチーノ主演でシャーリーズ・セロンが登場します。
1997年アメリカで制作されたオカルト・スリラーにジャンルされる映画です。
フロリダで負けなしの驚異的な実績を持つキアヌ・リーブス演じる元検事の弁護士ケヴィン・ロマックスは、シャーリーズ・セロン演じる妻メアリーと幸せに暮らしてましたが、その実績を買われてニューヨークの法律事務所にスカウトされます。
スカウトした法律事務所のトップがアル・パチーノ演じるジョン・ミルトン。
破格の待遇と住まいを提供されたロマックス夫妻ですが、だんだんとリズムが狂ってきます。
ケヴィンは大きな仕事を任され家を不在にすることが多く、仕事もなくたっぷりあるお金を同じアパートにするケヴィンの同僚の妻たちと散財するしかやることがないメアリーは孤独を感じるようになってきます。
この後はネタバレになるので控えます(^^)
映画は女性の裸体や血まみれのシーンがあるなど、この手が苦手な人には向いていないと思います。
原作はアンドリュー・ネイダーマンによる小説「悪魔の弁護人」です。
邦題になった「ディアボロス」は「悪魔」を意味するギリシャ語なので、まあ小説とほぼ同じ題名と言っていいでしょう。
ストーリーは少しSF的であり、宗教的でありますが、私は「人間のもっている原罪」を描き出したかったのかな、という印象を持ちました。
映画では「虚栄」といっています。
この「虚栄」のために大切なものを失っていくのが人間の弱さであり、罪である、そしてその弱さをくすぐるように悪魔が甘い言葉ささやく、こんな図式です。
キアヌ・リーブスが有名になったマトリックスはSFの要素が絡んだ結果難解なところがありましたが、この映画も少々そういう部分はあります。
人間はもともと罪深い。
でも神を怒らせると大変なことになる。
だから神を恐れることで人間は自制することが必要である。
従って人間は神に従わなければならない。
こういうことなんだろうか・・・
人間はお互いに協力することを覚えて発展した一方、その引き換えに多くの動植物を絶滅に追い込んだことや、同種の人間を従えるという残忍な面(罪)も持っています。
もともとそういう罪深い存在である、ということはいろいろな宗教の前提になっていて、その罪深さを抑制する手段として、神に従ったり、修行したり、仏を信じたり、男女別にしたり(男性が女性に惑わされないように)、いろいろな決まりやしきたりが育まれて、宗教や社会通念となってきたのかも、と頭に浮かびました。
この映画は、「今批判的な視線をもっただろう、そういうお前はどうなんだ」とちょくちょく突っ込んでくるような印象です。
さてさて、この映画はキアヌ・リーブスとアル・パチーノといった超大物が主人公ですが、他にも知ってた役者が登場しました。
シャーリーズ・セロンはこのブログでも紹介した「スキャンダル」で主人公ケリーを演じていました。
ディアボロスから22年後にこのスキャンダルという映画、当然ながら本人の印象は全然違いました。
同一人物とは思えなかった・・・
それから意外なところですが、アル・パチーノの法律事務所のメンバーの1人エディ・バーズーンを演じたジェフリー・ジョーンズは、この映画のさらに15年前に、「アマデウス」という映画で当時の王様ヨーゼフ2世の役を演じていたんですね。
ただ56歳にもなって児童ポルノ所持と未成年に金銭払ってヌード写真を撮った罪で逮捕されるという汚点を残してしまったは残念です。。。
また抜群のプロモーションで全裸を披露するクリスタベラ役であるコニー・ニールセンはデンマーク人で、この映画の直前にアメリカに移住したらしいのですが、デンマーク語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スウェーデン語の6ヶ国語に堪能という恐るべき才女です。。。
私は英語一つでもアップアップなのに・・・
グラディエーターやワンダーウーマンシリーズに出演していたようです。
映画としての個人的なおすすめ度という点ではちょっと低いかな、というのが私の感想でした。