(画像:Netflixより引用)
今回観た映画はこちら「インスタントファミリー〜本当の家族見つけました〜」です。
原題は「Instant Family」。
2018年に監督ショーン・アダムスの実体験から着想を得たというストーリーで映画化されたアメリカ映画です。
子供がいない白人夫婦がとあることから里親制度を知り、3人の子供の里親になります。
子供の複雑な環境、里親になる2人の大人が対峙する大きな変化と現実、里親・養子の複雑な制度などいろいろな情景が描かれています。
恵まれない子どもたちに里親が見つかり、お互いが惹かれ合ってハッピーエンド、頭と終わりだけを結べばそうなりますが、ストーリーとしては「そうは問屋がおろさない」といわんばかりにいろいろな問題が勃発します。
2時間ちょっとの映画で結構詰め込んだ感がありますが、その分飽きさせない展開だったと感じます。
何かしらの理由で親子が離れ離れに生活をせざるを得ず、しかも法的な壁があって親子が自由に会えないというケースはアメリカだけでなく、日本でも少なくないだろうと思われます。
子供が抱えているトラウマ、歴史、大人たちの事情、社会のルール、壁、いろいろな要素があって、簡単な問題でないことは容易に想定できます。
それらをコメディタッチで描写してくれた作品のような気がします。
私は里親どころか実の子供さえ育てずに離れたしまった大人の1人として、この問題に発言できる資格をもっているとは到底思えないので、感想を述べることはおこがましいことではありますが、親を失った子どもたちに実親ではないにしろ頼れる大人としての存在を与えてあげることで、子供にとって必要と思われる愛情を提供することができる人がいて、その人達を支援する仕組みがあることは、素敵なことだと思います。
昔先輩によくおごってもらったときに「これを俺に返そうと思うのではなく、その分おまえの後輩の面倒をみてやれ」とよく言われていました。
親子の情って、特に子供の立場では、どんなに親が愛情を注いでもなかなか感じることができないかもしれません。
自分が親の立場になって初めて、自分の親からの愛情を感じられた人もすくなくないんじゃないかと。
私などは、それでも実感が持てず、結局離婚して1人になってやっとわかるようになった気がします。
気づいたときには親がいない、なんてことはよく聞く話。
だからこそ、いつか自分の子供達がその子どもたちに愛情を伝えていってくれることを願いつつ無償の愛を子どもたちにより一層注いでいくのかもしれません。
映画としては、ちょっと何か足りない気がするのですが、人の絆とそれにまつわる感情がいろいろと表現されていることもあり、コメディ的な要素もあって面白いと感じました。