48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

最強女流棋士の挑戦

久しぶりに将棋ネタです(^^)

 

(登場する棋士は敬称略で記載させていただきます)

 

興味のない方、すみません^^;;

 

今将棋界は、スーパースター藤井聡太が8つあるタイトルのうち5つを保有して突き抜けています。

 

竜王藤井聡太

名人:渡辺明

王位:藤井聡太

叡王藤井聡太

王座:永瀬拓矢

棋王渡辺明

王将:藤井聡太

棋聖藤井聡太

 

藤井聡太の8冠制覇の可能性に注目が集まっていますが、王座は挑戦者決定トーナメントで破れてしまったので、今年度の8冠は実現されなくなりましたが、残る名人、棋王は十分可能性を持っています。

 

ただ勝星数、勝率で常にトップあるいはトップに次ぐ成績でしたが、現時点では若手の勢いがすごく、今年度は苦戦しそうな雰囲気です。

 

常にトップクラスと戦っている藤井聡太と、下位クラスの対戦が多い若手では内容が異なりますが、それでも藤井聡太包囲網がだんだんと進んでいるかもしれません。

 

個人的には、昨年29期以上君臨したA級から陥落した羽生善治で、今年度は10勝3敗と好調なのが嬉しい(^^)

 

 

 

ただ今最も熱いのが女流棋士里見香奈です。

現在女流棋士で8つタイトルのうち、清麗、女流王座、女流王位女流王将倉敷藤花の5つのタイトルを保持。タイトル戦登場回数61回、獲得は清麗3期、女王1期、女流王座5期(クイーン王座)、女流名人12期(クイーン名人)、女流王位8期(クリーン王位)、女流王将8期(クイーン王将)、倉敷藤花12期(クイーン倉敷藤花)の計49期で、女流歴代1位です。

 

(クイーン称号は、一般棋士の”永世”に匹敵します)

 

2009年度から昨年度まで最優秀女流棋士賞を受賞している最強女流棋士です。

 

残る3つのタイトルも挑戦権を得る資格はまだあるため、こちらも8冠の期待がかかっています。

 

女流棋士の中では無敵といっていいくらいの強豪なのですが、特筆なのは、一般棋士との対戦が通算で45勝54敗とほぼ五分に近く、今年度に限るとなんと7勝4敗と大きく勝ち越していること。(2022年8月20日現在)

 

女流棋士とプロ棋士との差は、これまでかなり大きく開いており、女流棋士がプロ棋士に頻繁に勝てるようになったのはここ数年と思われます。

 

そして、さらにすごいのは、一般棋士との対戦成績で10勝4敗の成績をおさめて棋士編入試験の受験資格を得て、その挑戦を決めたことです。

 

通常プロ棋士になるためには、奨励会という登竜門に入会し、26歳までに三段リーグを勝ち抜かないとなれません。

 

ただ、アマチュア女流棋士がプロとの対戦(アマチュア女流棋士もプロと公式戦で戦える機会があります)で最も良いところから見て10勝以上、なおかつ6割5分以上の成績を収めると、編入試験を受験する資格を得ることができます。

www.shogi.or.jp

 

この編入試験は、プロ棋士との5番勝負で3勝をあげるとプロ棋士になれるというもの。

 

里見香奈もかつて奨励会に所属していましたが、年齢制限で断念していました。

 

ところがここ最近実力をめきめきあげて、プロ棋士との対戦で勝つだけでなく、先日は棋王というタイトル戦の予選を女流棋士として始めて突破して本戦に出場しました。(本戦初戦は残念ながらやぶれてベスト16には残れませんでした)

 

今年度は女流棋士戦は20勝5敗、プロ棋士の公式戦も含めると36局対局して27勝しています。(記録は8月20日現在)

 

これってものすごい記録で、プロ棋士の対局数ランキング1位は24局、勝数ランキング1位は21勝なんですね。スーパースター藤井聡太でも14局10勝にとどまっています。

 

対局数と勝数は強さのバロメーターでもあるので、とんでもない成績なんですね。

 

 

 

高校生のときにすでに女流タイトルをとったくらいなので、女流棋士としては若い頃からトップを走っていましたが、プロ棋士にはなかなかかないませんでした。

 

また一時期体調を崩してしばらく棋戦から離れていたこともありました。

 

何が彼女をここまで変えたのか。

 

ご本人の話では

「肩の力が抜けた部分もありました」

「結果だけしか求められない場所でしたが、今は、勝負の世界ではあるんですけど、自分の将棋を、個性を出しながら将棋を指したいなということも感じるようになって、ちょっと自由度が広がったっていう部分もあるかもしれないです」

とご自身を分析されていました。

www3.nhk.or.jp

 

結果を気にせずに、プロセスを楽しもう、ちょっと私の勝手な解釈を強引につっこむとこんなところでしょうか。

 

もしそうだとすると、私が求めているスタンスでもあるのでとても共感する感覚です。

 

 

 

編入試験の第1戦が先日行われ、惜しくも破れて黒星スタートなりましたが、次の対戦で立て直して女流初のプロ棋士誕生の期待をもって注目したいです。