48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

若人と大人

夕方5時20分を過ぎたところ。お店はとても静か。

 

5時半にシフトに入る人ー私が知っている人で頼りがいのある誠実な大学生であるーを待っているのだが、まだ現れない。

 

5時半になったら速攻で帰宅せねばならない私としては、不安が少しずつお腹の底から膨らみ始めてきたことを自覚する。

 

5時25分。

 

「おはよーございまーす」と待ち焦がれた大学生がやってきた。膨らみ始めた不安はその瞬間口の空いた風船のごとくしぼんでしまい、次なる予定に間に合せないと、という新しい感情が膨らみ始めてきた。

 

シフト交代の引き継ぎをして、着替えて出てくると、お店にはいなかったお客さんが3〜4人ほど。「あ、オーダー入ったのか」・・・本来なら手伝いたいところだけど、この大学生は3人や4人平気で対応できるスキルがあるし、自分も急いでいたので、心のなかで「すまん」といいながら、「お先にぃ〜」と店をあとにする。

 

 

 

店舗近くのスーパー「ライフ」で買い物しようかと思ったけど、家の近くのまいばす(まいばすけっと)でなんとかなるだろう、ということで寄り道せずにまっすぐに最寄りの改札口へ向かう。

 

地下鉄丸ノ内線は3分前後の間隔で電車がくるので、来た電車に乗れればよい。

 

電車の中で段取りをイメージする・・・

 

うん、なんとかなるだろう。。。

 

 

 

帰宅前にまいばすに寄って追加の購入品を調達し、帰宅。弁当屋で染み付いた油汚れと臭いをおとすべくまずはシャワー。

 

洗濯物を洗濯機に突っ込んで、髪の毛も乾かさずにおもむろにキャベツのみじん切りを始める。(髪の毛は自然にあっという間に乾燥するくらい少ないので楽なのだ)

 

みじん切りが済んだら豚ひき肉をいれて、にんにく、しょうが、醤油、オイスターソースを適量いれてこね回す。粘り気がでたらめでたく完成。そう、餃子の餡である。

 

そうそう、ご飯もセットしていたんだった。

 

そして鶏ガラスープに戻したわかめをいれ塩で味を整えたスープを作る。後で閉じた卵を投入して卵スープにするつもり。

 

時間を見れば夕方6時50分あたり。まにあった^^;;

 

 

 

この日は夜7時に来客が来る予定だったのです。

 

果たして夜7時をちょっとまわったところで、「こんばんは〜」と扉が開きました。

 

メガネをかけて背の高い若者。この日のゲストJさんです(^^)

 

実はJさんと私は初対面(笑)

 

ではなぜ・・・Jさんのお父さんと私が知り合いなんです。

 

遡ること3週間ほど前、普段あまり連絡をよこさないお父さんからメッセージ。

 

「息子が東京に行くのであってもらえないか」

 

とのこと。聞けば、現在受験生とのこと。東京の大学を巡る機会があるのだが自分は仕事で夕飯一緒にすることができないので、とのこと。

 

私の日程も空いていたので「よろこんで」とお受けしたという次第。

 

 

 

そして背の高い若人がいよいよ登場したわけです。

 

受験生くらいの年代なら食欲はたっぷりあるだろうし、食事のしたくも一緒にやれれば会話もはずむかな、と思って決めたメニューが餃子だったんです。

 

餡を作っておいて、餃子を一緒に包みながら話を聞こう、餃子作ったことなくても簡単だから大丈夫だろう、なんていう算段でした。

 

まずはお互い自己紹介。たまたまハウスメイトの1人がいたので一緒にご挨拶。しかもこのハウスメイト、ゲストと同郷だったという偶然(^^)

 

このご時世ですからしっかり手を洗って、餃子作り開始。

 

なんとJさん、ご自宅でもよくご家族で一緒に餃子を作るらしい。しかも皮からつくるんだとか!こら、まいった(笑)プロの将棋棋士に「私将棋強いんですよ、一緒に将棋やりましょう」なんて挑戦するようなもんだ。

 

Jさんの餃子はとても丁寧で美味しそう(^^)

 

焼きは私が担当。

 

炊きたての御飯が入った炊飯器をJさんの目の前において「好きなだけ食べて」と丸投げ(^^)

 

未成年なので飲み物は麦茶。普段私が飲んでいる煮出しの麦茶です。

 

そこでJさんに早速訊いてみた。「東京の大学を巡るらしいけどどこの大学目指しているの?」

 

Jさん「はい、〇〇県の国立大学目指しています」

 

「あれ?」

 

なんか話がちょっと噛み合わない。

 

「お父さんには、東京の大学巡りだと聞いたんだけど」

 

Jさん「いや、父に『この日に東京行ってこの人に会ってきなさい』と言われて真っ直ぐにきました」だって(笑)

 

どうも私のような物珍しい生き物を息子さんに見せたかった、というお父さんの策略だったらしい(^^)

 

なんとなく意図が理解できたので、話を聴くだけでなく、ちょっと私の話も織り交ぜてみました。

 

ハウスメイトも入れ替わり登場して、我々の会話に参加してくれて、結局しばらく外泊で不在であるハウスメイトを除いてほとんどのハウスメイトがJさんと話ししてくれました。

 

いろいろな話を聞かせてくれましたが、印象深かったのは「高校3年のうち2年はコロナの影響で活動が制限されていたこと」ということ。

 

それでも、お父さんのお仕事を手伝ったり、地域の活動を手伝ったり、海外の人と交流したり、いろいろなことを体験していてたくさんのことを感じ取っていることが話から伝わってきていて、懸命に今の時代を生きているなぁ、というエネルギーを感じました。

 

お父さんから”ご縁”という話をきいて、ちゃんと自分で咀嚼して消化をしていたことは驚きました。

 

先日の甲子園の決勝戦のあとにあった仙台育英高校の須江監督のインタビューは多くの人を感動させました。

 

「青春は密だけど、それを制限されてる中を我慢してくれた全国の高校生に感謝」という言葉は、はっとさせられました。

 

みんながみんな、ではないですが、今の環境、社会で懸命に生きている若い人たちがいる一方で、恥ずかしい大人が少ないことがとても残念。

 

私だって褒められたものじゃないですし、ダメダメなところはたくさんあります。

 

それでも、「戦争をおこす」とか「人をだましてお金を集める」とか「権力にしがみつく」とか「まわりがかまってくれないから、といって人を殺めちゃう」とか、若い人たちの頑張りを踏みにじるような出来事を毎日のようにメディアを通じて目にする度に、心が痛みます。

 

先程も言いましたが私自身ダメダメなところたくさんあります。

 

せめて若い人たちを応援していけるようなおっさん、あるいはおじいさんでありたいな、と思いました。

 

先日ひさしぶりにカレー作って、2食目はパスタにかけてみました。体調コントロールの一環で野菜スープを軸とした食事を少しでもまた取り込んでいこう、と思い。

 

最近忙しくなってきたことで食事もおそろかになってきたので、自己反省(^^)