今回視聴した映画はこちら。
SNSでつながっている知人が先日この映画を観た、と投稿していて、ジェイク・ギレンホール主演ということもあり、興味がわいて私も視聴してみました。
Amazon Primeではそろそろ無料視聴が終わるようです。
邦題は「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」ですが、原題は「Demolition」。すなわち「破壊」です。
ジェイク・ジレンホール演じるディヴィッドは妻ジュリアの父が経営する、とある金融機関の幹部の1人。
ディヴィッドとジュリアが乗った車がある日突然別の車に追突され、ジュリアは亡くなってしまいます。
奇跡的に軽傷だったディヴィッドは妻を亡くしたにも関わらず感情が湧いてこず、自分が妻を愛していたのかもわからなくなってしまいます。
父親から工具をもらったいたことを気づかなかったのですが、亡くなる直前のジュリアの言葉でふと思い出してガレージから工具を取り出したディヴィッドは、ジュリアに頼まれていた冷蔵庫内の水漏れを直そうと手をかけます。
しかし不器用なディヴィッドは結果的にただ破壊して終わってしまうのですが、これで「破壊」することになにか目覚めてしまい、いろいろなものを破壊していくようになります。
ディヴィッドはジュリアが亡くなった直後病院の自動販売機でチョコレートを買おうとしますが、機械の中でひっかかって手に入れられず苛立ちます。
帰宅して自動販売機のメーカーに苦情のレターを書くのですが、不思議と妻を亡くした自分のその時の心境をも綴ってしまい、一度ならずも四度もレターを送ります。
メーカーのクレーム窓口がナオミ・ワッツ演じるカレン・モレノ。15歳の息子がいるシングルマザーで勤め先の社長と付き合っています。
ディヴィッドの手紙に心動かされたカレンは、あろうことか私的にディヴィッドに電話をかけてしまいます。
それをきっかけに、いつのまにかカレンがディヴィッドに寄り添うな存在となり、カレンの息子クリスとの付き合いも通じて、何かディヴィッドの中で変化がおき始めます。
この映画のメインは、ディヴィッドの心境が変化していく様にあると思われ、ここから先のあらすじはネタバレにもなるので割愛します(^^)
原題の「Demolition」すなわち”破壊”という要素は、この映画の中にたくさん散りばめられています。
他者によって破壊”される”こともあれば、自らの世界を破壊”する”こともあります。
人の持つ、ある意味闇の部分に光を当てているような印象を持ちました。
一方邦題は「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」と原題とはだいぶ異なります。
映画の最後の方でディヴィッドが偶然ポストイットを見つけるのですが、そこにはジュリアの文字で、
If it's rainy, you won't see me, if it's sunny, you'll think of me.
すなわち「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」と書いてあり、そこから持ってきたものと思われます。
仕事に追われて家のこともジュリアのことも放っていたディヴィッド。
ディヴィッドのそんな状態をジュリアは「雨の日」に例え、いつかきっと自分たちの愛に気づいていくれると期待をしていた、すなわちそれを「晴れの日」にたとえていたのではないかな、というのが私の推測。
ネタバレぎりぎりですが、だんだんと「雨がやみ始めてきた」ディヴィッドがこのメモを見つけたことによって、自然と涙がでてきて妻の喪失を実感することができ「晴れの日」を迎えたように感じます。
この邦題の解釈はなかなか難しいです(^^)
ジェイク・ギレンホールは「ゾディアック」という映画で私は初めて知りました。
抑えの効いたいい役者さんだなぁ、という印象でしたが、この映画でも実にいろいろな表情で表現していて、さすが、と思わされました。
ナオミ・ワッツの作品は今回が初めてでした。きれいな方ですし、演技力もある俳優さんですね。また別の作品を観てみたいと思いました。
ジュリアの父親でディヴィッドの会社のトップであるフィルを演じたクリス・クーパーは、私が観た映画でもなんどか登場している私のとっては常連になりつつある役者さんです(^^)
このブログが公開したときはPrimeでの配信が終わっているかもしれませんが、その時はご容赦を(^^)