今回の読書会の課題図書はこちら。
「ヘルプシーキング」という考え方を体系立ててまとめています。
「ヘルプシーキング」とはこの本で「周りの人に助けを求め、一人で抱え込まない」考え方と定義しています。
書かれていることは読んでみると、それほど目新しいというものではない、というのが個人的な印象ですが、大事なのは「頭でわかっていても行動に移せていますか?」という問いかけ。
かくゆう私も1人で抱え込む傾向が実は強い(笑)
理由は、
・他のメンバーに任せることに不安がある
・他のメンバーにイチから説明するのが面倒に感じる
・他のメンバーの手をわずらわせることが申し訳なく思う
・他のメンバーに責任を負わせたくない
などなど、まぁ、言い訳的なことはいくらでもでてきます(^^)
そんな私ですが、前職でプロジェクトマネージャーをやっていたときは、平常時は周りにヘルプしてもらっていました。
それはなぜか。
「自分ではできない」と割り切れたから。
だからそれぞれの専門家にすっかり頼っていました。
ところが、プロジェクトに問題が発生してその対処をしなくてならかったとき、逆に回りにヘルプを求めることができませんでした。
周りからは「なんでもいいから、何が手伝えるか言ってほしい」と言われたのですができなかったんですね。
なぜか。
パンクしちゃってお願いすることを考えることもできなかったんです。
そう、パニックになっていたり、パンクしちゃったときは、誰かにヘルプを求めることさえできなくなるんですよね。
私にとってはあの時の体験があるので、誰かの助けが必要だと思えているだけでもまだ気持ちに余裕があるんだな、と思います。
さて、この本はある意味ビジネス書的なテイストでまとめられています。
すなわち、誰かにヘルプを求めるのは「チームにとって最適だから」というのが大義名分になっているからです。
チームとして、組織として何を目標に向かっているとき、できるだけ高いパフォーマンスを出すには、チーム力、組織力をできるだけ発揮させることが必要案件です。
大リーグも大谷選手が1人活躍してもエンゼルスというチームが優勝できないのと同じようなことです。
では、チームのためじゃなければヘルプをお願いしちゃいけないのでしょうか。
そんなことはないだろうな、と思う私(^^)
人それぞれリズムがあったり、アクシデントがあったり、元気なときもあれば、しんどいときもあり、状態が常に変化しているもの。
だから”自分のため”にヘルプを求めたくこともあるはず。
それができる仲間や家族がいるととても助かります。
こういう関係って、純粋に「ギブ・アンド・テイク」が成立する関係。
私のお願いをきいてくれたから、あなたの役にもたちたい、ちょっと乱暴な言い方ですがそんな感じの感覚で、その体験の積み重ねがお互いの信用関係をふくらませて、いい関係を育むことになるんじゃないか、と。
これも、2人の関係をチームという観点でみれば、著者のいうチームビルディングと同じような関係とも言えますが、プロジェクトのような共通な目標を共有していなくても成立できるという見方にたつと、違った関係ともいえます。
結局は「助け合い」(^^)
それが仕事で活かされれば、チームのパフォーマンスがあがるし、私生活で活かされれば住心地のいい環境を作ることが可能になる、ということだと思います。