最近テレビやネットでこのように、「温泉地で湯量低下あるいは湯温低下のために廃業の危機に陥る施設がで始めた」というニュースを目にするようになりました。
旅行支援プログラムが始まったばかりでコロナによる影響からの回復を目指していた施設にとっては、せっかくの予約申込をキャンセルしなくてはならず、かなりの大打撃。
なぜ突然?と思ったのですが、実は昨年11月にNHKのクローズアップ現代(通称クロ現)という番組ですでに同様の指摘をしていました。
この番組、実によく状況を調査してまとめています。
番組の構成検討、取材時間を考慮すると、数ヶ月前からこの問題について目をむけていたと思われ、昨今の報道がなにか今更感を感じてしまいます^^;;
最近の報道では「雨水が入ると湯温が下がる可能性がある」とか「お湯を取りすぎると湯量が減る可能性がある」と、誰でも言えそうな想定理由を専門家の見解として掲載していて中身の無さにがっかりとします。
この人達はクロ現みてないのかなぁ。。。
クロ現の番組では別府の例をあげて湯量の過剰摂取についての可能性をデータで示しています。
大型温泉施設が高度成長期に営業を始めて以来、湯量が最盛期の3分の1に減っているという関連性を指摘。
地下1,000メートルを超えて掘削する「大深度掘削泉」技術によって、どんどん掘削されて地下温水がどんどん消費されてしまっているんですね。
私もそうですが、日本では温泉は「湯水のように」溢れてくるものだと思っていましたが、実は枯渇の危機があるということを認識させられました。
一昔前は北の海でニシン漁が繁栄しましたが、乱獲によってニシンの生存数が危機的に減少したことがありました。
今はサンマやイワシといった馴染みの魚でさえ怪しくなってきています。
「たくさんあるから」といって無尽蔵に消費しまくる、というスタンスは、後に大きなしっぺ返しを生むということを今回の温泉の話でも思い知らされます。
近い将来「源泉かけ流し」ってすごいプレミアムになるか、無くなってしまうかもしれませんね(^^)