48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

すごいぞ、羽生さん

将棋界における”平成のレジェンド”羽生善治九段(以降”羽生さん”)と”令和の怪物”藤井聡太五冠(以降”藤井さん”)が「王将」というタイトルを争う王将戦7番勝負が開催されています。

 

現在は藤井さんがタイトルホルダーで、羽生さんが挑戦する立場。

 

藤井さんは現在この他に「棋王」というタイトルに挑戦者になって、もし王将を防衛して、棋王を奪取すると、最年少六冠という記録がかかっています。

 

一方、羽生さんはこの王将を奪取すると前人未到のタイトル通算100期達成という、とてつもない記録を達成します。

 

羽生さんは1997年に当時7つだったタイトルすべて獲得し、初の七冠を達成して国民栄誉賞をとっており、これまでタイトル獲得数通算99期(第2位は大山康晴十五世名人で80期)、通算勝利数1523勝(2023年2月10日現在:第2位は谷川浩司十七世名人の1373勝)とこれまでの実績はぶっちぎり。

 

そんなレジェンドに、タイトル戦登場以来11回落としたことがないという怪物藤井さんが挑戦する、ということで将棋を知らない人たちの間でも話題になっています。

 

特に羽生さんは、昨年プロ入り以来初めて年間勝率が5割を割って、トップ棋士の象徴でもある名人戦リーグのA級からも陥落し、「もう羽生さんも終わりか」と言われたのですが、今年度の勝率は6割4分4厘と今年は見事に復活し、そしてタイトル戦の挑戦者になったことで、「羽生さん復活!」(^^)

 

そして羽生さんが七冠とったときにはまだ生まれていなかった藤井さんですが、対戦成績は藤井さん7勝、羽生さん1勝と藤井さんが圧倒していて、下馬評は「藤井さん有利」という声が主でした。

 

王将戦第1局は先手で20連勝していた藤井さんが現在のトップ棋士の貫禄をみせて完勝。第2局は先手となった羽生さんが雪辱を果たし1勝1敗のタイに。

 

第3局は再び先手になった藤井さんが強さを発揮して2勝目をあげ、そして迎えた第4局が先日行われました。

 

結果は羽生さんの勝利!

mainichi.jp

 

対戦成績を2勝2敗のタイに戻しました。

 

藤井さんはタイトル戦だけでも第4局の直前で41勝9敗、勝率8割2分という驚異的な成績を誇っており、その藤井さんと五分の対戦をしている羽生さんに感動(^^)

 

私が個人的に感動しているのは

・2日間高い集中力を維持し続けられていること。

・AI全盛で多くの棋士がAI将棋を追いかけているのだが、そのAIをもあざむくような手を繰り出してくる果てしない想像力。

・第4局は藤井さんの得意としている戦法(角換わり)にあえて誘導し横綱相撲をとり、一瞬のすきをついて圧勝したこと。

 

羽生さんは52歳。名人戦リーグのトップであるA級在籍者の平均年齢が33.4歳であることを考慮すると、52歳でトップ棋士でいることは驚異的。

(ちなみにA級には現在将棋連盟の会長でもある佐藤康光九段が在籍していて羽生さんより1年上の53歳です。この人も超人です(^^))

 

羽生さんが無敵をほこった若い頃、「羽生マジック」といってプロ棋士もあった驚く手をくりだして鮮やかに勝つのが特徴でしたが、その「羽生マジック」が未だに健在ってどれだけ頭が働いているんだろう。。。そしてその集中力がものすごい。。。

 

第4局で藤井さんの得意戦法にあえて誘導したのもすごかった。決して逃げずに真っ向から向かっていくその姿勢。そして完膚なまでに叩きのめした戦いぶりがあっぱれです。

 

この王将戦、どの戦いもタイトル戦にふさわしく異次元の戦いが繰り広げられていて、戦いと並行して検討しているプロ棋士たちも驚きの連続。

 

毎局高いレベルの戦いを堪能させていただいています。次元が違う・・・

 

 

 

羽生さんはレジェンドではありますが、現在の実力ではやはり藤井さんが棋士最強であり大きな牙城です。

 

若きスターの活躍を期待するファンが多い一方、今回の戦いでは日本人特有の反官びいきの特徴や、復活した中年(笑)というドラマ性もあって、羽生さんを応援する声もたくさんありそうです。

 

私はどちらも棋士も好きですし応援していますが、今回はちょっと羽生さん側に立ちたい気持ち。

 

将棋を通じてこれほど元気を与えてくれる羽生さんに感動です(^^)

 

(画像:スポーツニッポンホームページより引用)

 

羽生さんといえば寝癖(笑)これは寝癖というよりは、対局中頭をかきむしったものだろうけど、髪の毛が乱れている方が羽生さんらしい(笑)