48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

不可能を可能にする挑戦〜NHK「FRONTIERS その先に見える世界」より

最近録画した番組を観る時間がなかなかとれず、HDDレコーダーに溜まってきたので、先日の夕飯時に少し消化(笑)

 

そのうちの1つがNHK「FRONTIERS その先に見える世界」で「不可能を可能にする挑戦」。

(画像:NHKホームページより引用)

 

何かしらの理由で身体的機能を失った方々に、その機能をサポートするツールの開発に挑戦をしている人たちを紹介した内容です。

 

・体への負担を軽減する義足

・手足が麻痺した人の脳から電気信号を取り出して動きをサポートするBCIというシステム

・失明した人に眼の前の物体の存在を光として視神経に送るバイオニック技術

・重度の難聴患者の内耳神経に直接信号を送って音が聞こえるようになる補聴器

 

義足って実は使うのがかなり大変らしく、膝を思うように曲げられないので階段を上がるときは、健常の足で階段をあがり、義足を引き上げるという動作を繰り返します。

 

このため、常に健常の足で階段を上がること、義足を引き上げるときに階段にひっかからないように腰をひねって引き上げる必要があるため、長いこと続けると背骨にも影響がでてくるそうです。

 

大学教授と患者が数年間一緒に新しい義足の開発に取り組んでいます。

 

新しい義足は膝が自動でまがり、それでいて体を支えることができるため、健常の足にかなり近い動きができるようになります。

 

患者の嬉しそうな表情が印象的です。

 

また、この患者のように事故などで足を失った人の80%くらいは、「幻肢痛」に苦しむといいます。

 

これは、失ったはずの足に痛みを感じる症状で、人によって症状や期間はまちまち。この患者は痛みで目が覚めてしまうくらいひどかったそうです。

 

この研究をしている学者もいて、本来くるはずの電気信号がこないことで脳が混乱している状態であることがわかってきました。

 

そこで足に電気信号をおくる実験が行われていました。糖尿病をわずらって片足ができないくらい足の感覚がとれなくなった患者の足に電極をつけ、足の裏にかかった負荷を電気信号に変換して脳へ送る装置をとりつけたところ、この患者は片足立ちができるようになりました。

 

体の一部を失っても、脳はまだその喪失を認められないんですね。

 

 

 

BCIというシステムは、脳に電極をいれて脳で考えたことを電気信号にして外部にとりだしロボットやコンピューターに接続することで、手足を自分で動かせなくてもその代わりの行動がとれる、というものです。

 

今は脳のどの部分がどの体を動かすことに寄与しているのか、かなり細かいレベルまでわかっているそうで、その補いたい機能を司る脳に電極を埋め込みます。

 

頭にコネクタを取り付けて脳で発生した電気を取り出せるようにし、それをコンピューターにつなぐことで、手足が麻痺して動かせない人が、ゲームをしたりピアノを弾いたりする様子が放送されていました。

 

またロボットに接続することで、自分の手足として動かすという実験もされていました。

 

この装置をホーキング氏が使えたら、もっと早くタイピングができたかもしれません。

 

 

 

病気で失明をして全く光を感じない人に、特殊なメガネを取り付けると光を感じることができる、という魔法のようなメガネ。

 

これも視神経に電気を無線で送受信できる装置と電極を頭の中に埋め込み、メガネから得られた視覚情報を視神経に送ることで光を感じることができる、という仕組みです。

 

今は物体が光るくらいの解像度ですが、もっと性能があがれば、色の識別や分解能がぐっとあがって、日常と同じレベルの視覚情報を得られるかもしれません。

 

重度の難聴患者の内耳神経に直接音の信号を伝える補聴器を得た患者さんは、自分は話する言葉も聞こえるようになるので、話し言葉も健常者のそれにかなり近い発声ができていました。

 

 

 

今生成AIという最先端の技術の世界に触れる機会をいただけていますが、こういった技術もかなりの先端技術です。

 

いずれ自分の身体の機能が衰え、使えなくなるリスクは年齢とともに上がってきます。

 

耳が遠くなると情報が入ってこなくなって認知症が進む恐れがあるという話を聞いたことがあります。

 

高齢者が電極をいれる手術に耐えられるかどうか、という課題はありますが、より身体機能を維持していく、そして不幸にして機能を失った方々に機能を取り戻すことで、QOLをより高められる期待が持てます。

 

 

 

印象的だったのは、こういった研究開発活動は、研究者たちだけではなく、協力してくれる患者があってこその活動、ということ。

 

ある意味実験台になるわけですが、参加している患者は「契約書にも”あなたにとってメリットは何一つない”と書かれているように、何かを得られるわけではない。でも自分が実験台になることで、世界で初めての経験をすることができるんですよ」と話していました。

 

研究者と患者さんとの二人三脚なんですね。

 

世界各地で人の幸せを願って活動している人たちの姿を見せてもらい、感動しました(^^)

 

自分にはとても真似できることではないですが、そのほんの僅かでもエッセンスを持てるように。。。