先日NHKの番組「フロンティア」について投稿させていただきました。
もう一つ「フロンティア」から(^^)
タイトルは「80億人 人類繁栄の秘密」です。
なぜ地球の生物で”人類”すなわち「ホモ・サピエンス」が生態系の頂点にたったのか。
この番組のポイントは3つ。
1 人類がもつ特殊性
犬が人類と共に生活することで繁栄している一方で、狼が絶滅の危機に面している。これは犬の「自己家畜化」によって、異なる種でも相手の要求を理解できる能力をもっていたから、という研究結果が紹介されています。
その昔この2種はコンゴ川流域の同じようなところに住んでいたのだが、コンゴ川が大きくなって北側と南側に分離されてしまいました。
北側は餌はあれど、ゴリラなど他の種と餌の争いがあり生存競争が激しくなりました。したがって北側の種は攻撃的で、群れも力のあるオスがトップに君臨する、という基本暴力による組織が作られました。これがチンパンジーです。
一方南側は餌が豊富で他の種がいなかったため、餌を争う必要がなく、とても正確が穏やかになり、優しい友好的なオスが人気があります。これがボノボです。
つまり、自分を「自己家畜化」して「協力する能力」を持ち「友好的な」関係を築けることができた、それが人間が持つ特殊性だという分析です。
これはなかなかおもしろいですが、ボノボと人間の違いについては、この研究では言及されていませんでした。
2 人類は一度絶滅しかけた
シュミレーションした結果、10万人いた人類は一度1,280人までに激減して絶滅しかけたそうです。
(画像:NHKフロンティアをテレビ越しに撮影したもの。以降の写真はすべて同様です)
その理由は「低温化」。そういう時代が10万年くらい続いたんだそうです。
このシュミレーション、人間が突然変異をする確率を世代に遡っていくことで計算をしたらしい。
この危機を乗り切ったのは「火の発明」。そこを乗り切って2万7千人くらいまで数を増やし、その状態で数十万年きて、ほんのここ1〜2万年で一気に人口が増えたんだそうな。
2 このまま人口が増えたらどうなる?
1960年代、人口増加が懸念されていたアメリカで「Universe25」という実験が行われました。
オスメス4匹ずつのマウスを十分な空間に放ち、十分な食料と水を与えるとどこまで数を増やすか、という実験です。
最初は順調に数を増やして、315日後には620匹まで増えました。ここから様子が変わります。
力のあるマウスと力のないマウスが現れてきたのです。そして、周りのマウスに攻撃するようになり、怪我をするマウスが増えてきたんです。
(国同士の争い・・・)
強いマウスは広い場所を確保し、弱いマウスは狭いところでぎゅうぎゅう詰め。
(お〜、貧富の差の誕生か・・・)
強いマウスに追いかけ回され暴力を受けたマウスが育児放棄をするようになります。
(ハラスメントによるメンタルダウン)
放棄された子どものマウスは繁殖に無関心になっていきます。
(結婚したくない現象)
やがて巣の中でただ毛づくろいをするだけのマウスも出始めます。
(引きこもり、ニートの誕生・・・)
それでも数は増え続け560日後に2,200匹まで増えました。
が・・・
そこから数が減り始めます。(人口減!)
そして、1,780日後、ついに絶滅・・・
この実験、なんと25回も行われ、すべて「絶滅」という結果に終わったそうです。
今の人間社会を見せられているようで、かなり恐ろしい実験でした。
番組は、地球外に生活の場所を求める動きになるのも自然だ、という流れになっていますが、ここはちょっと違和感を感じました。
この番組をみて、自分はボノボと一緒なんだなぁと感じてしまったのは余談です。。。