アメリカ合衆国の大統領にトランプが就任しました。
強硬な姿勢とその影響力の大きさから、その一挙一動が注目されています。
と同時にトランプに対して嫌悪感をいただいている人は少なくなく、歴代のアメリカ合衆国の大統領で、これほど嫌われている大統領はいなかったのではないか、と思うくらい、ネガティブな反応が多いのも特徴です。
第一次トランプ政権のときは私もそういう反応をしていた一人でした。
政策というよりも、常に対決を挑んでいく姿勢が好きでなかったからです。
今回トランプは就任する前から施策について公言していたこともあり、早くから物議をよんでいましたが、これまでは理念について語られることが多かった就任演説では、かなり具体的な政策についての言及が多かったこと、就任直後に多くの大統領令の署名をするなど、これまでにないスタートダッシュも大きく注目されています。
イメージ先行だった私も、このスタートダッシュの凄さはちょっとびっくり。というより、むしろ感心してしまいました。
つまり就任以前から多くの政策について発表できるだけの準備を進めていたわけで、なかなか行動力を感じられない(実際はいろいろやっているのでしょうけど)日本の政治を見慣れている私にとって、新鮮でさえありました。
とはいえ、行動すればいいというわけではなく、内容も問われます。
なので、「どんなことをしようと考えている」のか関心がでてきました。
浅学な私が国家政策をどうこういうつもりは毛頭ないのですが、普段政治への関心が低い(低くて済んでいるのが、日本の平和を物語っているのかもしれません・・・)自分が、関心を持つこと自体、ちょっと前進(笑)
さてさて、トランプはどんな政策を進めようとしているのか、初日にパフォーマンスのように次々と署名した大統領令の一部(と思う)を抜粋。
(朝日新聞デジタルの記載内容を引用)
〈移民問題と国境管理〉
・メキシコとの国境に国家非常事態を宣言
・国境に軍隊を派遣し、壁を追加建設
・メキシコとの国境を越えて来る難民申請者の入国を一時停止
・国内生まれの子に自動的に米国籍を与えるルールの見直し
・麻薬カルテルを外国テロ組織に指定
・難民受け入れプログラムの原則一時停止
〈エネルギー〉
・エネルギー非常事態を宣言
・電気自動車(EV)の普及策の撤廃
・米沿岸部の新たな石油・ガス掘削を禁じた前政権の覚書を取り消し
・アラスカのLNGを優先的に開発
・エネルギー開発を阻害する各省庁の規制の見直し
〈連邦政府の改革〉
・人員削減計画ができるまで、政府職員の新規採用の凍結(軍などを除く)
・政府職員のリモートワークを原則終了
・「政府効率化省」の新設
〈多様性〉
・男性と女性という二つの性のみを認める
・政府の「DEI」(多様性・公平性・包摂性)の取り組み終了
〈TikTok〉
・サービス提供の禁止を75日間猶予
〈国際関係〉
・世界保健機関(WHO)から脱退
・「パリ協定」からの離脱
〈関税〉
・関税を徴収する「外国歳入庁」の設立の可能性を調査
・中国人に付与された米国の特許や著作権、商標などの状況を調査
〈その他〉
・連邦議会襲撃事件をめぐって約1500人を恩赦
・アラスカ州の北米最高峰デナリを旧称のマッキンリーに戻す
・メキシコ湾を「アメリカ湾」に改称
いや〜いろいろありますね。
マスコミの報道では「非人道的」の印象をことさら煽っている印象をうけますが、就任演説やそれまでのコメントなどを見ていると、表面的にマスコミの報道を受け止めるのは、誤った理解をする恐れがあるな、とも感じました。
例えば、メキシコとの国境や強制送還の話。
この話のベースにあるのは、「居住資格を持っていない人がかなりいる」ということ。つまりアメリカ合衆国で生活するための法的手続きを取っていない人たちが大勢いるということなんですね。
これ、今の我々日本で同じことが起こったらどうだろう、と考えてみてください。
「不法滞在だ!」と大騒ぎするでしょうね。
ただでさえ「外国人が増えて治安が悪くなってきた」「窃盗や強盗が増えたのも外国人のせいだ」という声が少なくない日本。移民や難民受け入れについても、かなり消極的な国の一つです。
不法滞在者があちらこちらにいる状況を認めないでしょう。
そもそも「外国人」という言葉があるくらい、海外からくる人、来た人に対して特別視する風潮が根強い国です。
それが今のアメリカで起きている、という現実があることをまず理解する必要があると思います。もちろん、社会構造が違うので単純に日本の状況と比較することはできませんが、そういう背景があるということをまず認識した上で、我々は状況把握をする必要があると感じます。
次に関税について。
輸入をするときにかかる税金ですが、これは国によってそして品目によってかなり細かく規定されているので、一概に◯%とは言えないです。
例えば自動車は日本は無税ですが、アメリカは普通車が2.5%、トラックは25%、中国は15%関税をかけています。(自動車部品はまた別の利率がかかる)
一方日本でも関税が高い品目はいくつかあります。
主食となっている米は280%、牛肉は最大50%、チーズは30%、バナナ50%、たばこ最大35%、砂糖35%などなど。
自由貿易だといいながら、日本も「保護貿易」と言われるくらいの関税設定をしている項目があります。国内産業を守ることや、国内相場を意識した上でのことです。
そもそも関税を設定することはそれぞれの国がもっている権利の一つ。それがいやなら交渉しよう、というのが自然な流れではあります。
こうやって背景や自国の状況などを比較しながら、一つ一つの施策を見てみるとちょっと印象が変わってくるかもしれません。
「取引が何よりも好きだ」と公言しているトランプ。
今発信していることの一部は、これからの「取引」を優位にしていくための環境つくりであろうことは想定できます。
こちらの要求が飲めないなら、どう交渉するのかね、そんなふうに言っているようにも感じます。
ビジネスの世界ではごくごく自然にも感じますし、その結果強いものが生き残っていくであろうことは、ビジネスライクで考えればこれも自然。
語弊を恐れずにいえば、それがアメリカらしさなのかもしれません。
最近、「では日本の施策ってどうなっているんだろう」と興味をもち、ちょろちょろネットで見ることがでてきました。
自分の中で関心が高まってきたのかもしれません。
事態が膠着しているときは、破壊的な人の登場が必要なこともあります。
良くも悪しくもこれからの4年間のトランプ政権の活動にはこれまで以上に注目したいです。
それにしても78歳。この年でアメリカを、そして世界を背負っていこうという気概だけでも、すんごいことだね。元気だよなぁ〜(^^)

(画像:NHKホームページより引用)