48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

読後感想〜青雲はるかに(上)(下)

 

 

今回読んだ本はこちら。

 

中国古代史の歴史小説で有名な宮城谷昌光氏の著作です。

 

主人公は、秦の始皇帝が登場するちょっと前に、その秦の宰相となった范雎(はんしょ)です。

 

時代は秦が全国統一を果たす前の戦国時代。

(画像:”世界の歴史まっぷ”より引用)

 

范雎は魏という国で生まれ、食客として全国を渡り歩きますが、なかなかうだつがあがりません。

 

失望の中、魏に帰国したときに出会ったのが鄭安平。

 

鄭安平の家で出会った妹が、范雎の人生のターニングポイントになります。

 

流れはネタバレになりますのでここでは触れません(^^)

 

 

 

読書会に選書された「華栄の丘」という作品で宮城谷作品と出会い、今は吉村昭作品と交互に読んでいます(^^)

 

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この後に読んだ本が「子産」。

 

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「華栄の丘」の主人公「華元」は、戦国時代の前の「春秋時代」にあった「宋」の宰相。

 

春秋時代の勢力図はこんな感じ。

(画像:”世界の歴史まっぷ”より引用)

 

この当時は「周」という国が中国を代表する王朝ですが、実態は各国が勢力争いをしていて、「晋」と「楚」が二大勢力でした。

 

その後「晋」は部下であった魏家、趙家、韓家に滅ぼされて、それぞれが独立した国になったので、「晋」があった場所が「魏」「趙」「韓」で分割されます。

 

なお子産は、華栄が活躍した時期より少し後に登場する、「鄭」の宰相でした。

 

華元は紀元前600年〜紀元前550年あたりで活躍したと思われます。(生没年不詳のため、詳細は不明です)

 

子産は生まれた年は不明ですが、紀元前522年に没していることがわかっているので、紀元前550年〜紀元前522年あたりで活躍したと思われます。

 

范雎も生まれた年は不明ですが、紀元前255年に没しているので、華元、子産よりは300年前後あとの時代になります。

 

なお秦の始皇帝は紀元前259年に生まれているので、范雎が存命中にはすでにこの世に存在していました。

 

范雎の次の次の宰相が呂不韋といって、漫画キングダムでは始皇帝の前に立ちはだかる強大な権力をもった宰相として登場します。

 

日本はまだ紀元前なので弥生時代です^^;;

 

 

 

過去に読んだ「華栄の丘」も「子産」も登場人物がやたら多くて、その人間関係を整理しないとよくわからない、という体験をしたので、今回は本にメモ用紙とボールペンをつけて、いつでも人間関係をメモできるようしていたのですが・・・

 

肩透かしをくらいました(笑)

 

今回は登場人物が少なくはないのですが、兄弟とか親子とか親戚といった関係が少なかったので十分人物関係を掴むことができました。

 

「華栄の丘」や「子産」は歴史書を読んでいるような感覚でしたが、本書は小説らしい雰囲気がたっぷりです。

 

そして范雎がモテるモテる(笑)

 

なぜか美人にモテるんですよね。

 

中国戦国時代の島耕作みたいです(笑)

 

 

 

「華栄の丘」「子産」「青雲はるかに」に共通しているのは、「神」の存在を感じさせることと、「礼」を大事にしているところ。

 

今の中国の政治体制では「神」の存在は考えられませんが、この当時は「神」にいつも見られているという意識が根付いているようですね。

 

この神様がキリストやイスラムのような一神教なのか、かつて日本でもひろがっていた多神教なのかはわかりません。

 

文章からは多神教的な印象を感じます。

 

そして「礼」を失するものは必ず痛い目にあう、という考え方が底辺に流れています。

 

「礼」を体系化したのは孔子が有名ですが、孔子が活躍したのは紀元前520年くらいから没する紀元前479年までで、子産のちょっと後なんですね。

 

多神教、礼、といった思想を感じるから、我々日本人に読みやすいのかもしれないし、そういった思想を感じるのが、宮城谷作品の面白さの一つかもしれません。

 

 

 

次なる宮城谷作品は「太公望」。上中下と3巻にわたる大作です。

 

舞台は紀元前11世紀と、これら作品より遥か前。

 

どんな思想に出会えるか、楽しみです(^^)