今回の課題図書はこちら。
日本が生んだ不朽の名作「アンパンマン」の魅力はどうやって生まれたのか、を著者の視点でまとめたものです。
従って必然とやなせたかし氏の生い立ちから経歴の話が中心になっていきます。
内容はネタバレになるのでここでは触れませんが、著者のやなせたかし氏に対するリスペクトと愛が溢れている内容となっています。
やなせたかし氏の体験と天才ぶり、自分を信じたこだわり、そしてたくさんの縁があってアンパンマンが生まれたであろう、という著書の持論がなだらかに展開します。
ただタイトルから期待していた、”アンパンマン”と”日本人”との関係性や影響度についての記載があまり見当たらなかった印象が残りました。
かろうじてあるとしたら、東日本大震災のときのエピソードでしょうか。
あまりタイトルにこだわらなければ、やなせたかし氏がどんな人物だったのか、そしてそれはどういう経緯でそのような人物になったのか、という見方をみせてもらえます。
この本で気になった表現は
「正義は相対的なものにすぎない。空腹は絶対的な苦痛だ」。
世界各地で「自分こそ正義!」と拳を突き上げて隣人に暴力や傍若無人な対応をする国や団体や人間がいます。
神様がいると信じている人と神様がいないと信じている人、どちらが正義でしょう。
統治が変われば正義も変わる。
でも、空腹は誰が統治しようとも絶対的に苦しい。
だから空腹を解決することはきっといいことなんだ、というアンパンマンの思想につながっている、と著者は述べています。
胃袋掴まれると人は弱い(笑)
私はこの本からは「やなせたかしという人は手塚治虫にも負けないくらいの天才ですごい人だったんだよ」という伝記的な印象を受けました。
最近自分の凡人ぶりをいやっと言うほど感じている自分としては、天才の人生って正直あまり興味をそそられないんです。(笑)
本って読むタイミングによって受け止め方も印象も変わってくると思います。
今と違う心境あるいは環境だったら、また違った読み方をするかもしれません(^^)
