ナショナル・リーグはパイレーツのスキーンズ投手が、アメリカン・リーグはタイガースのスクーバル投手が2年連続で獲得しました。
サイ・ヤング賞とは、
メジャーリーグベースボール(MLB)のナショナルリーグとアメリカンリーグの両リーグにおいて、記者投票で選出された年間最優秀投手に贈られる賞
(Wikipediaより引用)
のことで、メジャーリーグで最多受賞者はロジャー・クレメンス投手の7回という記録があります。
今年はワールドシリーズでの山本投手の活躍もあり、もしかして・・・という期待が寄せられましたが、山本投手が所属するナショナル・リーグではスキーンズ投手が、30人の記者全員が1位投票をする、という”満票”で確定しました。
スキーンズ投手は昨年デビューしたばかりで、昨年は新人王獲得。そして今年はサイ・ヤング賞受賞です!
ちなみに2位は、フィリーズのエースで地区リーグで大谷選手をきりきり舞いさせたサンチェス投手で、記者30人全員から2位の投票を獲得しました。
3位に山本投手。
4位はサンフランシスコ・ジャイアンツのウェブ投手(大谷選手にスプラッシュホームランを打たれてしまった投手です)、5位はドジャースとリーグ優勝を争ったミルウォーキー・ブリュワーズのエース、ペラルタ投手でした。
なお、サイ・ヤング賞の選考は、レギュラーシーズンの成績が考慮され、ワールドシリーズなどのポストシーズンの成績は関係ありません^^;;
それならば、とナショナル・リーグで投票のトップ5だったこの5人の成績を並べてみることにしました。
比較した成績はこちら。
・勝数
・防御率:1試合(9イニング)あたり取られる点数で、数値が小さい方が点数がとられないためいい成績となる
・イニング数:多くのイニング数投げることで、チームへの貢献度が図られるので、数値が大きい方が評価される傾向にある
・奪三振:打者ならホームラン、投手なら三振が華形です。数値が大きい方が評価される傾向にある。
・奪三振率:1試合あたりに獲得する三振数。これも数値が大きい方が評価される傾向にある。
・QS(クォリティースタート):先発投手の評価基準として近年使われている数値。6イニング終了時点で3点以内に抑えた試合をQSとする。試合の勝ち負けは投手だけでなく、打者の出来にも依存するため、先発投手の責任範囲として今は認知されている。数値が大きい方がいい成績である。
・QS率:先発したときにQSを達成できる確率。数値が大きいほうがいい成績である。
・被打率:ヒットを打たれる確率。数値が小さい方が打たれる確率が低いのでいい成績である
・K/BB:Kは三振、BBは四球(フォアボール)を意味しており、三振数を四球数で割った値。三振はストライク3つ、四球はボール4つで成り立つので、三振数が四球数より多いということは、三振を奪う確率が高く、3.5を超えるとクローザーとしても有効と言われている。
・WHIP:”Walks plus Hits per Inning Pitched”の略称で、1イニングあたりに四球またはヒットで塁に出す人数を表す。1より小さいと、平均して1イニングに1人も塁に出さないことを意味するわけで、優秀と言われる。1.2〜1.4くらいが平均的と言われている。
これらの数値を表にしてみました。

サイ・ヤング賞を受賞したスキーンズ投手は、勝数こそ少ないですが、他の項目ですべてカラーリングされているように、TOP5に軒並み登場しています。
特に防御率はリーグ1位でいかに点を取られない投手か、WHIPが1位でいかに塁に打者を出さないか、投手としての力量を伺うことができます。
では、なぜ勝てないか。
所属チームのパイレーツはリーグ最下位であるように、とにかく打てない・・・中心選手の1人であったオニール・クルーズ選手が大不振だったことも影響がありそうです。
このようにいい投手でも打者の成績で勝ち星がつかないことがよくあることから、今や勝数については以前ほど投手を評価するうえでウェートが下がってきている傾向にあります。
ということで、勝数を除いた他の数値をレーダーグラフにしてみました(^^)

軸は順位をプロットしていて、外側が1位、最内側は10位以下としています。
外側に広がり、かつ円形に近い方がいいパフォーマンスをしている、と思ってください。
これを見ると、濃い青色のスキーンズ投手がまんべんなく高いパフォーマンスを出していることがわかります。
2位となったサンチェス投手は、ばらつきはあるものの、すべての項目で10位以内に入っており、高いパフォーマンスを出していることがわかります。
一方我らが山本投手ですが、防御率、被打率、WHIPなど「打たれない投手」としてのパフォーマンスは高いレベルですが、イニング数と奪三振数の少なさが少し物足りなかったかもしれません。
4位のウェブ投手は、イニング数、奪三振数がともにトップでとてもパワフルな投手であることが伺えます。またQSも高いため、先発投手としての役割もきっちりこなしています。一方で、被打率やWHIP、K/BBなどの数値がもう一つということは、塁にランナーを置くケースが多く、このあたりのピリッと感がもう一つなのかもしれません。
5位のペラルタ投手は最多勝を獲得したブリュワーズのエースですが、QSの成績がもう一つのようですね。ブルワーズはチーム打率がフィリーズに次いでナ・リーグ2位という打撃自慢のチーム。打線の強力な援護で勝ち星を重ねたようです。
こう見ると、やはりスキーンズ投手が全記者から1位、サンチェス投手が全記者から2位を獲得した、というのもわかる気がします。
今年はシーズン始まる前からサイ・ヤング賞候補として、ア・リーグはスクーバル投手、ナ・リーグはスキーンズ投手が最有力候補として名前があがっていたので、その通りの結果になったというのも、すごいですね。
レギュラーシーズンは3月から9月末まで162試合、ポストシーズンともなると9月末から11月頭までの1ヶ月ちょっと。
この長い期間を怪我なく高いパフォーマンスを出し続けることができたからこそ、サイ・ヤング賞の候補になれるんですよね。
スキーンズ投手だけでなく、候補に上がった選手たちは皆さんのすごさは、1年ローテーションを守って高いパフォーマンスを出し続けたことではないか、と思います。
このオフはどの選手もしっかり身体を休めてほしいですね。
さ、明日はいよいよMVPの発表です(^^)