48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

読書会〜生きる言葉

 

今回の読書会の課題図書はこちら。

 

SNSやAIが登場してたくさんの”言葉”が周りに氾濫してきた中、「サラダ記念日」でご存知の俵万智さんがこれまでの踏まえて、言葉の使い方について考察しています。

 

俵万智さんといえば、短歌。

 

学生時代所属していた野球部の顧問の先生が、国語の先生でしかも短歌をつくっていらっしゃったのですが、私は、まったく理解できませんでした^^;;

 

小説は読むようになりましたが、詩集や短歌といった文学はいまだにお手上げです。

 

なので、あれだけ有名な「サラダ記念日」も読んだことがありません。

 

そんな私ですが、本書には感じ入るところがたくさんありました。

 

 

 

短歌って五七五七七という文字数の制約の中で表現をしなくてはなりません。

 

今は生成AIが発達したこともあり、短歌もたくさん作ることができるようになったそうです。

 

そこで本書で俵万智さんの詠が紹介されます。

 

作品は副産物と思うまで詠むとは心を掘り当てること

 

これが私に一番刺さった詠です(^^)

 

AIでも作品はたくさん作ることはできます。

 

人にとって作品は副産物にすぎず、心を掘り探っていくことが創作の醍醐味であって、作品を”作る過程”が楽しいのだ、と。

 

そう、結果(作品)を出すことではなく、過程(創作活動)がいいんですよね。

 

この過程は作業である場合もありますが、自分の中から産み出すという行為でもあって、それはAIの行為とは全く異なる性質です。

 

オリンピックのメダル獲得も素晴らしいことだけど、メダルを取るために試行錯誤してレベルをあげようと過ごしてきた日々にこそ価値がある、という感覚です。

 

新宿歌舞伎町のホストの人たちとの短歌勉強会や、子どもたちからの素朴な質問への考察、ドラマ「愛の不時着」のセリフ解説、ラッパーとの交流、「光る君へ」(紫式部が主人公のNHK大河ドラマ)で登場する短歌のやり取りの解説などたくさんの著者の体験や事例を通じて、言葉の力が生きる力であることをわかりやすく紹介してくれています。

 

歌舞伎町に行かない、小さな子どもと触れ合う機会がない、ドラマを観ない、ラップを聴かない、古典に興味をもてない私でも、「へ〜短歌って面白いかも」と感じるくらいどのエピソードも面白い(^^)

 

そして各章の最後にある「コラム」が、また心温まるエピソード満載。

 

ユニークなのは「クソリプ」の話(笑)

 

クソリプとは「クソみたいなリプライ」を意味する造語らしく、XなどSNSでよく見られます。

 

言葉が拒まれるとき、という章で紹介された事例ですが、言葉を「表面的に」捉える人や、自分の価値観でしか捉えられない人が少なくない、ということを知っておいたほうがいいと感じます。

 

言葉は万能ではなく、言葉で表現できないこともある、という一例といっていいでしょう。

 

言葉は勝手に解釈されるんですよね。

 

だから伝えるときは、提供先にどう伝わるのかを意識したほうがより伝えられるし、受け取るときはその言葉の裏に何があるのか想像をめぐらすことで、相手の伝えたかったことにより近づける可能性があがるんですよね。

 

そんな感覚は、シェアハウスに住みながら運営をしてきたことでやっと持てた気がします。

 

このブログももうすぐで毎日投稿が10年になりますが、自分の心の内にあるものを言葉にする、という一つの創作活動を無意識に楽しく感じているのかもしれないな、と本書を読み終わってから思いました。

 

そして、その創作物を読んでいただいた方に小さくとも何か新しいものをお見せできたとしたら、それを想像することも楽しいものです。

 

素敵な本に出会えました(^^)