今回は「[y]の影響で変化する音」、「会話の瞬発力とつけるトレーニング」、「バンクシーの風刺画にまつわるコラムの文意語ディクテーション」です。
「[y]の影響で変化する音」は2月14日の第6回で扱った材料の再出です。
Sound Change
[y]の影響で変化する音(2)
[n]で終わる単語に[y]で始まる単語が続くとき,[n]と[y]が合わさって違う音に変わることがよくあります。そのため,when youは「ホェン・ユー」ではなく,「ホェニュー」のように聞こえます。
舌の先が同じ位置のlにyで始まる単語が続くときにも似た現象が起こります
例文
1. Call me when you can. :when youのところ
2. Can you come tomorrow? :Can youのところ
3. How can you say that? :can youのところ
4. I’ve been studying English for 7 years. :seven yearsのところ
5. Open your eyes wide. :Open yourのところ
6. What’s in your bag? :in yourのところ
7. My sweater is lemon yellow. :lemon yellowのところ
8. I’ll tell you the truth. :tell youのところ
9. Paint the wall yellow. :wall yellowのところ
10. Give me your hand, will you? :will youのところ
解説
2 Canが強く発音
3 「どうあなたはそういうことが言えるの?」転じて「よくそんなことが言えるね」と相手を非難する時に使う表現。
sayが主役なのでHow can youはかなり速く発音するイメージ。
4 seven yearsではsevenが主役なのでこちらが強め。
5 参考)心の目 mind’s eye
10 will youは「たのむよ」という意味。pleaseだと「どうか怒らないで」というすがる気持ちが強くなる。
会話練習
A: What’s in your bag?
B: A paint brush.
A: Oh, you paint?
B: Yeah, I’ll paint the wall yellow.
A: I see.
B: Give me your hand, will you?
A: Call me when you can.
B: Oh. Can you come tomorrow?
A: Sure. See you then.
B: Bye.
ペアワークで役割を交代してやってみましょう。
SPR:瞬発力トレーニング
「たびたび〜してすみません」
Sorry to keep ~という表現
たびたびお聞きしてすみません。
Sorry to keep asking.
たびたび、お電話してすみません。
Sorry to keep calling.
たびたび、催促してすみません。
Sorry to keep reminding you.
お待たせしました。
Sorry to keep you waiting.
それでお願いします。
それでお願いします。
That sounds good.
ぜひそれでお願いします。
That sounds great.
Let’s go to the gym on Wednesday after work. / That sound good.
I’ll get a table by the window. / That sounds great.
〜後(時間)
in ~を使う。日本人はlaterとかafterを使いがちだが、英語ではin~のほうが自然。
2時間後。
in two hours
3週間後。
in three weeks
2年後。
in two years
そのサッカーの試合は、2時間後にスタートします。
The soccer match is going to start in two hours.
私の母は、3週間後に日本に来ます。
My mom is going to come to Japan in three weeks.
このカードは、2年後に期限が切れます。
This card is going to expire in two years.
補足
expireはex + pireでexは「外に」を表し、pireは「spirit」すなわち「魂」を表す。
「外に」「魂」が出ていくので「(期限が)切れる」という意味に転じたもの。
inspire は内側を表す「in」があるので「内に」「魂」で「刺激する」
You are my inspiration. は「とても素敵だった」という褒め言葉で使われる。
文意語ディクテーション
Banksy Work Mocks UK Parliament
課題
While Brexit [ ] [ ], England's Bristol Museum is [ ] a not-so-[ ] [ ] on UK lawmakers. The work is [ ] [ ] Parliament. It is from the [ ] street artist Banksy, and it [ ] politicians in the House of Commons as chimpanzees. First shown in 2009, it is Banksy's [ ] work on [ ], according to the [ ]. [ ] didn't have to [ ] [ ] to [ ] [ ] to modern-day [ ].
解答
While Brexit looms large, England's Bristol Museum is showcasing a not-so-subtle commentary on UK lawmakers. The work is titled Devolved Parliament. It is from the anonymous street artist Banksy, and it depicts politicians in the House of Commons as chimpanzees. First shown in 2009, it is Banksy's largest work on canvas, according to the museum. Visitors didn't have to reach far to draw parallels to modern-day politics.
解説
今回は議会に関係する単語が多かったですね。
loom (危険・心配などが)迫る
showcase 「展示する」という動詞で使われている。
subtle 微妙な
commentary 論評
lawmaker 立法者(議員)
devolve 悪くなる(進化するevolveの反対)権利、義務を譲る、負わせるという意味ある。
parliament (英国)議会
anonymous 匿名の
depict 描写する
House of Commons (英国)下院
draw parallels 「平行線を引く」で「関連付ける」というニュアンスでここでは使わている
modern-day politics 現代の政治
塊で意味を把握する
英語を意味のかたまりで区切って、かたまりで把握する。
英文
While Brexit looms large,
England's Bristol Museum
is showcasing
a not-so-subtle commentary
on UK lawmakers.
The work is titled
Devolved Parliament.
It is from
the anonymous street artist
Banksy,
and it depicts
politicians in the House of Commons
as chimpanzees.
First shown in 2009,
it is Banksy's largest work
on canvas,
according to the museum.
Visitors didn't have to reach far
to draw parallels
to modern-day politics.
和訳
ブレグジットが間近に迫る一方で、
展示している
あからさまな(それほど微妙ではない)批評を
英国議員たちに対する。
作品はタイトルがつけられている
「退化した議会」と。
それは~によるものだ
正体不明のストリートアーティストである
それは描いている政治家たちを
下院にいる
2009年に初公開され
バンクシーの最大の作品だ
キャンバスに描いたものとしては
美術館によると。
来場者たちはあまり手を伸ばす必要がなかった
平行線を引くのに(関連付けるのに)
現代の政治に。
頭出しspeaking
先程塊ごとに改行して記述された英文の後ろを隠して英文を音読するトレーニング。
英文の頭が見えている状態で構わない。
なれてきたら段々と見える部分を小さくしていく。
少しずつ文章が見なくても口からでてくるようになるので、その状態でリスニングをして、リスニング力の向上効果を確かめてみる。
「頭出しspeaking」はリスニング力アップに大きな効果を出すことを実感しました。
前回から取り入れられたこのプログラム。
講師の方々が「自分で音読できたものは聞こえるようになる」と以前から言い続けていらっしゃいましたが、それが体感できます。
「頭出しspeaking」をやったところとやらなかったところでは聞こえ方が全然違います。
やらなかったところは、音の塊が流れてくる感じですが、やったところは分解されて流れてくるので意味と繋がりやすくなっています。