書評・論評・映画評・学び
ホワイトカラー消滅 私たちは働き方をどう変えるべきか (NHK出版新書) 作者:冨山 和彦 NHK出版 Amazon 今回の読書会はこちら。 発売してすぐはAmazonでも入庫待ちになるなど、すでにベストセラー的な様相あり。 先日読書会で扱った、「働き手不足1100万人…
moshi-toku.toho.co.jp ここ数年は、映画といえば英語が主の洋画ばかりだったのですが、シカゴからの帰りのフライトでは洋画のラインアップがイマイチだったこともあって、久しぶりに邦画を鑑賞することにしました。 時差ボケ対応で帰りの機内では寝ないよう…
イランの地下世界 (角川新書) 作者:若宮 總 KADOKAWA Amazon 今回の課題図書はこちら。 我々日本人からみると、イランという国は正直馴染が薄い国という人は少なくないと思います。私もその1人。 イメージからすると、 ・ペルシャ絨毯 ・敬虔なイスラム教信…
「働き手不足1100万人」の衝撃――2040年の日本が直面する危機と“希望” 作者:古屋 星斗,リクルートワークス研究所 プレジデント社 Amazon 今回の課題図書はこちら。 リクルート研究所のメンバーが複数人でまとめたものです。 一昔前は経済成長に伴って人手が不…
不動産格差 作者:長嶋 修 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 Amazon 今回の課題図書はこちら。 いつも選書してくれる主宰でもあり、ハウスメイトでもあるMさんが、ご家族の不動産についてちと勉強したい、ということで選んだそうです。 本書の「はじめ…
働くということ 「能力主義」を超えて (集英社新書) 作者:勅使川原真衣 集英社 Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら。 先日の読書会で取り上げた勅使河原真衣さんの「「能力」の生きづらさをほぐす」に続く第二弾です。 www.almater.jp 第一弾の「「能力…
ポーツマスの旗(新潮文庫) 作者:吉村昭 新潮社 Amazon 「高熱隧道」「冬の鷹」に続く、吉村昭シリーズ第3弾は、「ポーツマスの旗」にしました。 主人公である小村寿太郎は、日露戦争の終戦交渉を全権大使として取りまとめた有能な外相として今もその名は知…
悪口ってなんだろう (ちくまプリマー新書) 作者:和泉悠 筑摩書房 Amazon 今回の課題図書はこちら。 著者も本書の冒頭で語っていますが「これまで生きてきて悪口を言ったことがない人、言われたことがない人はいるだろうか」という問いに、なんと答えるでしょ…
冬の鷹(新潮文庫) 作者:吉村昭 新潮社 Amazon 吉村昭シリーズで、私のとっては高熱隧道に続いて2冊目になります。 解体新書を出版したことで有名な杉田玄白と、実は解体新書の翻訳では中心的な役割だった前野良沢の2人にスポットをあてた小説です。 話の展…
「能力」の生きづらさをほぐす 作者:勅使川原真衣 どく社 Amazon 今回の課題図書はこちら。 「能力」という言葉。我々は普段何気なく使っています。 あいつは仕事ができるよね。能力あるよね。 あの人はちょっと仕事がイマイチだね。能力が足りないんだよね…
先日NHKの番組「フロンティア」について投稿させていただきました。 もう一つ「フロンティア」から(^^) タイトルは「80億人 人類繁栄の秘密」です。 なぜ地球の生物で”人類”すなわち「ホモ・サピエンス」が生態系の頂点にたったのか。 この番組のポイントは3…
このブログで時々紹介しているNHKの番組「フロンティア」。 番組のタイトルの通り、いろいろな世界の最先端を見せてくれます。 BS放送なのでNHKプラスではみられません。なので、レコーダーに毎週録画しています。 なかなかゆっくり見る時間がなく録画したま…
破獄(新潮文庫) 作者:吉村昭 新潮社 Amazon 連日の本の紹介になります。 今回は読書会とは別に個人で読んだ本。先日読んだ吉村昭の「わたしの普段着」で吉村作品にちょっとはまってみたくなり、その第一弾として選んだのがこちら「破獄」。 Wikipediaから…
日本の宇宙開発最前線 (扶桑社BOOKS新書) 作者:松浦 晋也 扶桑社 Amazon 今回の課題図書はこちら。 AIと並んでこれから大きく成長すると言われている宇宙産業。 ただつい30年前までは、アメリカと旧ソ連との間で、宇宙開発競争が繰り広げられ最重要国家…
わたしの普段着 (新潮文庫) 作者:昭, 吉村 新潮社 Amazon 今回の課題図書はこちら。 読書会で吉村昭(以降敬称は略して記載させていただきます)の作品は、高熱隧道以来2回目かな。 www.almater.jp なかなか生々しい描写で迫力があったのですが、実際にあっ…
先日紀伊國屋で選んだ2冊のうちのもう一冊がこちらです。 日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く (中公新書) 作者:小牟田哲彦 中央公論新社 Amazon 乗り鉄としては、どんどん消えゆく路線をただ寂しく見守るしかないのですが、そういった路線がどういった経緯…
秘密解除 ロッキード事件──田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか (岩波現代文庫 社会347) 作者:奥山 俊宏 岩波書店 Amazon 先日本屋さんで手にした2冊の本のうちの1つがこれでした。 故田中角栄元首相(以降”田中”とする)が逮捕された時、小学生だった私は…
赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫) 作者:彬子女王 PHP研究所 Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら。 著者の彬子女王殿下は、その名の通り現役皇室の方です。 昭和天皇の弟は3人いるのですが、その末弟が三笠宮崇仁(たかひと)親王。 その…
恋する文化人類学者 結婚が異文化をつなぐとき (角川ソフィア文庫) 作者:鈴木 裕之 KADOKAWA Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら。 本書は、アフリカのアイドル歌手と結婚した文化人類学者が、その経験を元にフィールドワークを行った西アフリカのギニア…
ワイマール共和国をご存知だろうか。 国王ヴィルヘルム2世が率いたプロイセン国時代と、ヒトラーが率いたナチスの時代の間に成立したドイツの国体です。 ヴィルヘルム2世がオランダへ亡命したことでプロイセンの帝政が終わり、第一次世界大戦の敗戦により巨…
(画像:NHK「FRONTIERS」のホームページより引用) 日をおかずに、またテレビ番組ですみません^^;; 「天才脳」ときいて、自分には無縁と思ってしまうのは決して私だけではあるまい(笑) 番組の冒頭ではいろいろな天才が紹介されます。 円周率を22000桁暗証…
生成AIの論点 学問・ビジネスからカルチャーまで 青弓社 Amazon 現在お仕事させていただいている職場の同僚に紹介してもらった本。 編著者の喜連川先生は、関わっているプロジェクトでも重鎮でいらっしゃる方(^^)どういう内容かはわからなったのですが、どん…
人生のレールを外れる衝動のみつけかた (ちくまプリマー新書) 作者:谷川嘉浩 筑摩書房 Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら。 なかなか衝撃的なタイトルです(^^) そもそも「衝動」ってなんでしょう。なにか体の内側から突き上げてきて、抑えられない感情…
最近録画した番組を観る時間がなかなかとれず、HDDレコーダーに溜まってきたので、先日の夕飯時に少し消化(笑) そのうちの1つがNHK「FRONTIERS その先に見える世界」で「不可能を可能にする挑戦」。 (画像:NHKホームページより引用) 何かしらの理由で身…
バッタを倒すぜ アフリカで バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書) 作者:前野 ウルド 浩太郎 光文社 Amazon 今回の課題図書は、こちら。 前作「バッタを倒しにアフリカへ」の続編。 www.almater.jp 私が読書会に参加したのは、10年日記の記録によると2014年…
枕の「作り方」? ちょっと目がぐっと吸い付けられるタイトルですが、先日のNHK「あしたが変わるトリセツショー」のお題が 「自分にぴったりな枕の作り方」 でした。 www.nhk.jp たまたま先日テレビで「殿様枕症候群」の話を聴いたばかりだったので、ちょっ…
なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書) 作者:三宅香帆 集英社 Amazon 今回の読書会の課題図書はこちら。 そう、先日「休日」のコラムで触れた一冊です。 www.almater.jp 読書が大好きだった1人の女性が、就職した後に本を読んでいないことに気…
大規模言語モデルは新たな知能か ChatGPTが変えた世界 (岩波科学ライブラリー) 作者:岡野原 大輔 岩波書店 Amazon 今回ご紹介する本はこちら。 今年から始まったお仕事は、内閣府が管轄しているプロジェクトの推進役のお手伝い。そのプロジェクトとい…
NHKの番組「FRONTIER」で先日取り上げたお題は「クジラ」。 (画像:NHKホームページより引用) タイトルは「砂漠のクジラ」。 砂漠でクジラ? そう、砂漠でクジラの祖先の化石がたくさん発見されているんですね。地中海南部のアフリカ側エジプトの砂漠です…
ある行旅死亡人の物語 作者:武田 惇志,伊藤 亜衣 毎日新聞出版 Amazon 今回の課題図書はこちら。 行旅死亡人。この本で初めて知った言葉です。 Wikipediaから引用すると以下のような説明になります。 # 行旅死亡人(こうりょしぼうにん)とは、日本において…