48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

映画〜「42 世界を変えた男」

f:id:almater2014:20220212090937j:plain

(画像:ワーナー・ブラザーズ 「42 世界を変えた男」オフィシャルページの予告編より引用)

 

元野球人としては一度は観てみたかった映画でした。

 

映画のタイトルにある「42」とは、大リーグ最初の黒人プレーヤー、ジャッキー・ロビンソンの背番号で、唯一、すべての大リーグチームで永久欠番となっている番号です。

 

永久欠番とは、現役時代の選手の功績をたたえ、その選手の番号として記憶に残そうということで、それ以降他のプレーヤーは使えない番号で、通常は各球団・チームごとに設定しています。

 

例えば巨人なら王選手の1、長嶋選手の3、沢村栄治投手(沢村賞の元になった戦前の選手)の14、広島の鉄人衣笠選手の3、山本浩二選手の8など・・・

 

野球だけでなく、いろいろなスポーツで永久欠番は存在します。

 

サッカーなら横浜F・マリノスの3番は、試合中急性心筋梗塞でなくなった松田直樹選手の番号で、横浜F・マリノス永久欠番とされています。

 

 

 

大リーブではトレードが当たり前なので、複数の球団で永久欠番を持っている選手もいます。

 

大リーガーの鉄人の1人、ノーラン・ライアン投手は3球団で永久欠番をもっています。

 

44歳3ヶ月で7度目のノーヒットノーラン達成、46歳で引退した年でも時速157.7kmのボールを投げていた怪物です。

 

余談ですが、元投手だった私にとってのあこがれは、巨人の戦前のエース沢村栄治投手とこのノーラン・ライアン投手です。

 

 

 

さてさて、肝心の映画です。

 

2013年に制作された2時間8分のアメリカ映画。

 

時代は第2次世界対戦が終わった直後。

 

アメリカでは公然と人種差別がまだまだ残っていて、黒人選手はニグロリーグという別のリーグで野球をやっていました。

 

1947年ブルックリン・ドジャース(今ドジャースの本拠地はロスアンゼルスです)のGMリッキーが周囲の反対を押し切って、黒人選手だったロビンソンと契約をします。

 

誹謗中傷の中、ロビンソンのプレーする姿勢に周囲がだんだんと受け入れていく様を描いた映画です。

 

ドジャースGMリッキー役にハリソン・フォードがキャスティングされています。

 

最初はわかりませんでした(^^)

 

明らかにインディー・ジョーンズとは違います(笑)

 

ストーリーは、人種差別という社会情勢であることの描写、リッキーの決断、リッキーやジャッキーへの誹謗中傷の描写、打ち解けていく仲間、認められていくジャッキー、と特段な変化があるわけではなく、むしろ単調でさえあるかもしれません。

 

ある程度予想できる展開でもあるので、安心して観ることはできそうです(^^)

 

現在も世界各地で存在する人種差別(レイシズム)。

 

日本でも、部落とか穢多非人(えたひにん)といった認識や、朝鮮半島の人たちに対する差別意識が存在しています。(現在形です・・・)

 

実は偶然にも今週ある読書会の課題図書がルース・ベネディクト著の「レイシズム」です。

 

日本文化を説明した「菊と刀」の著者として有名です。

 

レイシズムについての見解については、読書会の会での投稿に回しましょう。

 

この映画は主人公であるジャッキー・ロビンソンよりも、彼を抜擢したドジャースGMのブランク・リッチーの言動が中心のような気がします。

 

  • 世の中の常識(白人と黒人は一緒にプレーしない)に異を唱える
  • 実際に行動に移す(ロビンソンとの契約)
  • 周囲からの反対・誹謗中傷に耐える覚悟を持つ(多くの脅迫状)
  • 適切な人選をする(ロビンソンを選んだ過程)
  • 協力者を作り守る(受け入れた監督のスキャンダルをなんとかしようと奔走)
  • キーパーソンを育てる(ロビンソンに適時アドバイス

 

昨今いろいろな組織で求められている優秀なマネージャー像と一致するかもしれません。

 

ハリソン・フォードクラスの配役だから、ただの脇役では収まりきれなかったかもしれませんね(^^)

 

全体として心温まる作品に仕上がっている印象です。

 

 

 

 

ジャッキー・ロビンソンを演じたチャドウィック・ボーズマンですが、2020年8月に大腸がんのため43歳で亡くなっていました。

 

この「42 世界を変えた男」で主役に抜擢され俳優として名をあげ、以降ジェームズ・ブラウンブラックパンサーなどを演じ、アベンジャーズにも出演する売れっ子だっただけに、惜しまれます。

 

亡くなった2020年8月28日は、奇しくもジャッキー・ロビンソンの功績を讃え全選手・コーチが永久欠番の42番をつけてプレーするジャッキー・ロビンソン・デーだったそうです。

 

例年は4月15日なのですが、2020年はコロナの関係で8月28日に振り返られていたそうで、なんという奇遇だったのだろう、と感じさせられます。