48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

読書会〜「働かないアリに意義がある」

本日の読書会の課題図書は

長谷川英祐氏著書の「働かないアリに意義がある」

2010年に新書がでてベストセラーになり

2016年に文庫版が発行されてそれを購入。

 

まずこの著者、とても真面目に自然科学に向き合っているというのが第一印象。

地道に研究対象であるアリやハチといった

「真社会性生物」の活動を観察し

気の遠くなるような作業を延々と繰り返して

仕組みを解明しようとする姿勢を持っていらっしゃることを感じます。

 

本の中身は一見自然科学的見地から

真社会生物の生態を紹介してくれて

人間の社会との対比を通じて

人間が形成する社会や組織の考察にヒントを与えてくれているようです。

 

私がこの本を読んで興味を持ったのは以下の内容でした。

・アリは個体差によって働く領域と量を調整していること

・アリにも利他的な行動が見られること

・「コロニーのために」という利他的なアリが集まったコロニー(アリの作る社会)には

「自分がよければいい」という利己的なフリーライダーがやってきて

コロニーを破滅してしまうこと

・これは人間でいうガン細胞のようなものであること

・人間のような理性などなしに

個の生存という短期的利益ではなく

コロニーの存続という長期的利益を優先して

アリが活動していること

・自然科学の学者は一見何の役にも立たないようなことを

地道に研究し続けているが、それが役目である

 

特に興味深かったのは

・理性なしに「利他的」「利己的」行動をアリがとっていたこと

・今は価値がないと思われても研究する意義があること

 

前者は「利他的」「利己的」は理性あってのことと思っていたことが

誤った認識であったという学びです。

すると「理性によって支配されている」と思われる人間の行動も

実は自然科学的な面があり、行動の本質にかかわる要素があるのかもしれません。

今後の観察する視点が増えた気がします。

 

後者については、

日本の電機メーカーが基礎研究を疎かにするようになってから

力がなくなってきたという自分の感覚と合致したからです。

電機メーカーが元気だった頃、

中央研究所のような基礎研究をする部門があり

それこそ摩訶不思議な研究をしていました。

もしかしたらほとんど成果がなかったかもしれません。

でもそんなたくさんの研究の中から

大切な芽が見つかるものだと思っています。

ゼロから1を生み出すのってそういうものではないかと。

 

ところが研究にも一定の成果を求めるようになってから

途端に研究活動は立ち止まりました。

今やっている研究に価値があるかどうか

わからなくて当たり前ではないかと。

なぜなら将来に向かって世の中変化していくのだから。

その変化を予測するのはとても大変。

あてずっぽに言えてもコミットはできないはず。

 

だったら価値があるかどうか

「研究している今」判断することではないんじゃないかな。

 

効率を追求することをやりすぎると

無駄を許さない土壌になり

環境の変化に対応できなかったり

対応できる領域がせまくなったりして

結局は成長を阻害する気がしています。

 

「無駄」ってとても大切なんだと思います。

「働かないアリ」に「意義はあります」(^^)

働かないアリに意義がある (中経の文庫)