48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

読後感想〜杉村太郎、愛とその死

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今回はMBAシェアハウスにハウスメイトが寄贈してくれた書籍を手にしました。

 

杉村太郎氏。

 

私より若干年上ですがほぼ同世代で、バブル時代ハ「シャインズ」というユニットで歌手デビューしヒットを飛ばしながら、その後就活や転職をサポートする我究館や英語学校のプレゼンスといったスクールを立ち上げ経営、「絶対内定」といったヒット本も執筆するなどで活躍しながらも、ガンのために志半ばで亡くなった方です。

 

本書の杉村氏の奥様貴子さんが杉村氏の生き様を奥様の視点から描いたものです。

 

一昔前風に言えば、杉村太郎氏の伝記、とでもいいましょうか。

 

この本を寄贈してくれたハウスメイトは杉村太郎氏と縁があったそうで、「感慨深い」といっていたこともあり、私も読んでみることにしました。

 

文章はとてもわかり易く、著者が語りかけるようにつづられています。

 

人の一生を僅かなページに収めるのですから、描写されている部分はほんの一部のことだとは思います。

 

しかしながら本書の流れに乗ってみると、杉村氏の生き方の壮絶さを感じざるをえません。

 

ストイックという言葉がありますが、それを超越している生き方。

 

なんというか使命感だけで生きてきた、そんな印象さえもちます。

 

全身全霊とはまさにこういうことをいうのでしょうね。

 

一生分のエネルギーを一気に放出して、その代償として40代という短命で命が尽きてしまったのではないだろうか。。。

 

同時期に杉村氏のお母様もガンで闘病、息子の後を追うように亡くなられたそうです。

 

生きること、死ぬこととはどういうことかを突きつけられているようです。

 

 

 

命を削りながら使命を果たす生き方・・・

 

私が若かりし頃はそんな生き方はカッコイイと評価されていた気がします。

 

その3〜40年前は戦争の時代でそれこそお国のために、という空気でした。

 

私は命を削りながら生きる生き方とはむしろ真逆の生き方をしている気がします。

 

無理をしない。

 

健康第一。

 

まず自分が生きていないと何も始まらない、がスタートになっているのと、幸いにも健在である両親よりに息子の葬儀はさせない、という気持ちがベースになっているからです。

 

私は離婚して家族はいませんが、ご家族がいるご家庭であればなおさらな気がします。

 

生きていること、存在していることがいかにありがたいか。

 

 

 

本書でも杉村氏は「ガンになったからわかること」がある、と言っています。

 

先日やはりガンとの闘病の末亡くなられた山下弘子さんも「がんになった後が幸せ」という表現をしていました。

 

本気になって生きることを見つめることができた方々なんだと思います。

 

 

 

本書の帯に「生きることに悩んでいるすべての人に読んでもらいたい」と書かれています。

 

まさにそのとおりですね。

 

こういう生き方に触れて少しでも触発される人がいれば、それで生きることに顔を向けてくれれば、そんな著者の想いが伝わってくる本です(^^)