(画像:eスポーツとはどんなスポーツ?話題のオリンピック新種目「eスポーツ」を丸裸! | Bauhütte®より引用)
突然ですが、eスポーツって耳にされたかたも少なくないと思います。
私も耳にしたことはあるのですが、実際どういうものかあまりよくわかっていませんでした。
ちょっと調べる機会があったので、備忘録を兼ねてまとめてみました。
こちらのURLをによくまとまった記事があります。
そもそもeスポーツって?
最初の疑問はここですよね。
日本には「一般社団法人日本eスポーツ連合」という一般社団法人があり、そこのページによると、
「エレクトロニック・スポーツ」
広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、
コンピューターゲーム、ビデオゲームを使ったスポーツ競技
と定義されています。
私の理解は、いわゆる「ゲームで競技すること」ですね。
どんなゲーム?
詳細は先程紹介したURLに掲載されている記事をご覧いただいたほうがよくわかると思いますが、我々がゲーム機などでよくみるゲームはどれも該当しそうです。
要は、ゲームに勝ち負けがあればどれも競技対象になりうる、ということです。
あのテトリスだって対戦型で競技として成立しています。
サッカーゲームのウイニングイレブンとか、格闘ゲームのストリートファイターといったおなじみのゲームも対象です。
どれくらいの規模?
アメリカでは1997年にはプロ化が始まっており(さすがアメリカ)、翌1998年には賞金がかかった大会が開催されています。
世界レベルで観客は2020年で4億9千500万人、収益規模は9億7,390万ドル(日本円にして1,000億円強)に到達見込みだそうです。
(出典Newzoo:Newzoo グローバルeスポーツマーケットレポート2020 | 日本語無料版 | Newzoo)
世界ではアメリカ、ついで中国、韓国といったところが規模が大きい地域のようです。
日本では2018年の実績値で44億円規模とのことです。
どんな関係者がいる?
- プレーヤー:プロゲーマーからアマチュアのプレーヤーまで
- イベント運営者:イベントを企画、運営するところ
- ゲーム実況者:他のスポーツ同様、ゲームを実況する人がいます
- ライター:そしてその競技の様子を活字にする人たち
- ゲーミングハウス:プレーヤーの練習場所となるところ
ほんの一部ですが、スポーツイベントを開催するために必要な人達がこの世界でも同様に必要なんだという印象です。
どんなものが必要?
- ゲーム機(またはコンピューター)
- ジョイスティックやキーボードなどの入力装置
- モニター
- デスク
- 長時間座っていても疲れないチェアー
- チェアーに使うマット
- そのまま仮眠できる「着る毛布」
びっくりしたのが「着る毛布」!
こんなものが出ているんだ〜。
これキャンプとかでも使えそう、と思ってしまった・・・
火気厳禁なので(一気に燃えてしまう素材なんでしょう)焚き火の前では危険か・・・
日本での発展における意外な障壁
実はこのeスポーツの発展に日本の法律が障壁になっているという一面があるようです。
これは本品と関係ないところで過剰な景品競争によって取引行為がゆがめられることを防ぐことが目的となっています。
eスポーツのスポンサーはゲーム機メーカーやソフト会社だったりすることが多く、大会賞金が「自社製品の購入を誘引しかねない」”景品”と解釈されるらしい。
”景品”となると上限が「10万円またはゲーム台の20倍まで」と規定されてしまうため、海外のように優勝賞金12億円!なんてことができないんですね。
複数業者がかかわったとしても上限は35万円に規定されるらしいです。
賞金金額があがらないと参加者にとって魅力が乏しく、するとプレーヤーのレベルがあがらず、観客も面白く感じず、というネガティブスパイラルに入ってしまうんです。
刑法(賭博罪)
参加者から参加費を集めてその一部を賞金にあてることをしようとすると、賭博罪にひっかかる恐れがあるらしい。
昔ゴルフコンペで「馬」といって、誰が優勝するかを当てるためにお金を集めて当てた人たちに分配するゲームがありましたが、これと同じ扱いということらしい。
(ちなみにゴルフコンペの「馬」は昔は黙認の傾向があったのですが、2000年過ぎた辺りからゴルフ好きの会社役員などが検挙されることがでてきて、コンプライアンス重視傾向の流れもあって、表立ってみかけなくなりました)
ゲームをプレイするための練習場や大会会場に関して、会場にゲーム機を多数設置した上で、入場客から料金を徴収してプレイさせる形態をとる場合、風適法上のゲームセンター営業に該当する恐れもあるらしい。
ゲームセンターとみなされると
- 賞金をだせない
- 店内の照度や騒音、震動に関する制限
- 広告や宣伝に関する制限
- 18歳未満の者の22時以降の立入禁止
- 24時間営業ができない
といった制限がつき、大会が成立しなくなってしまうんですね。
もともとこういった法律は、健全にインフラやサービスを享受できることと、不当なサービス提供を阻止するための規制として、我々の生活環境を守ってくれていたのですが、こういった新しい事業が芽吹くには支障になりかねない、ようです。
ただ法律は完全無比ではなく、ある意味曖昧さもあるため、”解釈”というものがあります。
景品表示法については弁護士の間でもいろいろな意見がでているようです。
eスポーツの賞金は、「製品とは別に多大な努力の結果得られるものであって、顧客の誘引を目的としたものではない」と解釈するのが妥当ではないか、という意見もあるようです。
最後に
Youtubeなどで簡単にeスポーツの様子を観ることができますが、すごい盛り上がっていますね。
それらを観てeスポーツに熱狂できるようになったのは、ゲームが持っている本来の楽しさに加えて、プレーヤーの技術の向上と画像処理の発展があるように感じました。
昔ファミコンで野球ゲームやサッカーゲーム、格闘のストリートファイターなどをやったことがありました。
私は昔から動きを制御するようなゲームが苦手で、野球は30対0、サッカーも20点くらい点数をいれられるくらい下手くそだったんですね。
だから、画面に登場するキャラクターを思うように制御しているプレーヤーの技術ってすごいなぁと思います。
いろいろな技術が開発されてそれを習得し、大会で披露するというのはスポーツの楽しさと共通しています。
それに画像がいいですね、リアル感たっぷりです。
ファミコン時代のあの画像が懐かしい(笑)
そしてこのeスポーツはもしかしたらこれからの世界の象徴かもしれない、とも感じました。
すなわち「バーチャル」が主流になっていく、ということです。
突拍子もないですが、人がもともと持っている残忍性がリアルではなく、こういったバーチャルに向かうことで、リアルに傷つけ合うことが減っていってくれるといいなぁ、なんて漠然と思いました。