今回の課題図書はこちら。
ウェルビーングという言葉自体は、1946年のWHO(世界保健機関)設立に際して、設立者の1人であるスーミン・スー博士が定義づけした「健康」にはじめて登場していたそうです。
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康は、完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない
(出典:厚生労働省 昭和26年官報掲載の訳)
(以上Message|はたらくWell-being(はたらくウェルビーイング)ってなんだろう? | PERSOL(パーソル)グループより引用)
私個人としては、最近のバズワードか、くらいしか思っていないくらいの、低意識でしたが、この本を読んで反省しました(笑)
ウェルビーングは上述の英文にあるようにwell-beingと記載されます。
wellは「良い」を意味しており、beingは「その状態にある」を意味しているので、簡単に言えば、ウェルビーングは「良い状態にある」ことを表します。
そのウェルビーングがどんな状態かはひとそれぞれ。
会社を退職してから自分にとってのウェルビーイングを求めてきましたが、この本はその過程で感じてきたことをたくさん言語化してくれてきた気がします。
なんでもないことを幸せと思える感覚。
人格の首尾一貫性を求めないこと。人は多面体であること。
上ではなく、奥を目指す精神性。
「する」ではなく「いる」だけでいいという存在感。
お金持ちになることとウェルビーイングであることは違うという感覚。
愚者を責めない感覚。
能力で人をみないという感覚。(あるがままでいい)
手に入れるのではなく手放すことから始まるウェルビーイング。
「する」「なる」ではなく「いる」をよしとする感覚。
正しさだけでは人は動かない。
「因果」よりも「因縁」。
ハプニングを素直に受け入れる。
自己肯定感の低さにとらわれない。
「移動」からウェルビーイングは始まる。
抜粋しただけではなんのことやら、と思われると思います(^^)
今から思うと、11年前に会社を辞めたとき、それまでの自分がウェルビーイングでなかったと感じていたのかなぁ。
収入面では当時に比べるとかなり下がりましたし、生活基盤も不安定になっているのですが、ウェルビーイングという観点からすると、今の方が高いですね。
上昇志向の強い人からみると、つまんない人かもしれません(笑)
現実周りからそういう人はかなり少なくなりました。
この本にもありますが、ウェルビーイングの有り様は時代や環境、文化などで変化するもので、自分の人生の中でもウェルビーイングを生む環境は変わっていくだろうと思います。
いつもウェルビーイング、というわけにもいかないです。
そもそも、ウェルビーイングを感じられるのは、「ウェルビーイングでない」状態がありそれと比較できるから、です。
だからウェルビーイングでない状態を受け入れることが、ウェルビーイングを感じられる前提でもあると思います。
そう思うと、ちょっとした苦労をあえて選択するということへの抵抗感がぐっと下がる気がします。
そんな観点で、今年はちょっと苦労をしたほうがいい年と捉えて今を受け入れている自分がいます(^^)