48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

講談デビュー

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友人に誘われて先日初めて「講談」を聴きに行きました。友人の知り合いがこの「講談」の真打に昇進されるということで、その昇進記念講演だったそうです。写真真ん中に写っている方が真打に昇進した神田山緑(かんださんりょく)さん。

 

私は最初「落語」と同じかと思っていたのですが全然違いますね。

 

まずは話のネタ。「落語」は日常生活の面白おかしいことがネタとして取り上げられます。一方「講談」は軍記物や政談が中心です。

 

次に話し方。「落語」も「講談」も1人で何役もこなすことがあるのは共通ですが、「講談」は張り扇と呼ばれる閉じた扇子のようなもので机を叩いて調子をとりながら話をします。「落語」はあまりそういったことは見られません。

 

この2つが本質的な違いなのですが、傾向として「講談」は女性の話し手が「落語」に比べて圧倒的に多い印象でした。

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これは中心にいる新真打さんを囲んだ弟・妹弟子たちです。ご覧のように女性の方が多いですね。落語ではあまり見られない光景のような気がします。

 

この日は真打をもり立てるために、まずは新人と思しき人達が必ず最初に教わって基本的な技術力を磨くという「三方が原軍記」を4人のリレー方式で。徳川家康武田信玄にこてんぱんにやられる戦いです。

 

その後先輩真打の方たちが師匠を含め4人がそれぞれいろいろな話をしてくれました。

 

真打の方々の話を聞くと、声の質って講談には大切な要素だなと思います。声が大きいこと。そして通る声であること。当たり前ですが滑舌がいいこと。抑揚を含めて伝わり方がかなり違いますね。

 

それから記憶力というか話が叩き込まれているか、というのも大切。講談は1つの話が長いです。15分から20分くらいずっと話しっぱなしです。だから生半可な覚え方だと本番で言葉がでてこなかったり、間違えたりということが起こりかねません。

 

実は真打の方たちでもセリフというか話すべきシナリオが飛んでしまって「あ、ごまかしたな」というところが少なくなかったのです。素人の私でもわかるのであれば、ファンの方や専門家の方々はわかると思います。

 

そういう意味で主人公である真打の神田山緑さんの講談はすばらしかった。食うものにも困っている学者さんと、たまたま通りかかった豆腐屋さんとの心温まる交流のお話でした。

 

軍記物でも政談でもない珍しい話ですが、ちょっと目頭が熱くなるほど登場人物の心の描写が伝わってきました。

 

これから頑張ってほしいですね。

 

講談の良さはもっと聞く機会を増やさないと私にはまだわからないかもしれません。それでも噺家はその話し方で人の心を動かすスペシャリスト。そんな噺家さんが出てくるのか、楽しみです。