本日の課題図書はこちら。
ジャック・マー アリババの経営哲学 (以下本書という)
実は全然時間がなくてほぼ斜め読みでした。
主人公は中国の電子商取引を一気に浸透させたアリババグループの創始者ジャック・マーこと馬雲。
ここでは浸透しているジャック・マーで通すこととする。
おそらくこれまでに書き下ろされていたコラムをまとめたのではないかという構成です。
12個の章で「成長」「継続」「起業」「チャンス」「ビジネス」「リーダー」「マネジメント」「イノベーション」「競争」「戦略」「冨」「生活」というそれぞれの分野において、ジャック・マーの中で育まれた哲学をまとめています。(本書より)
そして最後には「CEO退任講演」「寧波でのスピーチ」が書き下ろされています。
こんな構成です。
各章には「成長の哲学」のように各分野の”哲学”というタイトルがあり、その下に短い一言が書かれています。
第1章「成長の哲学」では「来るべき冬は準備と信念で乗り切る」という具合。(本書より)
実はこの一言、この章を”一言で言うと”に相当するくらいエッセンス化された言葉なんです。
そしてブロック体のフォントでジャック・マー氏の言葉と思われる文章が数行記載されています。
これは“エッセンス化された一言”を「少し詳しく言えば」こんな表現になるだろう、というまとまり感。
そして4〜5個のテーマに細分化されてエピソードも交えてジャック・マー氏の考え方が紹介されていきます。
読書会では実は好印象を持った人と、ふ〜んと感じた人、それぞれでした。
起業をして1日1日歩みを止められない、そんな毎日を過ごしているとこの本はとても共感点が多かったです。
- やるべきときにやる
- 自分のしていることを信じよう
- 人との出会いこそがチャンス
- 小さな会社の戦略は生き残ること
- 誠実な人間だけが冨を手にできる
- 金儲けを最終目標にするな
- 他人を設けさせることで自然と自分も儲かる
などなど・・・(本書より抜粋)
いいことを言っているんだけど「それで?」という感覚になってしまう、という感想を持った人もいました。
10余年で2.5兆円の資産を手に入れた人が言う言葉は、「成功したから言えるんだ」とか「誰かがあとから脚色しているんだ」とか言うことで美辞麗句にしかすぎない、と捉える人も少なからずいるでしょう。
実際ジャック・マー氏が本当にこのような考えに到達していたのかどうか、確かめることはなかなか難しい(^^)
でも私にとって、それが事実かどうかはあまり問題ではないです。
美辞麗句だろうとなんだろうと、自分がいいなと思えることが自分とは違う人によって表現されていることは、素直に自分にとって励みになります。
「自分だけじゃない」そう思えるからです。
自分でいくら格好つけても突っ張ってみても、「本当にいいのかな」と不安になることはよくあることです。
それでも「不安」になること自体は生産性のないことなので、「そう信じて様子をみてみよう」くらいの開き直りで自分を保つのです。
そんなときに「それでいいんだよ」と他の人に言われることはとても励みになります。
大勢の人に賛同されなくてもいいんです。
少数でも賛同する人、共感する人がいる、ということが励みでもあります。
いや〜、それにしてもすごい人ですね(^^)
とても読みやすい本でもあります。