48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

読書会〜「ザ・会社改革」

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今回の読書会の課題図書はミスミグループの第2期創業者として、数々の書籍が気となっている三枝匡氏による「ザ・会社改革」です。

ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ (日経ビジネス人文庫)

 

三枝氏自身がミスミグループの社長になる直前から社長を降りるまでの12年間で行ってきた社内改革の模様をフィクション仕立てで、かつ自分のことは実名表記でまとめた本です。

 

本書は8つの章でそれぞれ取り組んできた改革が、そしてところどころに「三枝の経営ノート」というコラムが合計10個挟まれており、経営に対する持論を展開しています。

 

 

 

三枝氏のファンはとても多いだろうなあというのがまず印象。

 

とてもわかり易いこと、ドラマチックな展開、キレの良いコメント。

 

半沢直樹といったビジネスモノのドラマがヒットしたときに備わっていた要素が満載。

 

それだけ著者がどっぷりと多くの案件に正面からぶつかっていったという証でもあるのでしょう。

 

 

 

内容についてはネタバレ的なことになるので差し控えますが、私が個人的にふとひっかかった言葉がありました。

 

「乱暴な人事」

 

すなわち、年齢や経験が充分でないと思われる人材をいきなり登用し、大きな責任を委ねて荒いトレーニングではあるが、そこを乗り切らせることで大きな成長を期待する人事です。

 

私が前職に勤めていた時、まさにこの「乱暴な人事」をさせてもらったのかなぁ、と当時を思い出しました。

 

比較的社内でも早い年齢で管理職に昇進し、プロジェクトリーダーの役割を任せていただきました。

 

ただそのプロジェクトは技術的な問題がリリース直前に見つかり、結果的には事業として失敗しました。

 

その際プロジェクトリーダーとして私のとった行動は決して褒められるものではなく、むしろ至らないことばかりで傷口を広げてしまったかもしれない、とさえ思っています。

 

私が昇進する前は、直近の先輩や上司が私に任せつつもギリギリのところでいつも助けてくれていました。

 

そのおかげで、たくさんの経験と小さな成功体験をさせてもらいました。

 

しかし昇進後はその体制も変わり、組織の指令系統も変わってしまったため、先の先輩や上司からたすけてもらう立場ではなくなったのです。

 

そして後に技術的問題が発覚してしまいました。

 

当時を思い起こすとギリギリで助けてくれた先輩と上司の姿が本書の主人公「三枝」にダブります。

 

当時は自分の実力を過信していたのですが、その後の対応の稚拙さを見ると、先輩や上司がいたからこその自分だったんだな、と思い知らされるような気持ちになります。

 

先輩や上司があってこその自分の力だったんだなぁ、と。

 

 

 

「乱暴な人事」は昔は「ポジションが人を育てる」という表現をされていました。

 

より大きな責任を持ったポジションにつかせることで実力を伸ばしていく人事政策です。

 

でもこの方式は誰にでも当てはまるものではないことを自分の体験から学びました。

 

 

 

本書はよくある「ただの成功体験記」ではなく、主人公三枝が「失敗した」という失敗談も取り上げられています。

 

そこがまたリアルで読む楽しさを拡げているかもしれません(^^)

 

 

 

読書会では、三枝匡氏著作の中ではこれが一番面白いと思う、という意見が多かった気がします。

ザ・会社改造 340人からグローバル1万人企業へ (日経ビジネス人文庫)