私がNHKの自然科学系の番組をよく観ている話は何度かこのブログでもご紹介してきました。
自然科学の世界は、途方も無い時間軸とスケールに包まれている一方、微に細に無数の個性があるというダイナミックレンジの広さと、そこにはあるがままの姿という、いわゆるFakeでない世界が拡がっているところが、私にとっては大きな魅力です。
学生時代は国語、語学、社会が苦手という消去法的な理由で理系になった面もありますが、一方で自然科学の世界は子供の頃から好奇心は持っていました。
でも自然科学が好きとはいいながらも、植物の名前を覚えるのが苦手だったり、鉱物の関係性がなかなか整理できなかったりと、得意というほどではないようです(^^)
さてさて、ここ2〜3ヶ月は楽しみにしていたNHKスペシャルはほとんどがコロナ関連で、正直あまり観ようという気になりません。。。
そんな中今月放映されたのが、「ジオジャパン2」。
(画像:NHKスペシャル「ジオ・ジャパン2」のテレビ画面から引用)
日本を形成している島がどのように成り立ってきたのかを最新の調査結果を元にわかりやすく解説してくれる番組です。
最初の「ジオジャパン1」は2017年に放映され、島国誕生の経緯を紹介してくれたようです。
私はあまり覚えていない(^^;;
今回はそのシリーズの第2段。
2回にわけて放映されました。
私はまだそのうちの1話しか観ていないのですが、なかなかびっくり。
穂高や槍ヶ岳などに登ったことがありますが、3,000メートル級が並ぶとても素敵な山々です。
その穂高や槍ヶ岳の北側に鹿島槍ヶ岳という山があり、その南側に爺ヶ岳という山があるそうです。
実は、その爺ヶ岳にかつては10,000メートルクラスの山があったのではないか、という説があることを紹介してくれています。
実際は地形変化と浸食が同時に進むため、10,000メートルの高さにはならなかったであろう、と出演していた解説の人が言っていましたが、そのメカニズムがま〜びっくり。
詳しくは番組(NHKのオンデマンドなど)でご覧いただいたほうがよいかと思いますが、ものすごく簡単で乱暴にいうと、地殻を動かすプレートが地面を押し出すことで、直径10,000メートルくらいのカルデラ(火山活動によってうまれた盆地みたいなもの)がお椀の端をおされて立ち上がるように、そそり立った、というものらしいです。
その証拠と言われているのが「垂直にそそりたった地層」だとか。
本来地層は上から積み重なっていくので地面に対して並行の向きですが、穂高のあたりでは20度、爺ヶ岳ではほぼ垂直になっているそうです。
へ〜、そんなことが考えられるんですね。
それが300万年くらい前の話だそうです。
300万年ってピンとこないですよね(^^)
ちなみに恐竜が栄えた時代は2億年くらいから6,600万円前くらいまでです。
それに比べるとつい最近、みたいな宇宙時間軸にのっかるような感じですが、ヒトがこの世に生まれたのが25万年くらい前と言われているので、それに比べたらはるか昔でもあるんですね(^^)
なお、富士山の活動は70万年くらい前から火山活動が始まり、現在の富士山の外観が整ったのは1万年くらい前だとか。
時間の感覚がすっかり変わってしまう(^^)
またプレートの動きは1年間で10cm前後と言われているようです。
すると1万年で1000メートル、100万年で100km、300万年で300kmも動く計算になります。
300kmといった東京から新潟くらいまで。
それだけプレートが動いちゃう、っつうことなんです。
なんか壮大ですね。。。
北アルプスにはまた登ってみたいと思っているのですが、今度行く機会をつくったら地層がないか探してみよう(^^)