48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

映画鑑賞〜幸せへのまわり道

(画像:「幸せのまわり道」オフィシャルサイトより引用)

 

トム・ジュノーが1998年に雑誌「エスクァイア」に寄稿した記事『Can You Say...Hero?』を原作とし、ある記者が米国の国民的子ども向けテレビ番組の司会者フレッド・ロジャースと交流した実話を描いた作品です。(Wikipediaより引用)

 

原題はA Beautiful Day in the Neighborhood。

 

1968年からアメリカの児童向けテレビ番組として長年放送されていたMister Rogers' Neighborhoodは国民的子供向けテレビ番組となり、その司会者であったフレッド・ロジャースはアメリカでは超有名人のようです。

 

日本で言えば「できるかな」の”のっぽさん”のような存在でしょうか。

 

雑誌記者のロイド・ヴォーゲルは優れてはいるものの人情味のない記事ということで、取材対象からなかなかオファーがきません。

 

それが「唯一取材を承諾した」というフレッド・ロジャースへのインタビュー記事を書く仕事が入ってきます。

 

フレッドとの交流を通じて、永久凍土のように固まっていたロイドの心が徐々に溶け出していく様子が描かれているヒューマンドラマです。

 

フレッド・ロジャースはトム・ハンクス、ロイド・ヴォーゲルはマシュー・リスが演じています。

 

フレッド・ロジャースの口から出てくる言葉が、一つ一つ珠玉のフレーズばかり。

 

問:子育てにおける最大の間違いとは?

 

フレッド:子供だった自分を忘れること。親としてできる最善のことは自分の体験を主だし子供の身になって考えること。

 

問:でも大人になると子供の時代を忘れてしまう。

 

フレッド:でも子どもたちが思い出させてくれる。だから親は新たに成長できる。

 

これはほんの一部ですが、子供や後輩に対する姿勢のあり方として、ハッとさせられるやり取りです。

 

 

 

フレッドの妻ジョアンの言葉。

「彼を”聖人”扱いしたら彼の生き方と乖離してしまう。あれ(彼の行動)は努力と訓練の賜物。彼は完璧じゃない。短気よ。その怒りを抑える道を選んでいる。毎日感情を制御する訓練をしているわ。長年それを続けている。」

 

始めからすごい人だったわけではないし、完璧である必要はない。目指したい姿に向かって日々努力を積み重ねること。

 

そんな謙虚な生き方をジョアンの言葉から感じます。

 

 

 

この映画に感じるのは「受容と理解」のメッセージ。

 

ついつい自分本位で傲慢になってしまう弱い心に優しく語りかけ、気づかせてくれる、そんな感覚に包まれます。

 

いい映画でした。

 

 

2019年の作品で1時間48分と長さも手頃です。

 

ちょっと心が疲れた人にはいい映画かもしれません。

 

 

 

 

余談ですが、ロイドの父ジェリー役のクリス・クーパーボーン・アイデンティティーでマッド・デイモン演じるジェイソン・ボーンの上官であったコンクリン役で登場します。

 

またロイドの母親がほんとちょっと登場するのですが、フレンズでロスの元妻キャロルのレズビアンのパートナー、スーザン役だったジェシカ・ヘクトでした。