48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

敬老パスの廃止・見直し、政令市の6割で

ふと何気なくみていたYahoo!の記事で目にとまったタイトルです。

news.yahoo.co.jp

 

高齢者向けに交通費を自治体が補助する制度です。

 

私の両親が住んでいる東京都でも「シルバーパス」と呼ばれる制度があり、両親は喜んで活用しています。

www.tokyobus.or.jp

 

東京都の場合(2022年4月現在):

年間20,510円(期限は9月30日まで)支払うことで都内のバス(都営以外もOK)、都営地下鉄など都営交通機関に自由に乗り降りできる。ただし住民税非課税者は年間1,000円でよい。

 

Yahoo!の記事によると、20の政令都市で敬老パスの制度の有無、状況のアンケート結果が以下の通りとのことです。

 

札幌、新潟、名古屋、大阪、神戸:利用上限額を設定するなど制度を見直し済み

横浜、川崎、京都:見直しを検討

千葉、静岡、浜松、広島:2007年以降に制度を廃止していた

東京都、仙台、岡山、北九州、福岡、堺:制度あり。見直し予定なし

さいたま、相模原:元々制度を導入していなかった

 

この制度は行政の負担がそれなりに大きく、東京都のような大きな自治体では交通網も発達していて予算規模も大きくできるため有効ですが、政令指定都市に限らず小さな自治体ではなかなかハードルの高い制度だろうと予想されます。

 

東京都では2022年度予算で約200億円の予算があてられています。

(東京都令和4年一般会計説明書より)

 

一般歳出費が5兆8400億円あまりの予算規模に対して0.34%に相当します。

 

財政逼迫が著しい京都市の場合、2020年で敬老パス関係で52億円の負担だったと京都市が発表しています(京都市:敬老乗車証制度について)。

 

この年の予算規模が全体で1兆7000億円弱ですから、0.31%と東京都より比率は低いですね。

 

ただ全体の財政逼迫からこの制度の見直しが進められているようです。

 

 

 

 

私個人的にはこの制度はとてもありがたく、両親はいかにこのパスを活用して”タダ”で目的地に移動できるか作戦を練っているそうです(笑)

 

東京都ではこの敬老パスは「高齢者の社会参加を助長し、高齢者の福祉の向上を図ること」を目的としているとうたっています。

 

私の両親に限っていえばこの目的に合致した活用をさせてもらっていると感じています。

 

適用条件については、自治体の状況によって適正領域は異なると思いますので、一概に良し悪しを語るのは難しいと思いますが、この制度自体は意義のある制度だと感じています。

 

ネットでは敬老パス制度への反対意見がたくさんみられます。

 

その理由が

・予算の無駄

・公平性がない

だいたいこの2本の柱が中心です。

 

ただこういう批判をしている人たちの意見をきくと、今自分が五体満足で不自由なく動けているから、年齢を重ねた人たちの気持ちへの寄り添いが足りないな、と感じます。

 

予算に見合った諸条件を議論するのは、これは現実の問題として必要だと思いますが、制度の有無については、高齢の人たちの生活を考える上で優しい社会であるかどうか、という姿勢を問われている気がします。

 

今の高齢者はスマホも使えないし、ICとカードも使えない、と嘆く人たちがいます。

 

それは今までの人生で必要としなかったし、新しいものを受け入れるのはなかなかしんどいという気持ちを理解してほしいところです。

 

そんな嘆いている人たちも60代、70代になったとき、若者が使いこなしているガジェットやインフラを使いこなすのに苦労するんです。

 

例えばコンピューター言語もその一つ。Pythonもかけないの?Javaもわからないの?そんなふうに若者に言われて70代から勉強しますか?

 

高齢化と少子化という2つの大きな流れは簡単には変えられないので、その流れに沿った政策や社会作りを考えていく必要を感じていて、高齢者に寄り添う社会つくりという観点も大きな柱だと思うようになりました。

 

今の若者が高齢者になるときはデジタル化自体は障害にはならないでしょうけど、今の高齢者にとってみれば大きなハードルなので、移行期ということも加味するとより優しい仕組みができるのではと。

 

 

 

こんなことをいうと、お前は左派かとか言われそうですが、私は右派だろうが左派だろうがどっちのレッテルかなんて全く興味がなく(笑)ただより多くの人が生活を楽しめる環境であってほしい、と思うだけ。