48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

羽生善治九段インタビュー

一仕事終わって、何気なくYoutubeで見たいコンテンツを探していたら出会ったのがこちら。

 

www.youtube.com

 

今年から将棋連盟の会長に就任したレジェンド羽生さんのインタビュー。

 

破竹の勢いですべてのタイトル独占にむけてまっしぐらの藤井さんへの思いから、AIと将棋、そして自分の哲学について語られている番組です。

 

聞き手のどんな質問にも丁寧にちゃんと受け答えしているところに羽生さんの懐の深さを感じます。

 

藤井さんという存在を通じて将棋の世界を羽生さんなりに見据えている、その視点とその先を語っているのですが、随所に”羽生哲学”も見えてくるのが興味深いです。

 

Q 七冠(20代で7つのタイトルを総なめした)当時と今の自分とではどっちが強い?

 

羽生さん 知識だけ言えば今の方が圧倒的にあるが勝負は別。

 

Q なぜトップ棋士であり続けられるのか?

 

羽生さん (加藤一二三を例に出して)技術的なこともそうだが、テンションを保てるかどうかが一番大事。(他の業界でも同様だが)ある程度年齢がいくと、静かな雰囲気になってくる傾向にある。

 

Q トップ棋士で居続けることは大変?

 

羽生さん マラソンみたいなもので、一時的に無理してもよくないし、減速しすぎるのもよくないので、ある一定のスピードを保って前に向かい続けていることが大事。

 

Q 「減速する」とは?

 

羽生さん 調子が悪い時はあるもので、「こんなときもある。如何ともし難い」と割り切ることも必要。

 

Q 休日は何をしている?

 

羽生さん 棋士あるあるだが、休日の感覚は棋士にはなく、オンとオフが曖昧な状態でやっている

 

Q どうやったら「羽生善治」になれると思うか?

 

羽生さん 色々なコウンとかめぐり合わせが重なって棋士になれたと思ってる。めぐり合わせがよかった。

 

Q 一番の幸運は?

 

羽生さん 住んでいるところに将棋倶楽部があったこと。

 

Q 棋士生活の現在地はどこだと思う?(100メートルのどのあたり?)

 

羽生さん ゴールは見ないことにしている。加藤一二三にように70代までやろうとするとあと25年全力疾走しなくてはならず、それは一気にいやになってしまう(笑)だから積み重ねだと思う。

 

Q 棋士生活に点数をつけるとしたら?

 

羽生さん 終わってから評価が決まるものだと思う。

 

Q 今後の目標は?

 

羽生さん 具体的な目標というよりも一局一局を大切に指していきたい。若い時は時間が無限に感じられたけど、今は限られた回数、限られたチャンスの中でやっていくということがリアリティをもって受け止められるようになった。

 

Q もし棋士でなかったら?

 

羽生さん 実際そういうことを考えてみたかった。自分は小学生の時にこの世界に飛び込んだ(史上3人目の中学生プロ棋士になった)ので、正直あまり考えないで飛び込んでしまったので。

 

Q AI時代の「プロ棋士」とは?

 

羽生さん まさにそこが問われている。実際藤井さんは活躍されて皆さんに注目されている。そこに価値があるはずで、その価値は”物語”ではないかと思っている。単に勝った負けたではなく、勝ち負けを繰り返していく中で紡がれていく物語に魅力を感じてもらえているのではないかと。

 

Q AIと人間はどうちがう

 

羽生さん AIは「手」とか「評価値」は教えてくれるけど、説明してくれない(笑)人間は言葉で説明してくれる。ここが大きな違い。AIのプロセスはブラックボックスなので、自分で如何に吸収して取り込んでいくか、が大事。

 

Q 将棋を続ける意味は?

 

羽生さん 発見があることですね。

 

 

 

 

なかなか味わい深い30分のインタビューでした。

(画像:Youtubeから引用)

 

ますます羽生さん推しが強くなりました(^^)