先日のニュースで、中国の大手不動産会社恒大集団が米国で破産法の適用申請をした、という報道がされていました。
負債総額は48兆円にものぼるという大きさ。
本部中国の恒大集団は「破産申請ではなく、資産を保護する目的の正式手続き」と強調していますが、破産法の適用をしたことは間違いない。
恒大集団は1996年に許家印が38歳で創業した不動産会社。
中国の住宅制度改革にのっかる形で、借入や出資をつのり、不動産を買い漁ってその値上がり分でバランスシート上の資産額を増やし、売却によって利益をかせぐというビジネスモデル。(Wikipediaから概要抜粋)
積極的に多角化を図り、サッカーチームや電気自動車にも手を出していきます。
2020年に中国当局による不動産バブル抑制政策のもと、資産に対し負債の大きい企業に対して融資制限をする動きが出始めた頃から、債務不履行に陥るのではないかという指摘をうけるようになります。
恒大集団は財務健全化を図り、創業者の許家印も退任しますが、株価は下落しバランスシート上の資産額は目減り、ますます債務超過状態になって株価下落という悪いスパイラルに入ります。
そして今回の破産法申請。
この流れをみると、土地高騰を抑えるために金融引き締めを行った日本のバブル経済の崩壊と同じような道筋を辿っているように見えます。
リーマンショックの象徴であるリーマン・ブラザーズの当時の負債額は64兆円。恒大集団の負債額はそれに匹敵するレベルにあり、リーマンショックと同じような世界的な経済悪化が引き起こされるのではないか、という見方もあるようです。
ただリーマンショックや日本のバブルのときは猫も杓子も不動産、でしたが、現在は不動産以外への投資活動も盛んに行われている印象もあり、様子が違うようにも見えます。
さてさて、経済の今後の動向は神のみぞ知る、と自分で見積もることは早々に諦めた私(笑)
創業者の許家印。政府の住宅政策をみて不動産事業が成長すると見込んで、当時勤めていた貿易会社の社長にかけあい不動産事業を立上げ、その後独立して恒大集団を立ち上げます。
1997年創業当時はわずか20名ほどの小さな会社が、わずか20年後の2017年には社員10万人。許家印本人も中国の富豪ランキングで1位になるなど、その勢いたるはすごかったんでしょうね。
機運をみる目と行動力や、その後の舵取りに見られる洞察力など、許家印は実力のある実業家といっていいだろうとは思います。
ではこの人は「成功者」なのだろうか。。。
ビジネススクールに通っていた頃、会社を創業して育てたり、企業の中で出世したりした人物が「成功者」としてもてはやされる風潮をなんとなく感じていました。
この許家印も6〜7年前は「”大”成功者」としてもてはやされていたことでしょう。中国共産党委員会書記でもあり、政治的にも強い立場にいます。
先日の報道では個人資産は7,200億円にのぼるそうですが、今は借金の担保になっていた資産が売却されていて、資産が減る傾向にあるそうです。
そもそも「成功者」とタグ付けすることも、人の人生を勝手に評価するような失礼さを感じてしまいます。
私自身、苦労は多いので「成功者」なんて微塵も思っていないのですが、ある面から見れば、私は比較的自由に生きていられているので、成功者でしょう、と言われるかもしれません。
一方でお金も時間も不自由なくきままに生きている人からしたら、「おやおや可哀想に」と見えるかもしれません(^^)
そう、どういう視点から見るかで評価は変わるだろうし、今後変わっていく可能性もたくさんあるわけで、今この時点で「成功者」と言ってしまうのは、なんかその人の人生終わった、みたいにも聞こえてしまうんですよね。
アメリカの不動産で財を成したロバート・キヨサキも、一度お金がなくなって奥さんと車の中で生活をしていたことがある、と著書で語っていました。
人生山あり谷あり。
売れている歌手や俳優も今はいいけど、来年が保証されているわけではないですしね。
金銭的に優位にたつことが成功者と言われる傾向を感じますが、私にしてみれば、生きていくための環境があって、健康であれば、その人の人生はうまくいっていると思うし、そういう思いで人生を閉じるときに「いい人生だった」と思えた人が成功者に思えます(^^)
先日の夕食(またピンボケ・・・どうもシャッターを押してから画像に取り込むのにディレイがありそう・・・)。
発酵食品、タンパク質、ビタミンを意識して食べたいなとおもった献立。大根おろしの下には豚ロースステーキがいます(^^)
こんな食事が食べられれば、わたしゃ御の字です(笑)