48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

将棋道?

昨日「天才と発達障害」という本についてご紹介しました。

では、「天才の人たちは発達障害なのか」・・・

 

さすがにこの本はそうは言っていない(^^)

 

で、私がふと頭に浮かんだのが「将棋の棋士」。

 

現在8つすべてのタイトルを保持している藤井聡太という”天才”の登場で、平成の”天才”羽生善治との対決含め、ここ数年盛り上がりを見せている将棋界。

 

藤井聡太が”天才”的強さを見せているのですが、他の棋士は”凡人”なのだろうか。いやいやとんでもない!将棋界で活躍している人たちは、自分の周りにいたら間違いなく”天才”といいたくなるくらい、頭がいい人たちと言われています。

 

将棋の世界は極めて狭き門で、全国から将棋のツワモノたちがプロ目指してやってくるのですが、

・プロになる前に奨励会に合格しなければならない

奨励会に合格すること自体がまず大変。

奨励会に入ったら基本6級からスタートし、条件を満たして1つずつ昇級する必要がある。

・6級から1級まであり、その次に初段、二段、三段とすすむ。

奨励会に在籍できる年齢に制限がある。

(最大でも29歳までにプロにならないと強制退会させられる)

・三段から1年に4人しかプロになれない。

という厳しい生存競争に勝ち抜かないと、まずプロになれないんですね。

 

ちなみに、2024年2月末時点で三段以下の奨励会のメンバーは124人いるようです。すなわち3〜4%の人しかプロになれないんです。

 

なお、いろいろな見解がありますが、奨励会の6級はアマチュア(アマとします)四段くらい、奨励会でプロ手前の三段はアマ八段くらいの実力と言われています。

 

将棋が強くなる条件って、私は以下の要素が必要と感じています。

・ずば抜けた負けず嫌い

・ずば抜けた集中力

・ずば抜けた計算力

・ずば抜けた記憶力

 

将棋の対局は、最も長い名人戦というタイトル戦で2日間にわたり、1人9時間の持ち時間があり、丸々2日間将棋盤に対峙しなければなりません。

 

長い時間脳みそを馬車馬のように働かせる、体力、気力、脳力が必要です。

 

発達障害の一つ自閉スペクトラム症ASD:Autism Spectrum Disorder)の特徴の中に、「過集中、特定のものについて記憶力が高い」があり、結構棋士に必要な条件にも合致するところがあります。

 

では、そんな棋士たちは、発達障害か?

 

まず私は棋士の方々と直接お会いしたり、お付き合いしたことがないので、正直知りません。^^;;

 

テレビや動画を通じてでしか情報を得ていないのですが、そこから感じる限り、「全然発達障害とは感じない」です(^^)

 

というか、今の棋士の方々は多くのイベントに参加したり、コミュニティーに加わったり、社会性がとても高い方々が多い印象があります。

 

そして、びっくりするくらい「悪口をいわない」です。

 

これは将棋を学んだときから教育されていたのだろうか、と思うくらい、絶対に対局者を卑下したり、自分のすごさをアピールするような自己顕示をみせません。

 

なので、格闘技で見られるような”ビックマウス”はまずないです。

 

まず相手の実力に敬意を払い、そこに負けないように全力を尽くしたい、そういうコメントや姿勢が徹底されています。

 

必要以上にと感じるくらいの謙虚さゆえに、うちに秘めているエネルギーをじっと溜め込んで、対局の場でそのエネルギーを大放出するようなイメージがうかびます。

 

モハメド・アリのようなビッグマウスも、盛り上げる要素がありますが、私は棋士のような”静かな闘志”の方が好み。

 

 

 

昭和の棋士の中にはビッグマウスを使う棋士もいました。

 

対局が終わると銀座に繰り出すようなやんちゃな人たちも少なくなかったと聞きます。

 

しかし今はその風潮はすっかり影を潜めました。

 

 

 

将棋という世界は、実力にとどまらず、こういった気持ちの持ちように目を向けると、武道、茶道、弓道といった”〜道”と同様、”将棋道”といっていいのではないか、と一人思うのです(^^)

 

であれば、きっと街にある将棋教室などで指導されている方々が、子どもたちにちゃんとそういう”道”の基本を教えてくれているのかもしれません。

 

奨励会に入るときはかならず、プロ棋士を”師匠”として登録する必要があります。なので、奨励会入会後に師匠や兄弟子たちからも、教えてもらうのかもしれませんね。

 

私が将棋に惹かれるのは、将棋というゲームそのものの楽しさはもちろん、純粋に対局にエネルギーを集中させ雌雄を決するために身につけるべき”将棋道”に魅力を感じているのかもしれないな、と改めて感じました。