48歳からの挑戦

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映画鑑賞〜「大統領の陰謀」

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(画像:Netflixから引用)

 

ハリウッドスター、ロバート・レッドフォードダスティン・ホフマンが共演する映画「大統領の陰謀」をNetflixで観ました。

 

1972年にアメリカで発生したウォーターゲート事件

 

共和党ニクソンが2期目の大統領当選目前、民主党本部の盗聴未遂事件が発生し、司法長官を筆頭に当時のホワイトハウスの高官ら多数政府関係者が逮捕され、2期目に当選したニクソン大統領も任期途中で辞任するという大スキャンダルに発展した事件です。

 

なお後にも先にも任期途中で大統領を辞任したのはニクソン元大統領ただ1人です。

 

この大スキャンダルを暴いた立役者がワシントン・ポスト社の2人の若手記者ボブ・ウッドワードロバート・レッドフォード)とカール・バーンスタインダスティン・ホフマン)。

 

この映画はこの2人がいかに大スキャンダルを暴いていくかを映画化したものです。

 

 

 

もともとの目的は英語学習(^^)

 

とはいえ、映画の内容もなかなか楽しめます。

 

こういった政治関係の事件は人物関係が複雑になる傾向があり、私も1回観ただけでは正直整理がつけられませんでした。

 

ということで・・・

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映画「大統領の陰謀」人物相関図、を作っちゃいました(^^)

 

これ見ながらだと、だいぶ登場人物の関係がわかってストーリーに入っていける気がします。

 

 

 

この映画で感じたことをいくつか(^^)

 

 

 

1つ目は、アメリカでは大統領とその周辺の人達がもつ権力が、とてつもなく大きいのではないかと思わされたこと。

 

再選委員会関係者の名簿を手に入れたボブとカールは1人1人に突撃していきます。

 

中には「自分が一緒に信じて働いていた人を裏切れますか」という自分の信念で発言を拒否する人がいましたが、多くの人が「発言することを恐れていた」ということです。

 

正確に言えば、そのように描写されていました。

 

しかも誰かに常に監視されているというセリフも少なくありませんでした。

 

これって、秘密警察を使って国民を監視していた冷戦時代のソ連・東欧といった社会主義国家に見られた統制姿勢となんら変わらないんじゃなかろうか。。。

 

 

 

日本にいるとアメリカの大統領の持つ権力の大きさは実感できません。

 

命の保証がないというセリフまででてくる始末です。

 

自由のシンボルとして世界をリードしているアメリカ合衆国の怖い一面、でしょうか。

 

 

 

2つ目はカットの長さ。

 

例えばボブがダールバーグに電話をするシーン。(Netflixだと48分39秒くらい

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実はここからカメラが少しずつアップになり、ロバート・レッドフォードのドアップになり、合計5分20秒ほどずっとカメラ回しっぱなし。

 

この間、ダールバーグ氏に電話をし、むべもなく電話を切られたあと、マグレガー氏に電話、その間にダールバーグから電話が入り、マグレガーに「後で電話し直します」と言ってダールバーグ氏と電話。

 

その情報がすごいネタだったので同僚のカールに電話する、という流れなのですが、セリフも動作もすべて頭に叩き込んで演技しているのかなぁ、なんて思うと、すげ〜なんて思っちゃったんです(笑)

 

最初は無下に電話で断られ、他のルートにすがろうと電話をしたら、断った相手から電話がきてとんでもないネタを話してくれ、それを同僚にシェアして手応えを分かち合う、という気持ちと状況の変化をず〜っと追い続けられます。

 

この「ロングワンカット」が多用されているのがこの映画の特徴の一つです。

 

カットが変わるとこちらも、ふっと気が抜けるではないですが、一息入れられる感覚があります。

 

でもワンカットだとずっと画面に自分が吸い付けられているような感じがして、カットが変わると「ふ〜っ」と息を大きく吐き出したくなる錯覚にとらわれます(笑)

 

当時の新聞社はとにかく電話が重要な情報入手手段の一つだったんですね。

 

だから電話をするシーンがとても多い。

 

電話をしているところからいろいろな動きや流れや変化を見せてくれています。

 

 

3つ目は今とは違う雰囲気です。

 

舞台が1972年とほぼ50年前なんですね〜〜。

 

電話は黒のダイヤル電話だし、パソコンなんて無いし、タイプライター叩きまくってるし、テレビはダイヤル式でブラウン管だし、タバコはエレベータでも吸い放題だし、公衆電話もあるし、車はクラシックだし、服装や髪型も全然違うし(^^)

 

何気なくみてましたが、50年近く前ですでにアメリカの新聞社の職場には多くの女性が働いていました。

 

しかも舞台となったワシントン・ポストの当時の社主はキャサリン・グラハムという女性。

 

女性の社会進出はさすがに先進的だったんだなぁ、と感じました。

 

余談ですが、ワシントン・ポスト社主のキャサリン・グラハム氏が1969年〜1979年まで発行人という立場だったそうです。

 

その間にこのウォーターゲート事件ペンタゴン・ペーパーズという2つの有名な出来事がありました。

 

ペンタゴン・ペーパーズはメリル・ストリープトム・ハンクスが演じて映画にもなりました。

 

私もこのブログで紹介しています(^^)

 

www.almater.jp

 

 

 

最後の4つ目ですが、映画にでてきた簿記係の女性です。

 

この簿記係、最後のエンドロールでも「bookkeeper」としか書いておらず名前がないのです。

 

ダスティン・ホフマン演じるカールが彼女から貴重な情報を入手します。

 

この簿記係を演じた人、どこかでみたことあるなぁ、と・・・

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もしや、と思ってWikipediaを逆引きしていたら見つけました。

 

ジェーン・アレクサンダーという女優さんです。

 

この映画の3年後に「クレイマー・クレイマー」でメリル・ストリープ演じるジョアンナの友人で、段々とジョアンナと別れたダスティン・ホフマン演じるテッドに理解を示していく、マーガレットという女性役で出演していました。

 

いい役者さんだなぁ、と思ったらクレイマー・クレイマーでアカデミー助演女優賞にノミネートされていて、しかもこの大統領の陰謀、でも役の名前さえなかったのにアカデミー助演女優賞にノミネートされたんだそうです。

 

確かに存在感ある演技でした。

 

 

 

映画は1976年公開なので今から43年前の作品ですが、今観ても十分たのしめますね(^^)

 

アマゾンプライムだったらこちらで見れます。

大統領の陰謀 (字幕版)

 

ブルーレイはこちら。 

大統領の陰謀 [Blu-ray]