今回の課題図書は韓国の小説「82年生まれ、キム・ジヨン」でした。
結婚して子供を授かった1人の女性が突如人格障害のような症状を起こした、という場面から物語は始まります。
1982年にこの女性が生をうけるところにさかのぼって現代まで話は展開されていくところがこの小説のメインになります。
そして結びの章。
詳細はネタバレになるのでここでは触れないようにします(^^)
キーワードの一つが「フェミニズム」です。
フェミニズム:女性解放思想、およびこの思想に基づく社会運動の総称であり、政治制度、文化慣習、社会動向などのもとに生じる性別による格差を明るみにし、性差別に影響されず万人が平等な権利を行使できる社会の実現を目的とする思想・運動である。女権拡張主義、男女同権主義などと訳されることもある。
(Wikipediaより引用)
それと関連のある指標として世界国際フォーラムが毎年発表している「ジェンダー・ギャップ指数」というものがあります。
指数は経済、政治、教育、健康の4分野で女性の地位を分析し、総合順位を決めている、とのこと。
ちなみに2019年のトップは11年連続でアイスランド、2位〜4位は北欧三国、5位がニカラグアという顔ぶれ。
主な国でみると、6位ニュージーランド、10位ドイツ、53位アメリカ合衆国、106位中国、108位韓国、112位インド、121位日本。
トップ10に女性首相は1位のアイスランド、2位ノルウェー、3位フィンランド、6位ニュージランド、10位ドイツと、このコロナウイルス対応で株を上げた人たちばかり。
そもそもこの順位の上下で国の良し悪しは簡単には語れませんが、日本に住んでいてそんなに順位が低いのかなぁとちょっと体感的にしっくりこない面もなくはない。
それでもやはり女性が活躍するには男性よりも多くの課題が突きつけられ、それを解決することが容易でないことが多いとも感じています。
そんな状況がお隣の韓国でも程度の違いはあれ、多くの課題を抱えているのであろうことをこの本は語ってくれています。
私でも「そんなことまで?」ということが書かれていましたが、日本でもきっとあるんだろうなぁ、私の知らないところで。。。
とは言ってもかくいう私も若かりし頃は、昭和の人間そのものでしたから、男性優位的な考え方はかなり持っていました。
今から思うと恥ずかしいことばかりですが(^^;;
私の場合はいろいろな失敗を通じて、今から思えば、と振り返ることでやっと気がつくくらい鈍かったのですが、順調に来ちゃった人たちはなかなか考えを変えるのは大変だろうなぁと思います。
宗教や人種の問題もそうですが、ジェンダーギャップについても根深い。。。
人間は社会を形成することで生物の頂点に立っていますが、その社会そのものが人に優劣を与えることで成り立ってきたところが多分にあると思っています。
他教徒の人たち、異なる人種の人たち、性別の異なるあるいはジェンダー感覚が異なる人達、異なる地域に住んでいる人たち。。。
そんな人達を敵とみなしたり、虐げることによって自分の足元を安泰にしようとしてきた歴史。
昨日今日の話じゃないし・・・
ということで、この手の問題にはなかなかサクッとした意見がでてきません。。。
何言っても軽くなりそうで。
自分ができるのは自分の考え方を決めること。
なので、「いつでもイーブン」でありたいな、と。