テレビを見ていたらこんなタイトルの特集が報道されていました。
(画像:ユーラシア・グループレポートより引用)
地政学リスクのコンサルティング会社ユーラシア・グループが今月発表したリストらしいです。
ちなみにユーラシア・グループはこんな会社。
これだけ世界情勢の変化が早いと、情報の取捨含めこういったコンサルティングが事業になるのもわかる気がします。
では世界10大リスク、とはどんなものなのか、以下に示します。
発表したユーラシア・グループの記事はこちら。
https://www.eurasiagroup.net/siteFiles/Media/files/Top%20Risks%202021%20Japanese.pdf
発表されたそれぞれのリスクの簡単な内容紹介はこちらで掲載されています。
順位についてはおいといてリストされた項目はどれもなるほどと思わされますが、自分が世間の動きに疎いせいか、「え、そうなの?」みたいな項目も(^^;;
それが「トルコ」という項目。
これは2018年の「トルコショック」に起因しているらしいです。
トルコショックは、2018年8月にアメリカの関税引き上げという制裁発令によりトルコリラが対ドルで24%も暴落した経済問題です。
このトルコショックは2016年のクーデター未遂事件にまで遡るようです。
そのクーデター未遂事件でアメリカ人牧師がクーデターに関与した疑いで拘束され、その解放をアメリカが求めるもののトルコが応じなかったことが制裁発令につながったと。
もともとトルコはNATO加盟国で、いわゆる西側諸国との強い連携があり、中東アラブ諸国との間に入るなど比較的アメリカとは友好というイメージがあったのですが、その牧師拘束や、2020年にはロシアから武器購入することで再びアメリカから制裁をくらうなど、その関係が以前のものではなくなってきていることが伺えます。
これがトランプ政権だったからなのか、エルドアン大統領の方針に変化が出てきているのか、定かではないです。
財務省が更迭されるなど、経済の舵取りはまだまだ不安定なため、経済的な不安要素もあるようですね。
他にも「中南米」とありますが、アルゼンチンとメキシコで議会選挙、エクアドル、チリ、ペルーは大統領選挙を控えているそうです。
なるほどコロナ対策、経済対策に絡んで主導権をどの政党が握るか次第で状況はかわってくる可能性があります。
ちなみに2020年初頭に同グループが発表した10大リスクはこちら。
- 不正!誰が米国を統治するか?
- 超大国間デカップリング
- 米中関係
- 頼りにならない多国籍企業
- モディ政権が推し進めるインドの変貌
- 地政学的変動下にある欧州
- 政治 vs. 気候変動の経済学
- シーア派の高揚
- 不満が渦巻く中南米
- トルコ
https://www.eurasiagroup.net/siteFiles/Services/Top_Risks_2020_Report_Japanese.pdf
いまや世界が振り回されているコロナウイルスについては、直接的にはここで語られていません。
まあ、この1年どうなるかわからないので年が終わってみるとまったく違った世界になっていることは十分ありえます。
当たるか当たらないか、ではなく、そんなことが世界でおこっているのか、という今日のみきっかけとして利用できればおもしろいですね。
最近の報道は何が真実なのかまったくわからなくなってきたので、うのみにすることはできませんが、世の中で起こっていることの一部を知るには、未だに強力なツールではあります。
私もちょっとトルコや中南米も意識してニュースなど見てみようと思います(^^)