今回読んだ岩波書籍は、日本の古典の一つ「方丈記」。
中学の古文の授業で読んだと思われるのですが全くと言っていいほど内容を覚えてない(笑)
先日徒然草を原文で読んでみたので、今回も原文を現代語表記した岩波文庫で挑戦してみました。
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず
方丈記の有名な出だしです。
これさえ覚えてない(笑)
岩波文庫では、現代語表記している本文が約35ページくらい、補注で17ページくらい、底本となった「大福光寺所蔵の『方丈記』巻子本一軸」の写真とカタカナ表記が62ページくらい、解説があって26ページという構成。
補注と底本は訳わかないので(笑)本文と解説を読みました。
本文は所々に現在の意味や補注への繋ぎがあり、解釈の助けにしながら読んでいきます。
わからないところはあるものの、なんとなく意味合いは伝わってくる印象です。(ホントか?(笑))
解説はぼんやりしていた頭を整理してくれるのに役に立ちました。
作者である鴨長明の人物像と本文を解説してくれています。
神社の神職の家に生まれ7歳にして官位をもらったという、恵まれた家系に生まれた作者。
しかし早くに両親を亡くしていた可能性があり、それからは引きこもりとなって、50歳でついに出家、58歳で亡くなります。
性格は神経質で気難しい。一方で和歌などの才があり、時の後白河院とも繋がっていたといいます。
まあ、色々あっていじけて出家して世と交わらなくなり、悟りも開けぬまま世を憂い、方丈記というエッセイを残してこの世を去った、という人生だったようです。
解説でも指摘されていますが、”エッセイ”としてはもう一つピンとこないところがあります。
でもその不完全さが妙に一般人っぽくって憎めないところがあります。
自分がそもそも完璧でないのだから、相手に完璧を求めるのもどうか、と(^^)
本来もっとゆっくり時間をかけて自分なりに解釈をする時間をとることで、この作品をもっと堪能できるのでは、と思うのですが・・・
もう少し時間に余裕ができたらじっくり読んでみたいです。
岩波100冊プロジェクトリスト
1 風姿花伝 青1-1
2 大地(一) 赤320-1
3 大地(二) 赤320-2
4 大地(三) 赤320-3
5 大地(四) 赤320-4
6 方丈記 黄100-1