48歳からの挑戦

47歳で脱サラ、48歳で起業したおじさんの奮闘ぶりをご紹介しています

葬儀

父が亡くなり、病院側が搬送するために体をきれいにし整えていただけるということで、家族は待機室として病棟にある小さな会議室に案内されました。

 

部屋に入ったときの母、妹、私は、悲しみにくれる、というより、突然のことで呆然、という表現のほうがあっていたかもしれません。

 

しかしほどなくして、「さてこの後どうするか」という現実問題が浮かび上がってきました。

 

季節柄、遺体を長時間自宅に置くことはかなりむずかしいです。すぐに傷んでしまいますし、その管理は素人には実際無理なところがあります。これが直近の一番の課題。

 

加えて私が荷物の搬出作業のため2日後の夜には北海道に移動することが予定されていました。現地で荷物の受け渡しをする人が複数人いてその段取りがもう決まっていることから日程変更ができません。

 

これらの状況を鑑みると翌日には葬儀をして火葬するところまで手配が必要です。

 

会議室でぼーっと待っているわけにはいきません。

 

母は親戚へ連絡、妹と私で葬儀屋をネットで調べて電話で問い合わせるという具合に、自然と役割が分担され、会議室内は慌ただしくなりました。

 

しかし電話で問い合わせると葬儀場が1週間後、とか火葬場が空いていない、という答えが多くなかなか見つからない。

 

そこへ妹が問い合わせた1社から、翌日葬儀から火葬まで手配できるという返答が。しかもこれから遺体を引き取りにきてくれるという。即決でそこにお願いすることにしました。

 

今回の葬儀は、

・手配の関係で家族葬として親戚のみの参列とすること

・通夜と告別式とわけず1日葬として1回で終わらせること

としました。時間がないこともそうなのですが、元々無駄なことが嫌いだった父なら、「余計なことはしないで最低限で」と言ってきそうな気がしたから。不思議と、「父ならこうするだろうな」ということが自然とでてきて、そこに迷いはありませんでした。

 

親戚に取り急ぎ葬儀の場所と日程を連絡。

 

すると、ちょうど父の支度ができたようで、病室へ移動し、父の顔を温かいタオルで拭いて身支度を締め。病院に設置されている安置所へ移動しました。

 

この病院では安置所に葬儀屋さんが待機していて、その後の葬儀の手配などの相談にのってくれる体制ができていたらしいです。葬儀屋さんは数社で持ち回りで当番をしているとのこと。しっかりした病院だとこういうところもちゃんと体制を整えているんですね。

 

しばらくして搬送車が到着。遺体を車に収容したあと、病院から死亡届を渡されました。A3用紙で見開きで右側に病院側が記載、左側に家族側が記載することになっています。この原本は葬儀屋を通じて住んでいる自治体に提出されます。

 

病院からは医師が記述した右側のページのコピーを数部いただきました。原本は自治体に提出されて戻ってこないことから、これからの手続きに必要になるかもしれない、という丁寧なサポートです。

 

葬儀屋さんの車はその死亡届を受け取って遺体とともに葬儀場へ向かいました。

 

夕方には葬儀場で打合せが予定されています。お互い準備のために一旦帰宅。

 

礼服や葬儀場に宿泊する準備をして約束の時間に葬儀場へ到着。小さい規模の葬儀をやるにはちょうどいい大きさで、国道沿いにあり、アクセスしやすい場所でした。

 

母、妹が合流して打ち合わせが始まりました。

 

式の段取りを整えて葬儀にかかる費用を見積もります。テレビで「葬儀を安くできます」というCMをよく目にしますが、実際はそんなんではすまないことがこの打合せでよくわかりました(^^)

 

・棺

・葬儀場施設利用

・お骨をいれる壺

・遺体の搬送

・遺体の保管料(ドライアイス含む)

・霊柩車使用料(運転代含む)

・故人の写真(遺影)

・白木位牌

・役所手続き代行

・納棺

・祭壇

・焼香用具

 

など本当に最低限必要な金額でだいたい40万円くらいかかります。

 

しかし実際の葬儀をあげるためには、いろいろ必要と感じてきます。

・ひな壇をかざる花:なくても、と最初は思いますが、これがないとびっくりするくらい寂しい風景なので、やはり花は添えてあげてほしいところ。これで10万以上かかりますが、グレードが多彩で数十万するオプションもあります。

 

・供花:すくなくとも喪主名での供花はほしいですね。1基数万円。バランスを考えると2つは必要です。

 

・僧侶・神主など宗教的に供養をしてくれる人:専門家を呼ぶのでこれもそれなりにかかります。数万から数十万まで内容や、葬儀屋によってここはまちまち。我が家は父の実家が神道だったのですが、父自身が無宗教だったので、宗派を決めず「お別れ会」という形をとることにしました。この部分は節約できたと思います。

 

・故人の衣装:仏教なら仏式、神道なら神式の故人の衣装があるようで、これを整える人がやってきて遺体に衣装を着せます。これも数万円かかるんですね。我が家は無宗教で行ったので個々も節約。

 

・段取り:一般的には通夜、告別式と2日にわけて行うことが多いですが、今は1日葬として1日だけ、火葬式として火葬のみというプランもあります。我が家は1日葬を選択しましたが施設を2日間利用するので2日間と同じ料金プランを適用されました。

 

・香典返し:1つ1つはそんなに高いものではないのですが、人数によっては数万円になることがあります。

 

・火葬場利用料:葬儀屋とは別なので、別に必要です。火葬場によりますが数万円から十数万円。

 

・セレモニースタッフ:式場で進行をしてくれたり段取りを整えてくれる人のスタッフ料金です。1人あたり3万円前後。

 

・食事:葬儀場あるいは火葬場で提供する食事代です。2日制なら通夜と火葬場、1日葬なら火葬場での食事代がかかります。1人あたり数千円かかります。また飲み物は別、というところがあるのでプランの内容は要確認です。

 

・タクシー代:参列してくれた方々が移動するときにこちらからタクシーをお願いすることがありえます。突然必要になることがあるので当日数万円くらい手元にもっていたほうがいいです。私も急遽必要となりました。

 

・葬儀場に宿泊するときのレンタル:私が宿泊したので蒲団とアメニティで4千円ほどかかりました。

 

結局質素ながらもそれなりの体裁を整えると、無宗教方式で人数が少なかったのですがなんだかんだと100万くらいはかかりました。

 

 

 

打合せが終わって斎場に宿泊。翌日は設置されていたお風呂で体を清めて(ただの朝風呂ですが(笑))、仕事をすこしこなして、親族が集まり始めたところからあわただしく時間が経過してきました。

 

母に代わり喪主を務めたので、まずまず気を張っていたようです。

 

骨になった父と一緒に実家へ帰宅して、送ってくれた妹夫婦が家に戻った時、どっと疲れがでました^^;;

 

 

 

これから諸々の手続きが控えていますが、1日2日を争う話ではないので、北海道から戻ってから母と一緒に進めていきます。

(写真:UnsplashMayron Oliveiraが撮影した写真 )