父、友人と立て続けに人が亡くなる、ということが身近に起きたところに、たまたまテレビで特集が組まれていました。
都市圏を中心に火葬場が空いていない、という事態が発生して2週間くらい待つ、ということもあるそうです。
「火葬待ち」で何が問題か。
先日もお伝えしたように、自宅で保管するのは技術的に大変。なので、式場で安置してもらうのですが、そこに費用がかかること。
ドライアイスを使うのが一般的ですが1日に2万くらいかかります。
遺体に殺菌消毒・防腐・修復・化粧などを施して、故人を生前の姿に近づける処置をする”エンバーミング”をすると30万円くらい。
葬儀は気を抜くとどんどん費用がかさんでいきますので、こういったところに費用がかかるのは痛いところです。
現在1都3県の1日平均死亡数が1,075人に対して、1都3県の稼働実績のある火葬場は98施設とのこと。
単純計算でいえば、1施設1日10人受け入れる必要がある、ということです。
また、待ちになるもう一つの背景は、「人気時間がかぶる」ということ。
だいたい一般的には、通夜の翌日告別式を行い出棺、となりますので、だいたいお昼前後の時間に集中する傾向にあるようです。
火葬場では
・稼働時間を長くする
・友引でも火葬をする
といった対応をしているそうです。
今後も死者数が増える傾向にあるため、火葬場の増設も検討要素の1つですが、建設予定地の近隣住民の理解を得られるのが難しい、自治体の予算不足があってなかなか難しいとのこと。
実際先日亡くなった友人の葬儀も、亡くなってから1週間経っていたのはそういった事情もあったのかもしれません。(あくまでも推測です)
なかなか大変な事情ですね。
ただ全国的かというと、都市に集中していて郊外ではそうでもないこと、時間をずらすことで対応が可能であることを鑑みると、まだ打ち手はあるようです。
父のときは、急ぎやりたかったことや、家族葬ということもあり時間にこだわりがあまりなかったこと、都内在住でしたが隣の川崎市で行ったことなど、「翌日の葬儀ができるところ」を優先して探したら、見つけることができました。
実際、火葬場では我が家のみで他の炉は空いていました。
それでも最初は都内で居住地域での葬儀場を探すのは苦労しました。
その時は火葬場、よりは葬儀場の方が空いていなかったケースが多かったです。火葬場は枠が若干あるのですが、葬儀場がとれない、と仲介業者に言われました。
我が家のように、葬儀のスタイル、宗派といったことへのこだわりを捨てるとさらに選択肢が拡がり、対応できる可能性がでてくるかもしれません。
自分が体験したばかりだったこともあり、普段なら興味持たないテーマでしたら、思わず観てしまいました。
番組ではさらにお墓事情も紹介していました。
直近1年間でお墓を購入した330人へのアンケートでは
一般墓:55% 購入費用約124万円
納骨堂:21% 約60万円
永代供養墓:16% 約89万円
樹木葬:8% 84万円
だったとか。こちらもまずまず費用かかりますね。
これはそれぞれご家庭の事情があって、一概にどれがいいという話ではないですね。
我が家は、父の事情があって父の実家の墓には入れないので、現在は実家においていてまだ予定はたっていません。
父も生前には「墓なんていらない」と言っていましたが、10年以上前に書いていた遺言書(亡くなって遺品整理していたら発見された!)には、やはりお墓に入りたいような気持ちもあったようです。
生前ではセンシティブな話題ですが、残された人の今後の墓守りや費用といったことを考えると、昔のように、お墓に入ればいい、とはいかなくなってるところもあり、これからはこういったことも家族で話し合う必要がありそうだな、と感じます。