今回観た映画はこちら。
先日「リーマンブラザーズ最後の4日間」を観たという投稿をしたら、かつての同僚の1人から「この映画も面白いよ」と進めてもらった作品です。
2011年アメリカ映画。
アメリカ大手投資銀行が世界金融危機に直面し、その従業員たちがとる行動の24時間をドキュメンタリーチックに描いた作品です。
この投資銀行は銀行名はでてこないものの、リーマン・ブラザーズをモデルにしているようです。
ある大手投資銀行で大掛かりなリストラが断行されます。
リスク管理部門の責任者エリック（スタンリー・トゥッチ）は部下のピーター（ザカリー・クイント）にデータが入ったUSBを手渡し、自分のやりかけていた分析を託します。
ピーターはそのデータを分析し、自分たちのいる銀行が時価総額を上回る損失をするリスクがあり、明日にもそれが顕在化する恐れがあることを発見します。
すぐに上司のウィル（ポール・ベタニー）に連絡をとりウィルの上司サム（ケヴィン・スペイシー）とともに緊急役員会の開催を提起します。
社長ジョン（ジェレミー・アイアンズ）は役員会で市場が気付く前に全ての不良資産(Toxic assets)を早急に売りさばく方向に舵を切ります。
エリックがいなくなった後のリスク管理はサラ（デミ・ムーア）が担当。
不良債権を売りぬくこと指示を与えた部下たちがリストラされる中、自分は残ることになったと聞くサムは、いたたまれずジョンに「辞める」というのですが、意外な展開になっていきます。
リーマン・ブラザーズをモデルにしているようですが、実際のリーマンの様子とは異なり、前回観た「リーマンブラザーズ最後の4日間」のような展開にはなりません。
ですが、金融機関のヒエラルキーの中で、どのように司令系統が動いていくのかをじっくり描写していて企業サスペンスとしての面白みがあります。
映画のスタートから終わりまでほぼ1日しか経っていないのですが、実に数日過ごしたような濃密さがあります。
主演はケビン・スペイシー。判断力があり分別もあり部下からの信任も厚い役員サムを演じています。彼は超有名な役者なのであえて説明を加えるまでもないですね。
社長ジョンはジェレミー・アイアンズが演じておりますが、私が観た映画では「奇蹟がくれた数式」と「ミュンヘン：戦火燃ゆる前に」に出演していました。「奇蹟・・・」では天才数学者ラマヌジャンを発掘するケンブリッジ大学数学者ハーディー、「ミュンヘン・・・」ではイギリス首相チェンバレン、と作品の中で重要な役どころを担っていました。
リスク管理担当だったエリック役のスタンリー・トゥッチは「スポットライト 世紀のスクープ」でキーとなる弁護士ミッチェル・ガラべディアンを演じていました。
サムの片腕でもあるウィルをポール・ベタニーが演じていますが、どっかで観たなぁと思って調べてみたところ、「ダ・ヴィンチ・コード」で狂信的な信者で殺し屋シラスの役で出ていました。
デミームーアもでていたことからキャスティングは結構豪華だったかもしれません。
残酷なシーンや性的描写はないので、そのあたりを気にされる方は安心して観れると思います。
1時間46分と手頃な時間なのもいいですね。
